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Google Cloud での SAP

Workload Manager の導入: ベスト プラクティスを自動化し、信頼性およびパフォーマンスを最大化する

2023年5月19日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2023 年 5 月 3 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

このたび、SAP ソリューション向けの Workload Manager の一般提供が始まりましたのでお知らせいたします。Workload Manager とは Compute Engine の新サービスであり、ワークロードの構成を継続的に分析することで、問題の特定や、構成ミスの検出、システム信頼性の向上に貢献します。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/workload_manager_from_google_cloud.max-2000x2000.jpg

ビジネス クリティカルなシステムを安全に守る

お客様からよく聞く悩みとして、規模の大きいビジネス クリティカルなワークロードの構成と管理が困難である、というものが挙げられます。ワークロードをデプロイ、構成するためのベスト プラクティスは、時間の経過とともに変化していきます。最新のベスト プラクティスを守るためには、通常、手作業が必要となり、その際の人手ミスによってシステムの可用性や信頼性に影響が及ぶ恐れがあります。Workload Manager は、こうした課題に対処するため、ワークロードの認識機能を Google Cloud Platform に直接組み込んでいるため、実行中のワークロードをインテリジェントに検出し、最新のベスト プラクティスに照らして分析することができます。

Workload Manager のメリット:

システム品質の向上: インフラストラクチャ構成、HA 設定、OS 設定を初期段階から継続的に検証することにより、ワークロードの信頼性を高め、ビジネス クリティカルなアプリケーションに影響する問題を未然に防ぎます。

運用上の負担の軽減: 自動検証によってデプロイの信頼性を高めるだけでなく、従来、システム品質の管理および維持のために手動で行わなければならなかった作業も自動化します。

トラブルシューティングにかかる時間を短縮: Google Cloud サポートと直接連係しながら各種構成を自動的にチェックすることで、ワークロードのパフォーマンスや可用性に影響を及ぼす問題の原因を早い段階で特定できます。

Workload Manager は、自動インサイトによって推奨のベスト プラクティスからの逸脱を検出し、ワークロードが、ソフトウェア ベンダー、OS ベンダー、Google Cloud の標準に従って確実に実行されるようにします。

Workload Manager が組織において効果を発揮する例

Workload Manager は、ワークロードを継続的に検証できるカスタマイズ可能なツールを提供します。具体的には、以下のような一般的な作業を自動化することができ、管理ワークフローの単純化に役立ちます。

本番稼働前のチェック: 新しいデプロイメントが、Google Cloud のベスト プラクティスに照らして検証され、構成されるようにします。

構成の逸脱を常時検出: システム アップデートやパッチ、トラブルシューティングに伴って発生する不整合を特定し、構成ミスが残っていないかどうかをチェックします。

ベスト プラクティスの変更について常時通知: Google Cloud 上のシステム パフォーマンス、信頼性、アプリケーション アーキテクチャに影響を及ぼすベスト プラクティスの変更点についてアラートを受け取れます。

たとえば、データベース管理者なら、Workload Manager を使うことで、各種プロジェクトやフォルダで管理しているデプロイ済みデータベースがすべて確実に推奨ガイドラインに沿うようにできます。また、システム アーキテストなら、ベスト プラクティスの変更点について通知を受け取り、信頼性とパフォーマンスを高める構成を組織内のすべてのシステムに確実に適用する、といった利用方法が考えられます。Workload Manager によって問題が特定された場合は、信頼性、パフォーマンス、全体的なシステム品質を向上させるための詳細ガイドが表示されます。

企業の成功に貢献

Google Cloud は、お客様がビジネス クリティカルなワークロードを適切に実行、管理、変革できるようにするために、利便性の高いプラットフォームの提供に取り組んでいます。Google Cloud の Workload Manager を使えば、エンタープライズ アプリケーションの信頼性の向上だけでなく、トラブルシューティングの効率化や、ビジネス クリティカルなワークロードの管理に伴う運用上の負担の軽減といった効果も得られます。

Workload Manager の利用開始方法などについて詳しくは、新しい Workload Manager タブでご確認ください。このタブには、Google Cloud コンソールの [Compute Engine] > [Workload Manager] からアクセスできます。料金などの詳細については、こちらのドキュメントをご覧ください。


- インフラストラクチャおよびアプリケーション モダナイゼーション担当マネージング ディレクター Snehanshu Shah
- シニア プロダクト マネージャー
David Cheng

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