Google Cloud の管理リージョンの概要

Google Cloud の管理リージョンとロケーション

GKE on Azure で作成されたクラスタは、Azure リージョンにあります。クラスタを作成するときに、クラスタの Azure リージョンと、そのクラスタを管理する Google Cloud リージョンの両方を指定します。

各 Google Cloud リージョンでは、周辺にある特定の Azure リージョンに存在する一連のクラスタを管理できます。たとえば、オレゴン州にある Google Cloud リージョン us-east4は、Azure リージョン(オンタリオ州の canadacentral、アイオワ州の centralus、バージニア州の eastus、バージニア州の eastus2、テキサス州の southcentralus)のクラスタを管理します。周辺の Google Cloud リージョンでクラスタを管理すると、可用性が向上し、クラスタ管理オペレーションのレイテンシが短縮されます。

GKE on Azure では、クラスタのリソース名にクラスタの Google Cloud リージョンが追加されます。たとえば、リージョン us-west1 のプロジェクト my-project に作成した my-cluster という名前のクラスタのリソース名は、projects/my-project/locations/us-west1/azureClusters/my-cluster に設定されます。これに対し、Azure リージョンはクラスタ リソースの一部です。API 呼び出しの azure_region フィールドで指定できます。

データの局所性

クラスタを管理するには、GKE Multi-Cloud API で、クラスタの作成時に指定した Google Cloud リージョン内のクラスタの状態に関する情報を保存する必要があります。このデータには、(クラスタのリージョンに保存される)ワークロード固有のデータは含まれていませんが、Azure リソース ID や公開鍵基盤(PKI)データなどの情報は含まれています。

アプリケーションで特定の地理的リージョンにデータを保存する必要がある場合は、クラスタの作成時に要件を満たす Azure リージョンとそれに関連付けられている Google Cloud 管理リージョンを指定します。

Google Cloud リージョンと周辺の Azure リージョン

Google Cloud リージョン Azure リージョン
asia-east2 eastasia
asia-northeast2 japaneast
asia-south1 centralindia
asia-southeast1 australiaeast
japaneast
southeastasia
australia-southeast1 australiaeast
europe-north1 northeurope
norwayeast
europe-west1 francecentral
germanywestcentral
northeurope
uksouth
westeurope
europe-west2 uksouth
europe-west3 germanywestcentral
europe-west4 westeurope
europe-west6 switzerlandnorth
europe-west9 francecentral
northamerica-northeast1 canadacentral
southamerica-east1 brazilsouth
us-east4 canadacentral
centralus
eastus
eastus2
southcentralus
us-west1 westus2

Google Cloud リージョンでサポートされている現在の Azure リージョンの最新リストを取得するには、次の gcloud コマンドを実行します。

gcloud container azure get-server-config --location GOOGLE_CLOUD_REGION

GOOGLE_CLOUD_REGION は、クエリ対象の Google Cloud リージョンの名前に置き換えます。