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Google Maps Platform

Licious、Google Maps Platform を利用して高品質の食肉商品を家庭に配達

2020年12月9日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2020 年 12 月 2 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

編集者注: 本日の投稿は、精肉や鮮魚の販売を手掛ける Licious の CTO である Bhaskar Konduru 氏からのものです。同社はテクノロジーを用いて従来の市場を変え、インドの主要 7 都市の一般家庭に高品質の生鮮食品を届けるというサービスを展開しています。

私は過去 10 年ほど、インドでも特に活気あるスタートアップのいくつかに関わってきており、テクノロジーを通じて日常体験を変革するという仕事に大きなやりがいを感じています。

そんな私は、技術屋であるだけでなく、食通でもあります。ですから、Licious で仕事をする話が持ち上がったときは、そのチャンスに飛びつきました。当社の目標は、肉の仕入れからパック詰めまであらゆる工程を管理して、インドの人々が精肉や鮮魚を購入しやすい仕組みを作ることです。輸送時に最適な温度を維持し、牧場での仕入れから家庭で召しあがっていただく瞬間まで商品の鮮度を保つことで、最高品質の食肉をお客様のもとにお届けできるよう努めています。

お客様には購入を容易にするだけでなく、快適な購入体験を感じ取っていただくという点にもこだわっています。インドの大半の人と同じように、私もあらゆる種類の肉を好みます。柔らかい若鶏から、こってりした山羊肉のカレーまで、何でも大好きです。しかし、それらの購入体験は、あまり魅力を感じません。伝統的な肉屋から購入するとなると、肉をどのように解体、加工、保存しているのかが不明なことが多いからです。当社は、生鮮肉、魚介類、加工食品などの商品ラインナップの中からオンラインで注文を受け、注文から 90 分以内に真空パックされた清潔な商品を配達するというサービスを提供しています。牧場と提携しているので、あらゆる工程を管理し、商品の品質を保証できるのが特長です。

当社では、国際的な食品安全基準を満たす高品質の商品をお客様に納得いただける価格で提供できるよう、あらゆる工程でテクノロジーを活用しています。そのために、かなり早い段階で Google Maps Platform の採用を決め、MediaAgility に協力してもらって運営に取り入れてきました。現在では、コールドチェーン(低温物流)から、加工センター、配達に至るまで、サプライ チェーンのあらゆる工程で Google Maps Platform のデータを使用して的確な判断を下し、お客様にハイレベルのサービスを提供できるようになっています。

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バンガロールやニューデリーに行ったことがある方ならおわかりかもしれませんが、交通事情は予測しにくく、道も混雑しがちです。未舗装の道路もありますし、住所の情報だけでは配達先にたどり着けないことも珍しくありません。配達員が毎回必ず正しい住所を使用できるように、お客様には、ウェブサイトへの初回アクセス時に住所を入力していただいています。Google Maps Platform にはオートコンプリート機能があるので、お客様は住所をすばやく、正確に入力できます。さらに、Geocoding API によって住所を地理座標に変換し、配達員が配達先を正確に把握できるようにしています。

商品の配達にあたっては、マネジメント担当者が Distance Matrix API を使って地点間の移動時間を計算し、最適な経路をドライバーに伝えるという流れになっています。お客様は Licious のアプリを使って、商品の現在の場所を地図上に表示し、商品の到着予定時刻などの最新情報を確認できます。当社で受ける注文数は 1 日に 17,000 件以上に及ぶので、ドライバーが時間を無駄にしないことが非常に重要となってきます。
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こうした仕組みを確立するまでは、配達のミスや遅延が絶えず、お腹を空かせたお客様から配達はまだかという問い合わせの電話が鳴り続けていました。Google Maps Platform を活用することで、コールセンターへの電話件数は 50%、配達ミスの件数は 30% 減少しました。お客様からの信頼を獲得した結果、リピート購入してくださるお客様の割合は 90% にのぼります。

Google Maps Platform のわかりやすく豊富なデータの恩恵を受けているのは、配達部門だけではありません。当社で扱っている商品は生ものですから、ジャストインタイムの運営が基本です。たとえば、商品を準備するのは注文を受けてからとなり、商品をお届けするまでの全工程を通じて、無駄な待ち時間が発生しないようにする必要があります。こうした目的のためにも、Google Maps Platform のデータを活用しています。たとえば、物流において、どの商品をどの加工センターや配達センターに輸送すればよいのかを判断するために必要な計算をすべて Google Maps Platform を使って行い、それぞれの注文を適切なセンターに結び付けています。このように、当社はサプライ チェーン全体を重視することで差別化を図り、あらゆる工程の効率化に Google Maps Platform を活用しています。

CTO としての私がすべきことは、革新を支えるデータとツールを整備し、ビジネスの成長を促進することです。当社の目標は、100 億インドルピー(1 億 4,600 万ドル)の収益を達成することです。その目標達成のために採用した Google Maps Platform は、私が情熱を注ぐ 2 つのこと:革新的テクノロジーと美味しい食べ物に応えてくれました。ここだけの話、肉が大好きな私ですが、当社のガーリック味海老スプレッドもまた格別だということをお伝えしておきます。

Google Maps Platform の詳細については、ウェブサイトをご覧ください。ウェブサイトでは  Google Maps Platform の詳細やニュースレターの購読などをご案内しています。

-Licious CTO、Bhaskar Konduru

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