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データベース

ポイントインタイム リカバリによるストレージへの影響の軽減

2023年2月22日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2023 年 2 月 11 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

ポイントインタイム リカバリ(PITR)は、エンタープライズ アプリケーションにとって重要な機能です。この機能により、データベース管理者は、誤ってデータを削除してしまっても、本番環境のデータベースをインシデント前の状態に復元することで削除したデータを復元することができます。  

Cloud SQL for PostgreSQL は、2020 年 7 月に PITR のサポートを開始し、これにより、Cloud SQL インスタンスを以前の状態に復元することで、データの破損や誤った削除などの障害から復旧できるようになりました。このたび、Cloud SQL for PostgreSQL の PITR 機能の拡張を発表いたします。これにより、PITR の有効化をより簡単に決定できるようになります。ポイントインタイム リカバリが新たに有効になったインスタンスでは、PITR オペレーション用に保存されている先行書き込みログ(過去の状態に戻るためのトランザクション ログ)がディスク容量を消費しなくなります。代わりに、新しいインスタンスで PITR を有効にすると、Cloud SQL は保持期間内に収集したトランザクション ログを Google Cloud Storage に保存して、復元の実行時に取得するようになります。トランザクション ログは、データベースでアクティビティのバーストが発生すると急激に大きくなる可能性があるため、この措置により、プロビジョニングされたディスク ストレージにバーストが与える影響を軽減することができます。これらのログは、インスタンスと同じ Google Cloud リージョンに、追加費用なしで最大 7 日間保存されます。  

Google Cloud コンソールから新しい Cloud SQL for PostgreSQL インスタンスを作成すると、PITR はデフォルトで有効になり、PITR が新たに有効になったインスタンスではトランザクション ログが保存されなくなります。PostgreSQL インスタンスで PITR をすでに有効にしている場合、この拡張は後でインスタンスにロールアウトされます。この変更をすぐに利用する場合は、まずインスタンス上で PITR を無効にしてから再度有効にしてください(これにより、ポイントインタイム リカバリを実行する機能が、PITR を再度有効にした時点にリセットされます)。この機能が有効なインスタンスでは、インスタンス上で消費されるストレージ容量が、インスタンスによって生成された先行書き込みログ(WAL)のボリュームに対して減少することがわかるはずです。ログが実際に消費するストレージ容量は、インスタンスやデータベースのアクティビティによって異なります。データベースがビジー状態のときは、ログのサイズが減少または増大する場合があります。ただし、これらのログは、インスタンスの任意のレプリカに正常に複製され、Cloud Storage に安全に書き込まれるのに十分な時間だけインスタンスに保存されるようになりました。その後、ログはインスタンスから削除されます。

Google は、障害復旧を簡単に有効可能で、費用対効果が高く、シームレスに使用可能なものにするため、引き続き Cloud SQL for PostgreSQL の機能を拡張していきます。この変更の詳細については、こちらのドキュメントをご覧ください。


- プロダクト マネージャー Isabella Lubin
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