Google が描く最新データクラウドの方向性
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2020 年 12 月 1 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
Google Cloud はデータ分野にかけてはリーダー的存在であり、お客様がエンタープライズ データベースや分析機能を向上させることができるよう、過去数年で急速な進歩を遂げてきました。Google のデータ プラットフォームこそ、The Home Depot、HSBC、UPS をはじめとする世界中の大企業が Google Cloud でミッション クリティカルなアプリケーションを実行している主な理由です。Google はアナリスト コミュニティでも勢いをつけており、Gartner、Forrester、IDC によって、データ分析、データベース、AI にわたるアナリスト評価のリーダーシップに認められています。常時接続のハイパーコネクテッド環境がクラウドへの移行を促進する中、Google のフルマネージド データベースおよび分析サービスはエンタープライズのデジタル変革を牽引し続けています。
Google の使命は、世界中の情報を体系化して時と場所を選ばずアクセスできるようにし、あらゆる人々にとっての利便性を高めることです。このビジョンを実現するために、Google はクリーンかつ信頼性の高いクラウド インフラストラクチャで、世界最大級のデータセットを処理、分析しています。この専門知識を活用し、シンプルでインテリジェント、オープンな新しい種類のエンタープライズ対応データクラウドをお客様に提供しています。自動化が組み込まれていることで、お客様のデータ ファーストのビジネスを最適な状態で運営できるようにし、将来どのようなニーズが生じても構築も簡単です。
Google がデータクラウド分野を牽引していると言える 5 つの理由を詳しく説明します。
1. 主要アナリスト企業数社から、Google Cloud のデータベースと分析には実績があり、あらゆる規模のデータチームに適したエンタープライズ向けであるとの評価をいただいています。
現在、Google のお客様は、世界有数の先進的かつスケーラブルなデータ プラットフォームで、ペタバイト規模に至るデータを処理、分析しています。あらゆる規模、成熟度のお客様が、小さなプロトタイプから世界的な成功へとシームレスに成長できます。Cloud Spanner は、リレーショナルなオペレーショナル データベースの構造と、非リレーショナル データベースのスケーラビリティを独自に兼ね備えることで、リレーショナル データベース業界をリードしています。Cloud Bigtable によって高スループットで低レイテンシのアプリケーションを実現し、毎秒数百万件ものお客様のクエリに対応しています。Google Cloud はリージョンをまたいで業界トップクラスの信頼性を提供するので、お客様はシステムを常時稼働しミッション クリティカルなアプリケーションをサポートできます。Google は業界でもトップクラスの SLA を提供しています。Spanner は最大 99.999% の SLA を実現し、BigQuery は 99.99% の SLA を最近発表しました。パフォーマンスに関しては、Google Cloud が高性能かつスケーラブルな分析用データ管理のリーダーであるという評価をサードパーティのアナリスト企業からいただいています。これをすべて実現するには、お客様のデータを保護する堅牢なセキュリティとガバナンスの管理が欠かせません。お客様のデータはデフォルトで暗号化されており、Google ソリューション全体の ID とアクセスの管理は Cloud IAM によって提供されます。
2. Google Cloud はあらゆる業界で世界最速級の成長を誇るクラウドです。
さまざまな顧客セグメントや業種で成長が見られます。BigQuery は分析とデータ ウェアハウジングの主要なソリューションとして広く認識されており、マルチクラウドのユニバーサル セマンティック レイヤを備えた Looker は、データから分析情報を迅速に取得できます。また、Spanner や Cloud SQL などのデータベース サービスは、スケール、可用性、パフォーマンスの限界を押し上げ、最もミッション クリティカルなアプリケーションを実行します。SlashData の最近の調査によると、Google のドキュメント データベースである Cloud Firestore は市場に出回っている他のどのクラウド データベースよりもデベロッパーの満足度が高いことがわかっています。この 1 年間で Cloud SQL の人気が高まっています。Cloud SQL は現在、Google Cloud でとりわけ急速に成長しているトップサービスです。Database Migration Service のリリースにより、企業が業務に支障をきたすことなく、オンプレミスや他のクラウドから Cloud SQL に移行することがさらに簡単になりました。データにおける Google のリーダーシップこそ、Major League Baseball、Mayo Clinic、HSBC などの組織がデータドリブン アプリケーションの実行に Google を選んだ主な理由です。また、日本を除くアジア太平洋クラウドデータ分析プラットフォーム ベンダーに関する 2020 年の MarketScape レポートで、IDC が Google のデータ プラットフォームをリーダーに認定したのもそのためです。
3. Google Cloud のデータベースと分析は、オープンソースのソフトウェアとデータベース、オープン API、オープンデータ形式、包括的なパートナー エコシステムといった、オープンな哲学に基づいて運用されています。
