Google Tau VM がコスト パフォーマンスを 40% 以上向上
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2022 年 1 月 27 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
2021 年 11 月に Tau VM の一般提供を発表して以来、Google Kubernetes Engine(GKE)を使用した Google Cloud の Tau VM は、現在 Tau VM を本番環境ワークロードに使用している多くのお客様に価値をもたらしています。たとえば、パフォーマンスを 125% 以上向上させた Ascend、コスト パフォーマンスを 40% 以上向上させた Nylas、コスト パフォーマンスを 40% 以上向上させ、アプリケーションのレイテンシを 62% 削減した OpenX などが挙げられます。
T2D は Tau VM ファミリーの最初のインスタンス タイプで、最新の 第 3 世代 AMD EPYCTM プロセッサをベースに構築されており、主要なパブリック クラウド ベンダーの汎用 VM と比較して 42% 高いコスト パフォーマンスを実現しています。Tau VM は、パフォーマンス、価格、x86 との完全な互換性という優れた組み合わせを提供し、スケールアウト ワークロード向けの最も低コストなソリューションをお客様に提供します。Tau VM は事前定義されたシェイプで提供され、VM ごとに最大 60 vCPU、vCPU ごとに 4 GB のメモリ、最大 32 Gbps のネットワークを備えており、スタンダード PD、バランス PD、パフォーマンス PD などの豊富なストレージ オプションからお選びいただけます。Tau VM はスポット VM としても利用でき、オンデマンド料金と比較して 60% 以上の割引が提供されます。
GKE は、高度なコンテナ オーケストレーションを求めるお客様に対して、高い信頼性、セキュリティ、スケーラビリティを提供し、Tau VM が Google Cloud で利用可能になったその日から Tau VM をサポートしています。Tau VM は、暗号化を伴うウェブサービス、動画のエンコード、圧縮 / 解凍、画像処理、水平方向にスケールしたアプリケーションなど、CPU バウンドのワークロードに最適です。Tau VM を GKE の費用最適化のベスト プラクティスに沿って使用することで、総所有コストの削減につながります。Cloud Console から、または gcloud で --machine-type を使って GKE ノードプールに Tau T2D マシンタイプを指定することで、新規または既存の GKE クラスタに Tau VM を追加できます。
Tau VM に関するお客様の声をご紹介します。
Ascend は、分析およびデータ エンジニアリングの統合プラットフォームを提供していて、データを大量に使用するワークロードを実行するために Tau VM と GKE を採用しました。その主な理由は、Tau の絶対的パフォーマンスとコスト パフォーマンスの優位性です。
「Ascend の中心的な機能は、データの取り込み、変換、配信、オーケストレーション、オブザーバビリティを単一のプラットフォームで実現することです。テレメトリー データの生成速度に合わせて大規模な運用を行うには、シングルスレッドの高パフォーマンスを実現することが不可欠です。Google Cloud の Tau VM を Google Kubernetes Engine(GKE)とともに使用すると、前世代のプロダクト ファミリーよりも 125% 以上高いパフォーマンスを達成できます。これにより、過去の指標をクエリする機能が一変しました。これまでは数時間にわたる履歴データに対する指標のクエリが困難だったのですが、今では数週間にわたるデータでも簡単にクエリできるようになりました。」- Ascend.io 社インフラストラクチャ担当テクニカル リード Joe Stevens 氏Nylas は、最新ソフトウェア用の生産性向上インフラストラクチャ ソリューションのパイオニアである大手プロバイダです。この 1 年間、同社は GKE を使用してアーキテクチャの再構築に取り組んできました。これは、双方向のユニバーサル メール同期、企業における最高水準のセキュリティ コンプライアンス、業界に特化した機械学習サービスを企業のお客様に提供するためです。
「当社のコア アプリケーションの場合、Google の Tau VM と Google Kubernetes Engine は、Amazon の Graviton ベースの VM より 40% 以上も高いコスト パフォーマンスを実現しています。さらに、Tau VM は x86 との互換性を維持し、ARM 用に別のスタックを維持する必要がなくなります。これらのメリットを活用するために、当社ではワークロードを Amazon Web Services から Google Cloud に移行しています。」- Nylas 社エンジニアリング担当シニア バイス プレジデント David Ting 氏
OpenX は、独立したアド エクスチェンジを運営しています。Google Cloud 上で 100% 運用することにより、パフォーマンス、スケーラビリティ、スピード、グローバル リーチを向上させました。
「OpenX では、アド エクスチェンジ サービスで毎日 2,000 億件以上のリクエストを処理しています。パフォーマンスとコストの最適な組み合わせをインフラストラクチャで実現することは、当社にとって非常に重要です。広告配信コンポーネントを強化するために、自動スケーリング機能を備えた複数の Google Kubernetes Engine(GKE)クラスタを地理的リージョンごとに使用しています。Google Cloud の Tau VM を GKE とともに実行することで、当社のアプリケーションは、前世代ファミリーと比較してコスト パフォーマンスが 40% 以上向上し、レイテンシが 62% 短縮されました。これらの利点を活用するために、アプリケーションを Tau VM に移行しました。」- OpenX 社 CTO Paul T.Ryan 氏
Tau VM がさまざまなワークロードに対して業界をリードするコスト パフォーマンスを実現し、多くのお客様に付加価値を提供していることを嬉しく思います。
Tau VM をまだお試しでない場合は、アイオワ州、オランダ、シンガポールの各リージョンで今すぐお試しになり、本番環境ワークロードを Tau VM に移行してください。Tau VM は今後数週間以内に、他のリージョンやゾーンでもご利用いただけるようになる予定です。Tau VM をベースにした GKE ノードプールをプロビジョニングして、貴社のスケールアウト型コンテナ化ワークロードでコスト パフォーマンス向上のメリットをどのように活用できるかをご検討ください。
ご利用を開始するには、Google Cloud Console で [Google Kubernetes Engine] を選択し、GKE ノードに Tau T2D を選択します。Tau VM や他の Compute Engine VM オプションの詳細については、マシンタイプと料金のページをご覧ください。
- プロダクト マネージャー Subra Chandramouli
- GKE プロダクト マネージャー Ishan Sharma