データ変革でチャンスを解き放つ
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2021 年 12 月 3 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
データ エグゼクティブが今日抱えている最大の課題のひとつは、組織、顧客、パートナー、またはエコシステム全体が生み出していると言える膨大な量の情報を競争上の優位性に変えることです。
ここ Google Cloud での私の役割は、分析からビジネス インテリジェンス、データ サイエンス、AI まで、すべてのデータを専門に扱うことです。
私のチームの役割は、3 つの主要なアクティビティに分かれています。
お客様やパートナーのコミュニティとの関わり およそ 70% の時間をお客様と過ごしています。そこから集めたさまざまな分析情報を本日皆様にご紹介いたします。
プロダクト戦略と実行 今回は、新しい Cloud の立ち上げとプロダクトにまつわる戦略と計画に向けた話になります。
グローバルな市場開拓 ここですべての難問を問いかけます。「お客様がより簡単にオンボーディングするにはどうすればいいか?」「Google のサービスを最大限に活用する方法は?」「変革と革新を推進するにはどうか?」それから、問題を解決します。
データドリブンな変革が、私の基本的な手法と言っても過言ではありません。また皆様もそれをものにして欲しいと思います。私の目的は、人々にデータについて新しい考え方を持ってもらえるようにすることです。恐れるものではなく、活用して共に成長するものです。私たちの業界には、解決すべき問題がまだたくさんあります。しかし、データは無数のチャンスを解き放つ助けとなっています。
最新データ アーキテクチャの現状
新しいテクノロジーが豊富にあり、信じられないほどのスピードで企業がビジネスを行う方法を変革しています。20 ペタバイトを超えるデータを移行して 3,000 人以上のユーザーにサービスを提供している PayPal や毎日 200 テラバイトのデータを取り込んで 100 ペタバイトを BigQuery に格納した Verizon Media のような企業が思い浮かびます。Crate & Barrel のような従来の小売業者も、クラウドで歩みを進め、投資を 20% 増やしただけで広告費用対効果(ROAS)を倍増させています。
では、これらの企業で共通していることは何でしょうか?データ プラクティスとプラットフォームへの最新のアプローチです。そして、すべての組織が考慮すべき 3 つの特性があります。
1. 古いものと新しいものを組み合わせて利用する 地球上で最も重要なブランドそれぞれに、レガシー システムがあります。何十年にもわたってリーダーシップを発揮し、それを従来のシステム(クラウドが登場する前)が支えてきました。
2. 成功へと導くもの(マルチクラウドなど)を破棄しない 今日最先端のアーキテクチャはすべてデフォルトでマルチクラウドです。Flexera によると、今年は 80% 以上の事業者がマルチクラウド戦略を利用していると報告しています。また、90% 以上がハイブリッド戦略を実施しています。
3. データはもはや沈滞したアセットではない データで勝利する組織は、データをチャンスを引き寄せる「エコシステム」の一部であると見なしています。そこでは、相互接続されたデータ ネットワークからでも、パートナーからのデータでも、浮かび上がったデータから分析情報が生まれます。そしてこれは組織が注目すべきトレンドです。Gartner の調査では、2023 年までに、データ共有を促進する組織は、ビジネス価値指標の多くで競合他社をしのぐと予測されています。
データチームに最適な人材を採用する方法
リーダーたちは、競争上の優位性はサービスやプロダクトだけでなく、従業員からももたらされるとよく話しています。現在、ほとんどの企業がデータと分析の重要性を認識していますが、多くの企業は依然として適材適所の人員配置に苦労しています。
採用するデータ人員の人数を確認する最良の方法は、全従業員数をベースとしてその何パーセントを占めればよいか考えてみることです。DataPrime Solutions の最高科学責任者である Kirk Borne 氏は、組織全体に「データ リテラシー」が必要だと述べています。この意見に同感です。リテラシーとは、データを認識して理解し、語り合うことを意味します。
自社の従業員の 3 分の 1 は、「データに堪能」である必要があります。つまり、データを使用して情報に基づいた結果を分析し提示できることを意味します。そして最終的に、従業員の 10% は、データから価値を創出して対価を得る「データのプロフェショナル」であるべきです。そこで、チーフ サイエンティスト、データ アナリスト、エンジニア、ビジネス インテリジェンス スペシャリストがすべて関わり作用し始めます。
もちろん、理想的なデータチームの構造は、その会社のタイプと規模によって変わってきます。たとえば、家具と家庭用品を扱う e コマース会社である Wayfair には、約 3,000 人のエンジニアとデータ サイエンティストがいます。これは、全従業員の 18% 近くに相当します。
データを所有すべき人
データリーダーは誰の下で働くべきか、そして誰がそのデータを所有すべきかについては、多くの質問があります。選択肢がかなりたくさんあるので答えるのが難しいです。「CTO(最高技術責任者)である必要がありますか?」「コスト削減に関わるイニシアチブを持つ CFO(最高財務責任者)ですか?」または「製品分析に重点的に取り組む CPO(最高製品責任者)ですか?」など。
規模の大きいお客様に尋ねると、通常は CFO か CTO の管理下にあります。それは理にかなっていますが、質問すべきことは他にもあります。「企業がデータで革新を進めるようにするには、どのようにデータへアプローチすべきか?」
よく耳にするトレンドは、データメッシュです。このデータの所有権へのアプローチは、基本的にデータを一元化し、「データ ネイバーフッド」を通じて分析を分散化します。これにより、ビジネス ユーザーとデータ サイエンティストは、分析情報にアクセスして分析、拡張できるようになります。ある意味、一元化された戦略とつながり、企業のルールとポリシーに遵守されるようになります。
データ ネイバーフッド
データ: 2022 年以降
データ分析、データ統合、データ処理は、非常に複雑になる可能性があります。特にモダナイズを開始する場合です。したがって、その解決のヒントを示します。それはデータ共有です。
データの恩恵をすぐに受けることは期待できません。まず、データを処理し、精査してから分析する必要があります。真のイノベーターは、分析ソリューションを検討し、データセットを共有および統合することで全体像を見ている人たちです。
これから始める方へのアドバイスは、新規および既存のユースケースの概念を忘れて、初日からビジネス価値に焦点を合わせるということです。「それをどのように評価するか?」「あなたの構想を支えるリーダーとそれをどのように共有するか?」
データは絶えず成長しており、トレンドは常に変化しているため、いつでも対応できるように構えている必要があります。データドリブンな変革により、企業にリアルタイムでの分析情報が提供され、予測できない事態に備えることができるようになります。では 2022 年を楽しみに待ちましょう。データを使用して変更を計画し、予期せぬ事態に備えて計画を立てることです。
データクラウドは、クラウドに対する包括的で実績のあるアプローチを提供します。これにより、アジリティを高め、イノベーションを加速して、データから価値を引き出し、ビジネス変革をサポートできます。Google Cloud は、企業がそのレベルに到達するのをサポートする独自の立ち位置を確立しています。詳細。
- Google Cloud データ分析担当責任者 Bruno Aziza