お客様は幅広い運用および分析エンジン、オープンソース ツール、機械学習サービスから選択できます。Cloud SQL は世界で特に人気のあるオープンソース データベースである MySQL と PostgreSQL のマネージド サービスを提供しているため、お客様は、エンタープライズ クラスの可用性、セキュリティ、パフォーマンスと組み合わせた最新のコミュニティ拡張機能をご利用になれます。また、オープンな API により、お好みのツールを使用した移行、移植、データアクセスが容易になります。さらに、Google のオープン プラットフォームにより、取り込み、保存、処理、分析のためのさまざまなサービス(Apache Spark、Presto など)の間で、すぐに使用できる相互運用性を実現します。そして、充実したパートナー エコシステムや、コア Google サービス(Google アナリティクスなど)への統合により、お客様とそのチームが使い慣れたデータソースやテクノロジーとすばやくシームレスに統合できます。Google はパートナー様とお客様の成功を重視しています。Google のオープンでパートナー フレンドリーなプラットフォームは、お客様がデータと分析のニーズを拡大できるだけでなく、Elastic、Confluent、MongoDB などのパートナー様がクラウドの市場開拓を拡大するのにも役立ちます。
4. Google は、市場をリードする AI が組み込まれた業種横断的分析ソリューションをパッケージ化して、企業がデータドリブンに関する最大の問題を簡単に解決できるようにしています。
パートナーによってパッケージ化、料金設定、サポートが行われているソリューションは、コンタクト センターの運用とドキュメント処理の改善から、ヘルスケア、小売業、製造業、金融サービス、メディア、エンターテインメント向けの対象となる業界ソリューションにまで多岐にわたります。企業が新しいチャネル全体にビジネスを拡大し、リアルタイム エクスペリエンスを提供することを目指すときに、Firestore はモバイル、ウェブ、IoT アプリケーションの開発を加速してその実現をサポートします。Firestore を使用すると、デベロッパーは信頼性の高いリアルタイム アプリケーションを大規模にすばやく構築して、今日のビジネスニーズの変化に対応できます。
独自の分析ソリューションを構築してデータについて問い合わせる企業は、BigQuery ML、Dataproc Hub、コネクテッド シート、Data QnA を使用することで、ビジネス ユーザーからデータ サイエンティストまで組織内の誰でも簡単にデータから分析情報を取得できるようになりました。PwC でグローバル チェンジ マネージャーを務める Peter Van Nieuwerburgh 氏は次のように述べています。「コネクテッド シートでは、データをスプレッドシートに読み込むというより、データベースにあるデータに直接アクセスしているように利用できます。データにアクセスして、非常に簡単に分析と可視化を行うことができるので、とても便利です。」
5. Google Cloud はマルチクラウド ビジョンで運用される唯一のハイパースケールなクラウド プロバイダです。
マルチクラウドに対する Google Cloud の取り組みにより、お客様はデータを好きな場所で好きなように使用できます。お客様はアプリのビルドやモダナイズをどこでも実施し、新しいアプリ機能をより迅速に提供できるため、急速に変化する現在の環境で成果を上げることができます。業界アナリストによる認識では、Google Cloud はマルチクラウドの実現に貢献する数少ないハイパースケール クラウド ベンダーの一つです。Google Cloud はオープン標準への取り組みによってお客様のイノベーションを促進するだけでなく、お客様がワークロードごとに適切なクラウド ベンダーと環境を選択できるようにすることで、IT ベンダー 1 社に過度に依存することを防止します。お客様はどこにいてもアプリを実行でき、さらに Google Cloud に付属する管理とサポートを利用できるため、デベロッパーにとってオンプレミスを含むあらゆる環境で迅速なビルドやイノベーションを実施する機会につながります。Anthos のようなソリューションを使用すると、コンテナを使用してハイブリッド環境でクラウド サービスを実行できます。このアーキテクチャはマルチクラウド環境のみならず、現在は AWS でも実行されています。Dataproc on Kubernetes によりスタックを上に移動させることで、企業はコンテナ化された Spark 機械学習とデータ処理ジョブを構築してどこにでもデプロイできるようになります。さらに、BigQuery Omni を使用すれば、使い慣れた BigQuery インターフェースから標準 SQL を使用して AWS のデータを分析できます。
Google はこれからも発展を続けます
Google はデータにかけてはリーダーの立場にあります。検索、マップ、広告、YouTube など、何十億ものユーザーが使用する Google サービスを実行するデータ インフラストラクチャを構築することで、システム、サービス、専門知識のストレステストを実施してきました。そしてこの専門知識を活用し、新しい種類のデータクラウドをすべての企業に提供してきました。フルマネージドの自動化を組み込むことで、お客様のデータ ファーストのビジネスを最高の状態で運営できるようにするとともに、今後のどのようなニーズにも対応して構築できるようにしています。お客様が管理に費やす時間を短縮し、構築により多くの時間を確保できるよう、引き続き取り組んでまいります。つまり、エンタープライズ データと分析のニーズに合わせて、マルチクラウド環境とハイブリッド環境全体で統合されたエクスペリエンスを生み出すデータクラウドを提供し続けていきます。
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-エンジニアリング担当ゼネラル マネージャー兼バイス プレジデント Debanjan Saha
-エンジニアリング担当バイス プレジデント Andi Gutmans