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アプリケーション開発

中外製薬: DX 戦略のさらなる加速に向け、Tech Acceleration Program で内製開発力を強化

2023年5月11日
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Google Cloud Japan Team

Google Cloud Tech Acceleration Program (TAP) は、ユーザー企業が DX の取り組みを加速させるために、クラウドネイティブな技術を活用して、実際のアプリケーションを題材にして、迅速で効率的なアプリケーション開発を体験いただける、アジャイル型のワークショップです。中外製薬株式会社(以降中外製薬)は、デジタルトランスフォーメーションユニットデジタル戦略推進部アジャイル開発推進グループより2023 年 1 月 30 日 〜 2 月 3 日、 TAP に参加されました。参加された川畑亮介様、田畑佑樹様、南部藤太朗様、小山健一様、岡田智寛様、山本佳菜子様にお話を伺いました。

中外製薬は、2019 年より業界でもいち早く DX 推進体制をスタートさせ、“CHUGAI DIGITAL VISION 2030” を DX 戦略として掲げています。この中で “デジタル基盤の強化”、 “すべてのバリューチェーン効率化”、“デジタルを活用した革新的な新薬創出”の 3 つを基本戦略として策定し、社会を変えるヘルスケアソリューションを提供するトップイノベーターを目指しています。

この戦略を実行するために、トップのコミットメントのもとで各部門のデジタル人財をデジタルトランスフォーメーションユニットに結集すると共に他業種からのキャリア採用も強化し、部門を超えた全社的な DX の課題や、部門横断型のプロジェクトを担当し、全社の DX 推進をリードする役割を担っています。


TAP で利用した主なサービス:Cloud Run, Cloud Build, Pub/Sub,  Cloud Workstations, Firestore

TAPで利用したソリューション:

アプリケーションのモダナイゼーション


Google Cloud でクラウド・ネイティブのアプリケーション開発力をさらに高めるため、TAP を利用

“CHUGAI DIGITAL VISION 2030” の基本戦略の一つである“デジタル基盤の強化”を推進するため、クラウドベースのセキュリティを担保したインフラ層を提供するサービスとして「Chugai Scientific Infrastructure (CSI) 」を 2020 年に構築しました。これを活用して、“デジタルを活用した革新的な新薬創出”のステージに移行していくためには、自社でサービス開発が行える内製開発の体制が必要と考え、社内で内製開発の経験のあるエンジニアが数名集まり、デジタル戦略推進部内に「tech 工房」を立ち上げました。tech工房は、CSI のインフラを利用したアプリケーション内製開発チームで、新規ビジネスや業務効率化、プロダクト検討など現場のビジネス側のアイデアをもとに、最新のITサービスを活用して PoC やアーキテクチャ設計、適用などを行っています。

また、中外製薬は、特定のクラウドに依存せず優れた IT サービスを積極的に利用していくため、マルチクラウドを目指すようになりました。そこで、Google Cloudの利用に向けて具体的な検討を開始しました。「Google Cloud はデータ分析やマネージドサービスが優れているという印象があるが、具体的にどのように活用できるか、内製開発をリードするチームとして試してみる必要がある。」と、小山様は考えていました。そんな中、Google Cloud の担当から、内製開発を指向するユーザー企業向けに、単なるトレーニングとは違い、実際に開発を計画しているアプリケーションを題材にした内製化支援プログラム「TAP」の存在を聞きました。TAP では、Google Cloud のエンジニアと一緒に、3 日という短期間でアーキテクチャ設計とプロトタイプ開発を行うということで、利用することにしました。

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ビジネス視点に基づいた要件整理からアーキテクチャを設計。誰もが発言しやすい雰囲気の中で、活発なディスカッションを実施

TAP では、実際に開発する予定のアプリケーションを題材にして、Google Cloud 上で実装する際のアーキテクチャの設計と、プロトタイプ開発を行います。今回、中外製薬の参加者は実際に開発予定の社内向け業務アプリケーションを題材にしました。

最初にビジネス要件の確認と整理を行います。どのようなユーザーがどのようにアプリケーションを使うのか、ユーザーは何を気にするか、また、このアプリケーションがもたらすビジネス的な価値はどうあるべきか、というようにビジネス視点で要件を整理していきます。その後、その要件に基づいたアーキテクチャ設計を行いますが、ここでは、まず中外製薬が既に利用しているクラウドをベースにして、参加した中外製薬のエンジニアがアーキテクチャを描きます。

次に、それをもとにして Google Cloud だとどうなるかを、Google Cloud のエンジニアがサービスや他社クラウドとの違いについて解説しながら描いていきます。このとき、アーキテクチャ設計における優先事項、例えばパフォーマンスや安定性などについてもディスカッションし、整理していくことで、目指すべきアーキテクチャができあがります。「Google Cloud のエンジニアが、与えられた業務要件に対してどのようにアプローチし、アーキテクチャに落とし込んでいくのかを見られたことがとても有益だった。」と小山様は話します。また、このようなディスカッションをする時は、どんなことでも発言しやすい雰囲気をつくることがとても重要です。TAP では、ワークショップの冒頭に心理的安全性について話しをし、参加者がどんどん発言できるように配慮しながらワークショップを進めます。「​​新しい仕組みを作る上では、発言しやすい空気を作ることがより重要であると思いました。」と、南部様は話します。

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開発効率の高い Cloud Run とモブプログラミングで、迅速なプロトタイプ開発を実現

Day1 での活発なディスカッションを経て描いたアーキテクチャをもとに、Day2、Day 3 の 2 日間で、プロトタイプを開発します。開発環境は、Cloud Workstations で迅速に構築、Cloud Run や Pub/Sub、Firestore などを利用していくつかのプロトタイプを開発しました。「Cloud Run は、設定項目が少なく、ロードバランサーもシンプルな設計になっていたので、すぐに使えてとても楽でした。」と岡田様は話します。また、開発はモブプログラミングの形式で進めます。これによって、参加者みんなでアイデアを出し合い、また個人では認識していないコマンドやコツなどをチームで共有する形でプログラミングを進めることができ、迅速にできるだけでなく、ノウハウの共有にも役立ちました。「モブプロによって、ちょっとしたコツを多く知ることができてとてもためになりました。」と山本様は言います。「TAP のようにみんなで集まってワイガヤで議論して仕組みを作っていくことで、個人のノウハウが偏らず、良いチームビルディングになるのではないか。現在、開発体制やプロセスを整備しているところだが、TAP を参考にしていきたいと思う。」と田畑様は話します。また、TAP 全体を通して、川畑様は、以下のように話します「単に Google Cloud の使い方だけでなく、アプリケーションを開発する際の考え方、考慮点についても学ぶことができ、Google Cloud を利用すればアプリケーションを効率的に開発できることがわかりました。今後に向けて、データ分析や AI、MLOps などでも Google Cloud を活用していきたいと考えていますので、こちらについてもご支援をいただけることを期待しています。」

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中外製薬株式会社

中外製薬は、「すべての革新は患者さんのために」という事業哲学のもと、革新的な医薬品とサービスの提供を通じて新しい価値を創造し、世界の医療と人々の健康に貢献することを目指しています。「創造で、想像を超える」をスローガンに、これまでの常識や枠組みにとらわれず、世の中の人々が待ち望むもの、そしてその期待を超えていくものを継続的に生み出すことにより、ヘルスケア産業のトップイノベーターを目指しています。

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