グローバル小売業者 3 社に通じる 1 つの共通点

※この投稿は米国時間 2023 年 1 月 27 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

以下に挙げた 3 社は Google Cloud でコンテナを実行しています。これが重要であり、注目すべき理由とは？

コンテナは、最新のアプリケーションの中核となっています。2022 年の State of DevOps レポートによると、コンテナはこの 2 年間、主要なサービスやアプリケーションのデプロイ ターゲットとして第 1 位であり、その導入は急速に進み続けています。

小売業界ほど、こうした動向が顕著に表れているところはないでしょう。在庫マージンや業務効率の向上が最優先される小売の世界で、IT チームはコンテナを使用することでそれを実現しています。

Google はコンテナ技術におけるパイオニアであり、Google Cloud はコンテナ向けに最適化されています。Google Cloud でコンテナを実行することで得られる柔軟性と速度は、アプリケーションのモダナイゼーションに取り組む小売業者にとって不可欠といえます。ここでは、Google Cloud でコンテナ化されたワークロードを実行している小売業者 3 社を取り上げ、競合他社を常にリードし続けるうえで、Google Cloud でのコンテナの実行がどのように貢献しているかについて説明します。

Carrefour

世界的な大手小売企業である Carrefour の台湾事業所では、より柔軟でスケーラブルなインフラストラクチャ上に構築し、成長を加速させ、運用費用を削減するために、Cloud Run と GKE を組み合わせることを選択しました。同社は現在、企業資源計画、人事、サプライ チェーン管理システムを Google Cloud 上の SAP にデプロイし、e コマース プラットフォームを Cloud Run のコンテナで、そしてモバイルアプリを Google Kubernetes Engine（GKE）のサーバーで実行しています。

L’Oréal

美容業界を代表する L’Oréal は、システムのスケーラビリティ、柔軟性、ポータビリティの需要を満たすために、Cloud Run のマネージド コンテナを使用して BigQuery への多様なデータセット取り込みを管理するようにしています。また、パブリック クラウドの使用による環境フットプリントを測定して理解することも、サステナビリティの取り組みを支えるための重要なステップとなっています。L’Oréal では、Google Cloud Carbon Footprint により、サステナブルなインフラストラクチャのアプローチとアーキテクチャの原則がもたらす効果を簡単に把握することができます。

Cloud Run は、無限の可能性をもたらします。好きなライブラリを使い、好きな言語を使用して、ポータビリティを確保できるのです。

L’Oréal

Rent the Runway

オンライン ファッション通販の Rent the Runway は、信頼性を向上させ、顧客に対するレイテンシを最小限に抑えるために GKE を選びました。ホストされたデータセンターと仮想マシンで 10 年間運用した後、Rent the Runway は GKE に移行しました。基盤となるインフラストラクチャを簡素化し、IT チームがインフラストラクチャの管理にかける時間を削減して、顧客のニーズに応じてコンピューティングとストレージを迅速にスケールアップまたはスケールダウンさせる能力を強化しました。

これらの小売業者すべてに共通していることがあります。それは、柔軟性とポータビリティをもたらしてくれるコンテナを選択したことです。しかしながら、コンテナはパッケージ化形式の一つにすぎません。これらの小売業者が Google Cloud を最終的に選択した理由は、Google Cloud がさまざまなプラットフォームでコンテナを非常に効果的に運用しているからにほかなりません。

Cloud Run と GKE は、クラウド上でできるだけシンプルかつ高速にコンテナを実行できるように設計されています。開発者は、任意の言語を使用してコードを記述し、お気に入りのオープンソース ライブラリがサポートされているかどうかを気にすることなく、本番環境に安全にコードをデプロイできます。また、Google Cloud はコンテナに最適化されています。私たちは数十年にわたり、インフラストラクチャの設計パターンと運用プラクティスの方向性として、高パフォーマンスのコンテナ オーケストレーションを中心に据えてきました。Google Cloud では、開発者がこの最適化のメリットを享受できると同時に、広範な Google Cloud エコシステム（クラウドネイティブ データベース、AI / ML 関連 API およびツールキット、データ分析プラットフォーム サービスなど）や、コンテナを中心に構築された豊富なオープンソースおよびサードパーティのエコシステムと容易に統合することが可能です。さらに、優先度は変化していくものであるため、柔軟性が重要です。GKE と Cloud Run では、ほとんど労力をかけることなく同じコンテナ イメージを実行することができます。

小売業界は、目まぐるしく変化しています。e コマースによる最初の衝撃を経験し、COVID-19（新型コロナウイルス感染症）やサプライ チェーンの混乱といった新たな課題を克服しながら、小売業界は適応し続けています。アプリケーションの設計や実行方法を含め、ビジネス分野全体にわたって柔軟性を向上させていくことが、今後の小売業の繁栄につながる鍵となります。

さっそく、Google Cloud で Cloud Run と GKE を使ってみましょう。