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Google Maps Platform

Photorealistic 3D Tiles を使って臨場感あふれる 3D 地図エクスペリエンスを作り出す

2023年6月1日
https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/3DTilesHeader.max-1600x1600.png
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2023 年 5 月 11 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

編集者注: この投稿は、Google の年次デベロッパー カンファレンスでの Google Maps Platform に関する最新ニュースをお伝えする、Google I/O 2023 シリーズの一部です。臨場感あふれるエクスペリエンスを提供する Google の新しいプロダクトの詳細は、I/O セッションをご覧ください。


このたび、Map Tiles API 経由でご利用いただける Photorealistic 3D Tiles の試験運用版をリリースしました。この新しい地理データ プロダクトには Google Earth と同じ 3D 地図ソースが使われており、Google の高解像度 RGB 光学画像をテクスチャに用いた、実際の街並みさながらのシームレスな 3D メッシュモデルを実現します。Photorealistic 3D Tiles は街区から街全体までを可視化できるよう特別に設計されており、49 か国、2,500 以上の都市を立体的に表現して、アプリ内に直接 3D 可視化エクスペリエンスを作り出すことができます。

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Photorealistic 3D Tiles で建物、ランドマーク、地形を表現

3D エクスペリエンスの設計がより簡単に

実世界の 3D モデルを構築するためには多大な労力とリソースが必要です。まず画像を大量にキャプチャし、数週間から数か月かけて画像処理とテクスチャ付き 3D モデルへの結合を行ったうえで、それをホストして可視化エクスペリエンスを実現するというプロセスを辿る必要があります。世の中にある 3D 地理データセットの中でも最も包括的な Photorealistic 3D Tiles を使うことで、もっと簡単に、お好みのレンダラを使って独自のデータをオーバーレイすることができます。3D タイルと 2D 地図の位置を合致させているため、独自のデータや Google Maps Platform のデータを正確に重ねて、可視化したデータをカスタマイズすることが可能です。また、Photorealistic 3D Tiles では、広く導入されている Open Geospatial Consortium(OGC)の 3D タイル規格(Cesium 社作成)を採用しています。このことにより、独自のレンダラや他の互換性のあるレンダラ、可視化用ライブラリ(CesiumJS や deck.gl など)を使って、Google の 3D 地図タイルをレンダリングできるようになっています。
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グランドキャニオンを 3D で可視化(CesiumJS のレンダラを使用)

3D コンテキストを利用した大規模なデータセットの可視化

3D タイルの上に他の地理空間データセット(交通量、可視域モデル、陸地の温度など)を表示して、よりリアルにわかりやすく表現することもできます。CARTO 社から提供されているこちらの例をご覧いただくとわかるように、BigQuery の大規模なデータセットを、世界中のより豊富な 3D コンテキストを使用して可視化できるようになっています。

Google Maps Platform に加わった Photorealistic 3D Tiles は実に刺激的な機能です。優れた 3D データを利用して、ブラウザ上で臨場感あふれる 3D 可視化データを作成できるようになりました。OGC の 3D タイル仕様に準拠しているので、deck.gl や CARTO のエコシステムとの連携もとても簡単です。これで弊社のお客様は、都市や地形を忠実に表現し、LOS やデジタルツインなどのユースケースに対応できるようになります。

CARTO 創業者および最高戦略責任者、, Javier de la Torre 氏

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CARTO の 3D タイルのデモの動画

さまざまなユースケースに対応した次世代のエクスペリエンスを作り出す

Photorealistic 3D Tiles を使うことで、世界を 3D 地図でよりリアルに可視化できます。旅行者は、初めて訪れる街でも、2D 地図ではわからない建物の配置やランドマークを確認しながら自信を持って移動できます。また、都市計画を担当する機関は、土地利用の変更案を有権者により効果的に伝えられます。建設会社はカスタマイズ可能な 3D 地図を通じて、開発のステージング計画をより的確に評価できます。そして報道機関は、過去や未来の出来事についての臨場感のある 3D ストーリーテリングで視聴者を再び引き込み、状況を空間的により詳しく理解してもらうことができます。

ゲーム会社は 3D Tiles を使って、ブランドやテーマにふさわしい AR エクスペリエンスを提供するための現実世界のモデルを開発できます。あるいは、Geospatial Creator のようなツールを使って、現実世界の AR エクスペリエンスのアイデアに取り組むことも可能です。Geospatial Creator は ARCore と Google Maps Platform から構築されたツールで、Unity および Adobe Aero Geospatial Pre-release に組み込まれています。好きな場所に Photorealistic 3D Tiles を読み込んで、現実世界に AR オブジェクトを固定することができます。
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Unity で Geospatial Creator を使用して、カリフォルニア州マウンテン ビューにある Googleplex に AR の虎を固定

Photorealistic 3D Tiles を使ってみる

Map Tiles API 経由での Photorealistic 3D Tiles のご利用は、試験運用フェーズの間は無料です。詳しくは、ドキュメントデモをご覧ください。また、Map Tiles API をご利用のデベロッパーの皆様に Google Maps Platform の 2D Roadmap、Satellite and Terrain Map Tiles、Street View Tiles を限定でお試しいただけます(JavaScript 以外のアプリケーション向け)。

臨場感あふれる 3D 可視化エクスペリエンスを低レイテンシでより簡単に実現したいデベロッパーの皆様には、Google の新しい Aerial View API を使って映画のような空撮映像をご利用いただけるようになりました。

Photorealistic 3D Tiles と Aerial View を使って臨場感あふれる地図エクスペリエンスを作り出す方法についての詳細は、I/O セッションでご確認いただけます。ぜひこれらの新しい 3D 機能をご活用ください。


- Google Maps Platform プロダクト マネージャー Danbi Lee
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