株式会社 m-Lab: エンジニアがワクワクする Google Cloud の魅力とは
Google Cloud Japan Team
編集者注: Google Cloud を利用する企業のリーダーの皆様にお話を伺い、想いを語っていただく Google Cloud Leader’s Story。連載 7 回目となる本記事では、「クリエーターの力で世の中の成長を加速させる」というミッションを掲げ、現在はメタバース事業 “V-expo” に注力する株式会社 m-Lab。創業期から一貫して Google Cloud を主力サービスの基盤に採用し、その V-expo を技術面でリードするのは、元ホストという 異色のキャリアを持つ CTO 濱池雄介氏。その濱池氏と、夫婦で代表取締役を務める村上進也氏・村上沙織氏に、エンジニアとしてのキャリアや会社経営への想い、 Google Cloud への期待を伺いました。
利用しているサービス:Google Kubernetes Engine, App Engine, Compute Engine, Cloud SQL, Memorystore, Cloud Build 等
自分達が楽しんでものづくりが出来る組織を作りたい
バックエンドが得意な進也氏とフロントエンドが得意な沙織氏という、違う分野の技術を持ったエンジニア出身の二人が「二人でサービスを作れそうだ」と感じて起業したことが m-Lab の出発点。CTO の濱池氏をはじめ、同社では様々なバックグラウンドを持った方が生き生きと働いているといいます。会社の運営について進也氏は、「外部から資金調達をして事業と組織の急拡大を図るスタートアップが多い中、自分達が楽しんでものづくりに打ち込める強みを守るため、敢えて出資を受けずに経営しています。」と、自己資金で会社を運営することの意義を語ります。
CTO 濱池氏の異色のキャリア
「起きている時間はずっと技術に打ち込んでいたい」と話すほど、現在はテクノロジーに傾倒している濱池氏ですが、社会に出た当初はホストという、コンピュータから全くかけ離れた仕事に就いていました。しかし、身の回りの変化をきっかけに一念発起してプログラマーにキャリア転向。その後、開発会社に勤務しているときに m-Lab 代表の村上氏と出会い入社を決めました。
当時 m-Lab は、コロナ禍で急増したオンライン展示会の市場に着目し、メタバース技術によって回遊感を演出する仮想展示場サービスの立ち上げを決めたフェーズでした。村上氏は、新規プロダクトをゼロから立ち上げる経験は、エンジニアにとってまたとない成長機会になると考え、濱池氏を開発リーダーに抜擢。リーダーとして技術選定から実装に至るまで、V-expo の技術業務全般を担った後、現在の CTO 職に至りました。
前例の少ない技術を使った開発にさぞかし苦労したかと思いきや「V-expo の開発には楽しい思い出しかないですね。」と振り返る濱池氏。技術選定に際してはオープンソースを使うことにこだわります。その背景には、かつてあるプロプライエタリのソースコードと、オープンソースのソースコードに触れた際に感じた違いがあったといいます。「人気のあるオープンソースには日々多くのプルリクエストが寄せられ、まさに様々な人の貴重な知見がぎっしり詰まっています。それに対して、商用製品のソースコードを読んだ時には、いかにも少人数で書き上げたコードにありがちな未成熟さを感じました。」と、オープンソースが持つ集合知の強さを力説します。
V-expo のサービスを支える Google Kubernetes Engine の魅力
その濱池氏が V-expo の基盤に選んだのは Google Cloud です。当初は開発スピードを優先して Google App Engine を中心にサーバーレスで実装していました。V-expo は1000人を超える同時接続
に対しても快適なスループットを提供し、かつ専用のクライアントアプリを必要とせず、全てがブラウザで操作できることを強みとしています。今後のさらなる利用者の拡大を見据え、柔軟性やキャパシティの観点から Google Kubernetes Engine (以下、GKE ) への統合を進めています。
「Google は Kubernetes や QUIC など、世界の標準となる技術を生み出しています。その Google が手掛ける GKE は、サービス運用の視点で必要な情報がコンソールから見やすく、運用がとても楽だと感じています。」と、濱池氏は GKE 採用の理由を説明します。
技術者にとってワクワクするクラウドであり続けてほしい
m-Lab では、V-expo 以外にも複数のサービスを運営しており、その全てが Google Cloud の上で動いています。創業前から Google Cloud に慣れ親しんできた村上進也氏は「Google Cloud は、画期的な技術を”まずは使ってみてほしい”というスタンスで世の中に送り出してくる。技術者出身の自分達にとってはそのスタンスがとても好ましい。これからも技術者が好きなクラウド、ワクワクするクラウドであってほしい。」と技術者としての想いを述べました。また、「Google Cloud を利用する会社や技術者同士の交流の機会をもっと増やしたり、Google Cloud の営業チームとの活発なコミュニケーション、ディスカッションを積極的にしていきたい。」と、ビジネス/技術両面において Google Cloud を軸にしたビジネスの活性化についての期待をこのように締めくくりました。
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2017年設立。「社会の成長を加速させる」をミッションとし、顧客に喜ばれるサービスを心がける IT 企業。メタバースイベント会場 “V-expo” 、プレスリリース作成/配信プラットフォーム “HARVEST” といった自社プロダクトの他、 VR 関連事業等を手掛けている。
インタビュイー
株式会社m-Lab 代表取締役 村上進也氏、代表取締役 村上沙織氏、CTO 濱池雄介氏