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Public Sector

交通機関のリーダーが語るデジタル トランスフォーメーション経験

2022年9月22日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2022 年 9 月 14 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

交通機関のリーダーたちは、安全で効果的なモビリティの提供という課題に直面しています。交通事故死者数は 16 年ぶりの高水準に達し、異常気象や気候変動リスクから、より復元性のあるインフラストラクチャが求められています。また、公平性の格差への対応が急務となっています。さらに、交通機関は人材の確保と維持に苦労しており、現場はより少ない人数でより多くのことをこなすための支援を必要としています。

政府機関には、知見、スピード、規模を提供できる最新のツールとテクノロジーが必要です。そうすれば、専門知識を活用して、行動を起こし、影響を与えることに集中できるからです。

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では、交通機関はどのように現実的な行動をとればよいのでしょうか。毎年開催される ITS 世界会議のロサンゼルス会議では、自動化、接続性、モビリティ、デジタル インフラストラクチャなど、インテリジェントな交通と未来のモビリティを担うコミュニティが一堂に会します。9 月 18 日には、人工知能(AI)を搭載したクラウドベースのプラットフォームや分析アプリケーションなどのデジタルツールを活用してイノベーションを推進している、全国の交通機関のリーダーとの座談会を開催します。

ここでは、これらの企業がクラウド テクノロジーに活用して、将来に備えて地域のインフラストラクチャを整備し日常業務を変革している事例を紹介します。

ユタ州運輸省(UDOT)では、労働力の改革と業務プロセスの合理化が最優先課題です。

エグゼクティブ ディレクターの Carlos Braceras 氏は次のように述べています。「経営層のトップから費用対効果を追求するためにクラウド ファーストの考え方を取り入れ、業務の 100% ペーパーレス化などの大きな目標を掲げてデジタル トランスフォーメーションを実践しています。これにより、UDOT とのビジネスを円滑に進めていただけます。」また、UDOT はすべてのデータを高度なデータ分析プラットフォームに一元化しています。

 これにより、UDOT の各チームは、必要なデータや分析情報に容易にアクセスできるようになります。

ハワイ州運輸省高速道路局(HIDOT)は、Google Earth Engine と Google Cloud を活用して、Climate Resilience Platform(気候変動レジリエンス プラットフォーム)をデプロイし、複数の気候リスク、資産の状態、コミュニティへの影響に基づいてリスクを評価し、投資の優先順位を決定できるようにしています。副局長の Ed Sniffen 氏は次のように述べています。「私たちは気候変動レジリエンス、安全性、公平性に対して、総合的なアプローチをとっています。各機関、政府の各レベル、そして対民間のすべてのチャネルでデータドリブンなアプローチを採用することによって、意思決定を強化できます。」

コロラド州運輸局(CDOT)は、幅広いデータソースをまとめ、安全性、交通の運用、パフォーマンス測定に分析と機械学習を適用するために、高度な分析プラットフォームを構築しました。Office of Innovative Mobility(イノベーティブ モビリティ事務局)のモビリティ テクノロジー担当アシスタント ディレクターである Ashley Nylen 氏は次のように述べています。「CDOT は、Google Cloud を使用して相互運用性、アクセス、分析を可能にするため、デジタル インフラストラクチャのモダナイゼーションを大幅に進めました。これにより、データや組織のサイロを取り払い、データや情報をチームにとってよりアクセスしやすく、使いやすいものにすることができました。これらの情報を活用して、州全体の温室効果ガス削減の野心的な目標を達成するために、より信頼性が高く、効率的でクリーンな交通システムの構築を目指しています。」

コロンビア特別区交通局(DDOT)は、公平性を「交通インフラストラクチャとサービスの共有と公正な分配」と定義し、プロジェクト推進のすべての段階において公平性を取り入れるように取り組んでいます。DDOT ディレクターの Everett Lott 氏は次のように述べています。「DDOT は、技術パートナーとの協力やステークホルダーとの有意義な関わりを通じて、交通サービスの提供やプロジェクトの契約における意思決定に公平性を持たせるように取り組んでいます。DDOT は、交通政策と交通手段の提供、雇用と機会へのアクセス、入札式案件へのマイノリティ所有企業の参加という 3 つの分野において、格差に対処することを目標としています。より良いデータと分析情報があれば、雇用と機会へのアクセスを改善し、ビジネス プロセスを合理化して、マイノリティ企業(MBE)と不利な立場にある企業(DBE)の参入障壁を下げることができます。」

テクノロジーがすべてを解決できるわけではありませんが、ミッション主導型の変革を実現するための重要な要素です。どこから手をつけるか、どのような分野に取り組むかは、各交通機関によって異なります。重要なのは、組織にとって意味のある領域で最初の一歩を踏み出すことです。

これらの交通機関のリーダーが、デジタルツールを使ってどのように安全性、気候変動レジリエンス、組織としての効率性を向上させているかについて詳しく知りたい方は、2022 年 9 月 18 日に ITS 世界会議で行われる「Making the AI Connection for Next-generation Transportation」(次世代交通のための AI 活用)のパネルに参加するか、当社チームまでご連絡ください。また、会議の開催期間中、ロサンゼルス コンベンション センターの 304C 会議室では、Google Public Sector のリーダーシップ チームがお待ちしていますのでぜひお立ち寄りください。こちらをクリックして、Google Cloud のサステナビリティ関連サービスの詳細をご確認ください。
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- Google Public Sector、業種別ソリューション責任者 Monali Shah

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