Google Workspace: SAP クラウド ERP 環境で効果を発揮するエンタープライズ ソリューション
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2022 年 10 月 19 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
30 億を超える Google Workspace のユーザーには、非常に厳格なセキュリティ要件と可用性要件を抱えている企業も含まれます。企業が Google Workspace を導入する目的は、関係者全員のつながりを維持すること、アイデアを共有すること、共同作業を効率化すること、そして場所を問わず作業の安全性を確保することです。この度、Google Workspace と世界的に有名な ERP システムである SAP S/4HANA ERP が統合され、エンタープライズ コラボレーションが新たなレベルに引き上げられました。そして、これはまだ始まりにすぎません。
SAP は、エンタープライズ ソフトウェア市場で 50 年の歴史を持つ先駆的なテクノロジー企業です。現在、140 か国に 46 万社以上の顧客を擁しており、世界全体の商取引の 87% を生み出しています。SAP S/4HANA のお客様にとって、Google Workspace パートナーシップは、信頼性の高いタイムリーなエンタープライズ データと、日々の業務を遂行するために使用している生産性向上アプリケーションをシームレスに統合してくれるものです。これらのお客様は、安全な SAP S/4HANA クラウド ERP の中から Google Workspace アプリケーションにアクセスできます。メールやドライブからファイルを収集し、ダウンロードして処理し、情報を ERP に入力するという手間はもう必要ありません。同様に、Google スプレッドシート、ドキュメント、スライドなどの Workspace アプリケーションを使用して、安全なクラウド内で ERP システムのデータを簡単に共有したり編集したりできます。
Google は企業向け統合と機能の拡大によってお客様が Google Workspace や長年にわたって企業を支えてきたシステムを活用できるようにする取り組みを継続しており、この画期的なコラボレーションはその一例です。
業務効率化のための新たな方法
Google Workspace は柔軟性に優れているため、この統合からメリットを得られるユースケースはほぼ無限であると言えます。すべての手順が一つの共有された安全な環境の中で実行されるため、エンタープライズ データを収集または使用するあらゆるタイプの共同作業やプロセスの効率が向上します。ユーザーは SAP から直接ドキュメントにコメントを追加したりドキュメントを編集したりできるようになり、修正のためにファイルのチェックインとチェックアウトを必要とする際に発生するリスクと混乱が排除されます。
共有された Google ファイルによるものと同じコラボレーション面でのメリットが、SAP S/4HANA チーム全体の共同作業にももたらされます。たとえば、従来の調整作業の流れを思い浮かべてみてください。ERP のデータが入力されたスプレッドシート ファイルがメールでグループに送信されます。受け取ったユーザーはファイルをダウンロードし、自分のコメントと修正事項を追加して、ファイルを返送しなければなりません。Google Workspace の統合により、調整作業の担当者がデータを Google スプレッドシートにシームレスにエクスポートできるようになりました。そのスプレッドシートで他の担当者が自分に関連のあるデータを直接確認し、コメントを追加できます。この操作は同時に実行可能で、メールを送信したりソフトウェアをダウンロードしたりする必要はありません。検証済みのデータを使用する一つの安全なコラボレーション領域で、すべての操作が追跡されます。これらの安全性を重視したコラボレーション面でのメリットを、複雑なニーズを抱える大規模な組織に提供する Google の手法について詳しくは、こちらをご覧ください。
これらのワークフローは、Google Workspace が広範囲のビジネスにもたらす具体的なメリットを反映しています。Google Workspace の総経済効果に関する Forrester レポートでは、Google Workspace のデータ管理機能により、ビジネスが直面するデータ侵害のリスクが 95% 減少したことが明らかにされています。同レポートで、Google Workspace を使用することで企業の 1 従業員あたりの業務時間が年間 171 時間削減されると予測されています。これはほぼ 1 か月分の生産性向上となり、前年比で 1.5% の収益増加にもつながります。
各機能の段階的なロールアウト
3 つの強力な機能をロールアウト中で、2023 年には追加のリリースも計画されています。前述の例でもご説明しましたが、導入される最初の機能は以下のとおりです。
SAP S/4HANA のデータを Google スプレッドシートなどの Google Workspace アプリケーションにエクスポートする
Google スプレッドシートなどの Google Workspace アプリケーションから SAP S/4HANA にデータをインポートする
シームレスかつ安全な Google のファイルの編集や Google のファイルへのコメントまたはコンテンツの追加によって他者とライブで同時に共同作業し、そのデータを SAP S/4HANA 環境にインポートできるようにする(SAP S/4HANA での直接編集機能は 2023 年にリリース予定)
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- Google Cloud、SAP 戦略およびアーキテクチャ担当パートナー マネージャー Michael Harding