コンテンツに移動
データベース

Cloud SQL のメンテナンス管理オプションを拡充

2019年12月24日
https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/BlogHeader_Database_2_Liyqj6w.max-2600x2600.jpg
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2019 年 12 月 19 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。


定期的なメンテナンスは、あらゆるデータベースにおいてユーザー エクスペリエンスの一部となっています。日常のメンテナンスを通じて、ビジネスを円滑かつ安全に遂行し続けるためのパフォーマンス向上や機能更新を確実に行うことができます。とはいえ、たとえ短時間であってもダウンタイムを好んで受け入れる人などいないことを私たちは理解しています。


そこで私たちは、PostgreSQL、MySQL、SQL Server に対応したフルマネージド データベース サービスである Cloud SQL において、インスタンスの定期的なメンテナンスのタイミングをよりきめ細かく管理できるようにしました。具体的には、お客様からの要望が多かった、事前通知とメンテナンス スケジュール変更という 2 つの機能を追加しました。


Cloud SQL のメンテナンスについてのよくある質問

新しいメンテナンス管理機能について説明する前に、Cloud SQL で行われるメンテナンスに関してよく寄せられるいくつかの質問にお答えしましょう。


メンテナンスとは?

データベースの安定性と安全性を保つために、Cloud SQL はお客様のデータベース インスタンス(MySQL、PostgreSQL、SQL Server)にパッチと更新プログラムを自動的に適用します。インスタンスの基盤となる OS にも、これらの自動適用を行います。メンテナンスを実施するにあたって、Cloud SQL はお客様のインスタンスを一時的にオフラインにします。


メンテナンス時間帯とは?

計画的なメンテナンスによるダウンタイムがお客様のアプリケーションとビジネスに与える影響を最小限に抑えるため、Cloud SQL はメンテナンス時間帯の設定機能を提供します。これを使用すれば、お客様はメンテナンスのタイミングを管理できます。


Cloud SQL のメンテナンス時間帯は完全に選択的なものです。インスタンス単位で適用されますので、一部のインスタンスについてのみメンテナンス時間帯を選択することも可能です。お客様からは、「メンテナンス時間帯は本番インスタンスではきわめて重要だが、テストや開発インスタンスではさほど重要ではなく、不要ですらある」とのご意見をよくお聞きします。Cloud SQL ではお客様に管理の主導権があり、メンテナンス通知やメンテナンス時間帯を設定いただけます。


メンテナンス時間帯は他の目的にも使われる?

Cloud SQL では、新機能の提供やパフォーマンスの強化のためにメンテナンス時間帯を使用することもあります。その場合には、お客様のインスタンスを一時的にオフラインにする必要があります。新機能の提供やパフォーマンスの強化が行われたときにはリリース ノートに追記されます。


メンテナンスはいつ行われる?

メンテナンス時間帯には更新が行われる日時を定義します。希望するメンテナンス時間帯を設定して、たとえば土曜日の深夜などデータベース アクティビティが低いときにのみ更新が行われるようにします。また、あるインスタンスの更新順序を、同じプロジェクト内の他のインスタンスを基準にして設定することもできます(「前」や「後」といった具合に)。テスト インスタンスについては早いタイミングを設定すると便利です。本番向けのインスタンスが更新される前の週に更新の影響を確認できるからです。


新しい管理機能とは?

メンテナンスが行われる 1 週間前に通知を受けられるようになり、メンテナンスの実施に備えやすくなりました。必要があれば、通知を受けた後にメンテナンス スケジュールを変更することも可能です。たとえば、メンテナンスを最大 1 週間遅らせたり、即時のパッチ適用を行ったりすることができます。


Cloud SQL の新しいメンテナンス管理機能を使用する

まず、プロジェクトにおいてメンテナンス通知を設定します。


インスタンスのメンテナンス時間帯をまだ設定していない場合は、Cloud SQL インスタンスの詳細ページで「Edit maintenance preferences」をクリックして次の画面を開き、メンテナンス時間帯を設定します。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/Cloud_SQL_new_maintenance_controls.max-800x8.max-800x800.png

次に、通知を選択します。Cloud Console の Communications ページで Cloud SQL の「Maintenance Window」オプションを設定し、「Email」列のボタンをオンにします。通知を有効にすると、メンテナンスが実施される 7 日前に電子メールで通知が届きます。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/Cloud_SQL_Maintenance_Window_option.max-1200.max-900x900.png

すべてのインスタンスのメンテナンス予定を一覧できます。Cloud SQL インスタンスのページではメンテナンス用の列を追加できます。インスタンスのメンテナンス スケジュールが決まると、メンテナンスの列に日付が表示されます。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/gcp_console_3y0p16n.0720029114400583.max-1.max-1100x1100.png

必要に応じてメンテナンス スケジュールを変更します。通知を受けた後で変更することを選択できます。


詳細については、オンライン ドキュメントのメンテナンス概要セットアップ手順のページをご覧ください。


Cloud SQL の今後

今回追加したメンテナンス管理機能はお客様からの要望が多い課題項目でした。このサポートを開始したことは、Cloud SQL の重要なマイルストーンです。今後は、プログラムリーダブルな通知など、通知の種類を増やしていく計画です。皆様もアイデアをお持ちでしょう。必要な機能がありましたら、Issue Tracker や、Cloud SQL ディスカッション グループに参加してお知らせください。皆様のご愛顧に感謝するとともに、フィードバックをお待ちしています。


- By Brett Hesterberg, Product Manager, Google Cloud Platform

投稿先