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Google Maps Platform

ロケーションベースのエクスペリエンスを構築するための新たなローコード ツール Quick Builder を発表

2022年2月3日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2022 年 1 月 27 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

Google では、Google Maps Platform においてローコード開発の取り組みを進めています。15 年以上にわたり、Google はロケーションベースのカスタム ソリューションをスクラッチから開発して ArgosDunzoRedfin などのお客様を支援してきました。このアプローチは高いレベルのカスタマイズを想定したものですが、すべてのお客様がこのような実装を行うだけのリソースやパワーを持っているわけではないことも理解しています。Google において最も重要な理念のひとつが「誰でも利用可能」とすることです。その理念にもとづき、予算や専門知識の有無にかかわらず優れたロケーションベースのソリューションを簡単に構築できる Quick Builder を開発しました。まずは、ローコードとは何か、またなぜそのムーブメントに賛同しているのかについて説明します。

ローコード開発とは

ローコードとは、できるだけコードをゼロから書かなくてもよいよう、視覚的にソフトウェアを開発できるようにしようというアプローチです。ローコード ツールは、コードの書き方を知らなくても、誰でも使用できる直感的な自然言語ベースのインターフェースにコーディングを抽象化するため、これを使用することで、高度なテクノロジーを簡単に利用でき、データや設計、機能に関する重要な決定を行えるようになります。ステークホルダー向けのデモを作成したり、なんらかの決定事項のトレードオフを具体的に示したりするような作業は、ほとんどの場合にユーザー インターフェースのボタンをクリックするだけで実行できます。

その結果、自分でコードを書く場合よりも短時間で、デプロイ状態でのテストを完了させることができ、本番環境に対応したカスタムのコードを作成できます。出力されたものをそのままコードベースにコピーして貼り付けることや、テンプレートとして使用することで、自由にカスタマイズや拡張を行うことができます。

ローコード ツールを使えば高品質なソフトウェアの設計と開発がこれまでになく簡単になることから、世界中の組織がローコード ツールを重視しています。ガートナーのレポートでは、ローコードは今後も進化し続け、2025 年までにローコードの新たなクライアントのうち半分を IT 業界以外の事業者が占めるようになると予測しています。ローコードなら、たとえコードの書き方を知らなくても、アプリケーションを構築でき、設計上の決定を簡単かつ迅速に行うことができます。

Quick Builder のご紹介

直感的なツールである Quick Builder を活用すれば、マッピングのニーズに適した API を見つけて試し、デプロイすることができます。過去の技術スキルや経験のレベルにかかわらず、このツールをビジネスの成長に役立て、本番環境に短時間でデプロイし、学習やテストにかかる時間を短縮することが可能になるのです。
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Quick Builder の住所選択ソリューションのデモ

Google は、さまざまなエクスペリエンスを蓄積しています。Google Cloud Console の Google Maps Platform セクションにはローコード テンプレートのライブラリがあります。サンプルとして、一般的なロケーションベースのエクスペリエンス例を 3 つご紹介します。

  • 店舗の集客数を増やす: Locator Plus
    Locator Plus はユーザーが地図上で店舗の場所を見つけられるようにします。店舗側は営業時間や利用可能なサービス、ユーザーのレビュー、各場所の写真といった主な詳細情報を簡単に記入できます。ユーザーは Locator Plus を使って簡単に最適な行き先を見つけることができるので、小売業者がオンライン購入品の店舗受け取りオプションを導入する場合や、銀行が利用者に案内したい ATM が分かりにくい場所にある場合などに役立ちます。

  • 購入手続きを高速化してコンバージョン率を増やす: Address Selection
    ユーザーが自分の住所を手入力しなくてはならない場合、間違いがあると、コンバージョンの低下や、荷物が届かない、クレジット カードの請求ができないなどユーザー エクスペリエンスの低下につながることがあります。Place Autocomplete API で動く Address Selection を使えば、数文字を入力するだけで正確な住所が適切な形式で提示されるので、利用者がログインや購入手続きをすばやく簡単に行うのに役立ちます。

  • 地域に密着した情報で地図を強化する: Neighborhood Discovery
    不動産会社や旅行会社の利用者にとって、職場に近い場所にあるかやお気に入りのレストランやカフェが近くにあるかなど、近隣の情報は大きな関心事です。Neighborhood Discovery を使用すれば、利用者の好みに合わせておすすめの施設やアトラクションを動的マップで表示して、地域密着型のエクスペリエンスを提供できます。

Quick Builder は、ローコードによる学習を好む方にとってはとても便利なツールです。データを追加し、リアルタイム プレビューで確認して、提案されたデザインの中から自社のビジネス ニーズに最適なものを選択します。気に入るものができたら、カスタムのサンプルコードをエクスポートするか、Google の クラウド ホスティング機能を使用することにより、たった 1 行のコードでウェブサイトにソリューションを埋め込むことができます。Quick Builder を使って、かつてないほど短時間で本番環境対応のカスタマイズ されたコードを取得して、本番環境にデプロイしましょう。

将来を見据えて

これは始まりにすぎません。Google は、お客様がデプロイした Google Maps Platform を最大限に活用できるようにするにはどうすればよいかを常に模索しています。今後、ローコード ソリューションのテンプレートを Quick Builder ライブラリに追加していきますので、ぜひご期待ください。Quick Builder の詳細については、MapsOnAir ウェビナーをご覧ください。

Google Maps Platform の詳細については、ウェブサイトをご覧ください


- Google Maps Platform プロダクト マネージャー Matt Brightman
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