SenSen による Google Cloud を使用してスケーラビリティの高いセンサー AI プラットフォームの強化
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2021 年 11 月 5 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
編集者注: このゲストブログでは、センサー AI ソリューションのプロバイダがどのように Google Cloud を使用してスケーラビリティと信頼性の高い SaaS ソリューションを世界中で提供しているかについてご紹介します。
SenSen は Google Cloud を活用することでセンサー AI テクノロジーをベースとするソリューションにおける世界的なリーダーになりました。
センサー AI は、カメラ、GPS、レーダー、LIDAR、IoT デバイス、GIS データベース、トランザクション データを含む複数のソースからのデータの分析と融合を扱う AI の分野で、従来の方法では対応するのが難しい課題を解決します。
SenSen の AI プラットフォーム、SenDISA は、大規模な機械学習のトレーニングと推論に Google Cloud を使用することで、自治体、交通局、小売業者、カジノ経営業者などが業務における単純で面倒な作業を自動化し、単一のデータソースからでは得られない分析情報を入手するのに役立っています。
SenDISA は、公営企業および民間企業のために大規模なソリューションを実現するように設計された分散型プラットフォームです。プラットフォーム コンポーネントは、オンプレミスのエッジ コンピュータと、Google AI Cloud サービスによりクラウド活用が強化されたエッジ コンピュータとの間に分散しています。
Google Cloud がグローバルな成長をサポート
SenSen はそのソリューションの成功により、世界各地に事業を展開することになりました。当社は現在、信頼性とスケーラビリティに優れた、他とは一線を画すソリューションを 4 大陸で提供しています。クライアントが迅速に分析情報を必要とする場合、SenSen は短期間に素早くパイロット プログラムを開始し、フルスケールの本番環境へのデプロイを行わなくてはならないことがあります。そのためには、機敏で素早い対応が求められます。同時に、当社はテクノロジー投資を最大限に活用する必要があります。
SenSen はこれまで Google Cloud を 10 年以上使用し、大規模なソリューションを世界中で素早く、シンプルに、費用対効果の高い方法で提供しています。現在当社は、Compute Engine、Cloud TPU、Cloud SQL、オペレーション スイートを含むさまざまな Google Cloud ソリューションを活用してビジネスの成長を推進しています。
Compute Engine と Cloud TPU は、すべてのクラウド処理および分析の機能の基盤です。Compute Engine は仮想マシン(VM)の作成と実行を可能にし、幅広いアプリケーションをサポートします。
SenSen は Cloud TPU を頼りに機械学習モデルを実行しています。そのことにより、すべてのコンピューティング負荷の高い分析で高いパフォーマンスが保証されています。また当社は Google Cloud のオペレーション スイートを使用して、すべての Google Cloud サービスを詳細にモニタリングし、プラットフォーム インフラストラクチャの正常性と状態を完全に可視化しています。
Compute Engine と Cloud TPU を使用することで、SenSen は最小限の労力により、オンデマンドで VM を起動し、TPU クラスタを構成できます。さらに、キャパシティと機能の拡張を、 Cloud SQL でのストレージ要求の管理を含め、迅速かつ簡単に行えます。
Google Cloud 環境を利用することで、SenSen は、初期投資を最小化し、繰り返し発生する費用を変化するビジネス要求に応じて厳密に調整して、開発リソースを解放することで基礎的なインフラストラクチャではなく知的財産に注力できるようにしています。
さらに、Google Cloud によって、監視システムのデプロイなど、安全上重要なアプリケーションの高可用性を確保することが容易になります。このようなアプリケーションでは、システムのダウンタイムが不法行為や事故につながり、さらには人命を脅かしかねません。予測可能で信頼できるサービスを提供することは、SenSen の顧客維持の強化、年間経常収益の拡大、ビジネス結果の向上につながっています。
最適なパートナーの選択
SenSen が Google Cloud を選ぶ根拠としたのは、Google Cloud が早期から AI テクノロジーとクラウド サービスにおけるリーディング プロバイダとして先駆的な立場を確立している点です。
プロダクトのほとんどが Tensorflow フレームワークを利用し、GPI に大きく依存する SenSen に対して、Google は以下を実現する最も堅牢なリース AI フレームワークを提供してくれます。
非常に効果的で使いやすい Cloud TPU トレーニング
GCS バケットと AI プラットフォームのシームレスな統合
Tensorflow フレームワークのシームレスな統合
GPU アーキテクチャの幅広い選択肢
VM の迅速かつ効率的な作成
モデル トレーニングの素早い実施と TPU クラスタ導入の能力
ポジショニングとコンテキスト設定の中心に位置する GIS サービス
SenSen は、取り締まりのための GPS での住所検索に Google のジオコーディング サービス(Google マップやその他の GIS サービス)を早期に導入した企業です。
Google マップは、SenSen が路上の交通違反取り締まり用デバイスに加えて、制限時間を超えて駐車されている車両や違法駐車などの違反車両の場所を特定するのを支援します。
都市部の見回りを行う際、ウェブ ダッシュボードで Google の Location API が使用され、システムに読み込まれた交通違反取り締まりゾーンを簡単に検索できるようになっています。この仕組みは、Google のポリゴン図形描画 API が容易にします。Google のポリゴン図形描画 API は、駐車禁止、停車禁止、駐車禁止道路、バス専用車線、トランジット レーン、自転車用車線、またあらゆる種類の駐車時間制限を含めた現代の都市部におけるすべてのゾーンを把握する、交通違反取り締まり用ポリゴンの作成を支援します。
SenSen の進化の過程を通して、Google の GIS ベースのサービスは、ユニークで包括的な、使いやすいサービスとして、エンド カスタマーへの優れたエクスペリエンスの提供を支援してきました。
多様なセンサーデータを、これまで入手できなかったビジネス分析情報に変換
SenSen のミッションはセンサー AI を使って人々の暮らしをより良くすることです。単一種類のセンサーデータに焦点を絞った他の分析ソリューションとは異なり、SenSen の SenDISA プラットフォームは、カメラ、GPS、LIDAR、レーダー、その他のロケーション センサー、モーション センサー、温度センサー、他の IoT デバイスを含む幅広いソースからのデータをインテリジェントに分析し、融合して、その他の方法では入手できない分析情報を提供します。融合データを利用することで、当社は複数の業界をまたぐさまざまなユースケースを解決できます。
活用例として、以下が挙げられます。
交通安全 - スピード違反、ながら運転などの危険運転の検知と違反取り締まりを通じて、市街地で命を守ることを支援します。
交通渋滞 - SenSen は都市部の交通渋滞を減らし、市民への駐車事情を改善します。
盗難の削減 - 当社は燃料販売業者が燃料の盗難を減らし、従業員と顧客の安全を向上させるのを支援します。
カジノ - カジノ経営業者がコンプライアンスと顧客エクスペリエンスを向上させるのを支援します。
監視 - 監視オペレーターがインシデントの検知、追跡、管理を生産的かつ効率的に行えるように支援します。
Google Cloud がスタートアップにどのように役立つかをもっと知りたい方は、こちらのページでプログラムの詳細を確認し、コミュニケーションに登録することで、コミュニティ活動、デジタル イベント、スペシャル オファーなどの情報をご覧いただけます。
- sensen.ai 創設者兼 CEO、Subhash Challa 氏