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アプリケーション開発

クリアル: データベースのボトルネックの解決に向けて TAP を利用、Cloud SQL Enterprise Plus Edition の採用を決定

2023年8月18日
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Google Cloud Japan Team

Google Cloud Tech Acceleration Program (TAP) は、ユーザー企業が DX の取り組みを加速させるために、クラウドネイティブな技術を活用して、実際のアプリケーションを題材に、迅速で効率的なアプリケーション開発を体験するアジャイル型のワークショップです。

2023 年 7 月  に TAP に参加された、クリアル株式会社(以降クリアル)の取締役 CTO の太田様と シニアアーキテクトの小林様にお話を伺いました。

クリアルでは、1 万円からネットで手軽に不動産に投資ができる「CREAL」などの資産運用サービスを提供しています。元々は不動産の私募ファンドをビジネスの柱としていましたが、太田様、小林様の参画を経て、テクノロジーを活用した新たな不動産投資サービスへと進化しました。サービスの成長と共に開発チームも拡大しており、現在では 15 名のメンバーで開発をしています。

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出典: クリアル株式会社, サービス一覧, https://corp.creal.jp/services/

TAP で利用した主なサービス:Google Kubernetes Engine, Cloud SQL Enterpise Plus Edition, Cloud Monitoring,  Cloud Load Balancing

TAPで利用したソリューション:
アプリケーションのモダナイゼーション


- 今回、TAP で対象とされた貴社のアプリケーションについて教えて下さい。

太田様: 1 万円からネットで手軽に投資可能な不動産投資型クラウドファンディング「CREAL」を立ち上げて以来、我々は順調にサービスを拡大してきました。しかし、案件の募集開始直後にアクセスが集中し、一時的にデータベースのリソースが逼迫するという問題が起きていたのです。そこで、TAP に参加して Google Cloudのエンジニアと直接ディスカッションをすることにしました。データベースのボトルネック問題についてさらに理解を深め、解決策を見つけることが目的でした。

小林様: 「CREAL」では、サービスの開始時からGoogle Kubernetes Engine (GKE) を使用し、データベースには Cloud SQL を採用しています。投資案件の募集開始時には数千人のアクセスが集中するため、事前に大量のコンテナを生成し対応しています。Google Cloud のインスタンス立ち上げの速さは、システム運用面で非常に助かっています。

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-  今回の TAP で Google Cloud を実際に利用されたご感想を教えてください。


太田様:TAP に参加する前は、データベースの変更も考えていまして、その候補としてビジネスの成長に併せて無制限にスケールアウトが可能な Cloud Spanner を検討していました。しかし、TAP で Google Cloud のエンジニアと議論した結果、我々のサービス「CREAL」の現在の設計のままでは Cloud Spanner の拡張性を活かせないことがわかりました。設計変更の可能性についても議論をしましたが、Cloud Spanner よりも現在使用している Cloud SQL の新バージョンである Cloud SQL Enterprise Plus Edition を利用し、スケールアップする方が適しているという結論に至り、今回はこれを採用する方向に決めました。

TAP については、他の企業の友人からも高評価の声を聞いていましたが、参加してみて実際にその価値を体感しました。特に印象的だったのは、若手メンバーのモチベーション向上です。Google Cloud のエンジニアと直接対話でき、製品について詳しい情報を得るだけでなく、「CREAL」のビジネスに真摯に向き合い、具体的な提案をしてくれた点が非常に有益でした。

小林様: TAP に参加することで、現状の整理と再確認ができました。それに基づいて解決策が提示されたので、非常に参考になりました。さらに、これまで知らなかったさまざまな製品についても学ぶことができ、有意義な時間となりました。

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-  内製化について


太田様:クリアルのサービスは、全て内製で開発されています。自社内で開発することにより、迅速な開発スピードと高いクオリティの担保が可能となります。しかし、その一方で人材の採用と育成という課題が伴います。外部の SIer に依頼すれば、費用さえ支払えば追加人員の確保が可能です。しかし、内製開発の場合、自分たちで人材を育て、スキルアップさせなければならないという責任が伴います。

そのため、クリアルでは、採用と育成に重点を置いています。コロナ禍が始まる前は、主に人材採用サービスを活用していましたが、パンデミックが長引く中で、新たな採用手段が必要となりました。採用が難しい期間が何度かありましたが、それを乗り越えるために SNS を通じてコードを書ける人材に直接アプローチするという新たな手法を取り入れました。


-  Google Cloud に関する感想や要望について、お聞かせください

太田様:Google Cloud のメリットとして、まず第一に、コスト面での利点が挙げられます。前職時代に他のクラウドと Google Cloud(GKE)を比較した際、Google Cloud のコストは約半額でした。また、マネジメントコンソールの使いやすさや、インスタンスの立ち上げ速度や切り替え時のダウンタイムの少なさも高く評価しています。

小林様: 今回のTAPで、新しいツールとして、Cloud Workstations を初めて利用しました。作成した開発環境を URL で共有できることは、チーム開発を更に進展させる一助となると評価しています。また、新入社員が入ってプロジェクトに参加する際、環境構築に多くの時間がかかっていた問題も、テンプレート化によって数分で起動できるなど、効率化が大きく進みました。今後、生成 AI による自動コード生成などが搭載されることで、開発環境がさらに良くなることを期待しています。

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クリアル株式会社
個人投資家と機関投資家向けにITを活用した不動産を主軸とする資産運用プラットフォームを提供。クリアル(以下、同社)グループは、同社とグループ会社 1 社からなり、不動産運用業務にITを活用して、不動産クラウドファンディング等の個人投資家向けサービスから、不動産ファンド運用等の機関投資家向けサービスまでを扱う、不動産運用のプラットフォーム事業を展開している。

インタビュイー
クリアル株式会社
取締役CTO  太田 智彬 様
シニアアーキテクト 小林 恵介 様

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