Database Center が Bigtable、Firestore、Memorystore に対応
Kiran Shenoy
Sr. Product Manager, Google Cloud Databases
Apoorv Shrivastava
Product Manager - Google Cloud Databases
※この投稿は米国時間 2024 年 12 月 21 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
Google Cloud の Database Center は、大規模なデータベース管理に役立つ統合フリート管理ソリューションです。2024 年 10 月に、Google Cloud をご利用のすべてのお客様に提供開始され、Cloud SQL、AlloyDB、Spanner の各エンジンに対応していました。
このたび、Database Center の機能が拡張され、Bigtable、Memorystore、Firestore の各データベースへの対応がプレビュー版として公開されることになりました。この機能拡張により、単一の統合ビューで次のことができるようになります。
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すべての Google Cloud マネージド データベースにわたり、データベース フリートを包括的に把握できます。これにより、情報のサイロ化が解消され、専用のツールやスプレッドシートで情報を探す必要がなくなります。
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データベース フリートのリスクを未然に回避できます。Bigtable と Firestore の各データベースの可用性やデータ保護について、インテリジェントで実用的な推奨事項が提示されます。
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AI を活用したデータベース フリートの最適化が可能です。自然言語のインターフェースですべての Google Cloud データベースに関する疑問を解消し、最適化された推奨事項を通じてフリートの問題を迅速に解決できます。
Bigtable、Memorystore、Firestore 向けの Database Center の新機能について詳細を見ていきましょう。
データベース フリートを包括的に把握
Database Center では、Bigtable、Memorystore、Firestore を含め、すべての Google Cloud マネージド データベース サービスを単一の統合ビューで確認できるため、データベース管理が簡素化されます。ラベルを使用して、組織全体で複数のエンジン、バージョン、リージョン、プロジェクト、そして環境やアプリケーションにわたり、データベース リソースをモニタリングできます。具体的に Database Center で可能になったことは次のとおりです。
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古いデータベース バージョンを特定し、適切なサポートと信頼性を確保する
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バージョン アップグレードをトラッキングする(たとえば、Memorystore Redis 6.x から Memorystore Redis 7.0 / 7.2 へのアップデートが予想どおりのペースで行われているかどうか)
データベース リソースが適切に分散されていることを確認する(たとえば、重要な本番環境のアプリケーションと、重要ではない開発環境やテスト環境で使われている Bigtable、Firestore、Memorystore の各データベースの数を特定する)
フリート全体で幅広いデータベースの問題を検出、トラブルシューティングする。
インテリジェントな推奨事項により、データベース フリートのリスクを未然に回避
Database Center のプロアクティブ モニタリング機能と問題解決機能も、Bigtable と Firestore に対応するよう拡張されました。これにより、既存のデータベース フリートの可用性とデータ保護が最適化されます。Database Center の機能の例を以下に示します。
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Bigtable インスタンスをプロアクティブにモニタリングします。フェイルオーバーのギャップを検出し、解決を支援することで、ダウンタイムを最小限に抑え、サービスの中断を防ぎます。
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Bigtable インスタンスのバックアップ失敗や自動バックアップ ポリシーの欠如があった場合や、バックアップ保持期間が短い場合には、それに関する推奨事項を提示します。データを復元するには、こうした問題に迅速に対処することが重要です。
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Bigtable インスタンスのシステム障害やリージョンの停止を防ぐことで、データの可用性と耐久性を高めます。
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Firestore で、自動バックアップ ポリシーがないテーブルがないかどうか検出することで重要なデータを守り、事故や破損に起因するデータ損失を防ぎます。
簡単に言うと、Database Center は、問題が発生したときに、直感的なトラブルシューティング手順を案内することで解決を効率化し、Bigtable や Firestore のデプロイのダウンタイムを最小限に抑えます。問題を特定するだけでなく、明確で実用的な解決策も提示します。Memorystore の推奨事項も、他のエンジンの追加の推奨事項とともに、近々 Database Center に導入される予定です。
フリート全体で幅広いデータベースの問題を検出、トラブルシューティングする。
AI を活用したアシスタンス機能でデータベース フリートを最適化
Gemini を有効にすると、Database Center でのデータベース フリートの最適化が非常に直感的になります。AI 搭載インターフェースと話して、正確な回答を得たり、データベース フリート内の問題を明らかにしたり、問題をトラブルシューティングしたり、解決策を実施したりできます。Database Center の AI 搭載チャットは現在、Bigtable、Memorystore、Firestore に対応しています。たとえば、Gemini を使用して、自動バックアップ ポリシーがない Firestore リソースを迅速に特定できます。
Bigtable、Memorystore、Firestore のデータベースについて質問ができる自然言語インターフェース。
Database Center を早速使ってみる
今回のリリースにより、Database Center は、すべての Google Cloud マネージド データベースにわたり、単一の統合ビューを提供するようになりました。Google Cloud コンソール内で Database Center にアクセスし、データベース フリート全体のモニタリングと管理を開始できます。Database Center の機能の詳細については、ドキュメントをご覧ください。
-Google Cloud データベース、シニア プロダクト マネージャー Kiran Shenoy
-Google Cloud データベース、プロダクト マネージャー Apoorv Shrivastava