ドイツの Viessmann、Chromebook 導入でリモートワーク環境を保護する新たな方法を獲得
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2020 年 11 月 18 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
編集者注: 今回の投稿は、ドイツを本拠地として環境ソリューションを提供している製造会社、Viessmann でワークプレイス テクノロジー部門の責任者を務める Alexander Pöllmann 氏によるものです。同社は 2017 年に Google Workspace と Chrome ブラウザを導入しました。さらに昨年には Chromebook を導入し、2022 年までに 3,000 台の Chrome デバイスを展開することを目指しています。
Viessmann は、2019 年にはすでにクラウドでの作業を可能にするための準備を最大限まで進めていました。その時点では、ドイツのアレンドルフにある本社と 74 か国で、12,300 人の従業員があらゆるデバイスから Google Workspace と Chrome ブラウザを使用していました。さらに一歩進めて、従業員が働く場所と方法をより柔軟に選べるようにする機会を捉えようと、昨年には既存ハードウェアから HP Chromebook への置き換えを開始しました。シン クライアントへの依存度を下げ、Chromebook を展開することで、従業員はオフィス内のどのデスクからでも、そしてこの COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の流行下においては自宅からでも作業ができます。
Google Workspace で作業するようになり実感したのは、シン クライアント環境が、同僚と新たな方法でコラボレーションし、コミュニケーションを取るうえで障壁になっていたということです。しかし、日常的に使用するアプリケーションは、ブラウザに移行するものが次第に増えていました。Citrix の統合を利用して移行したものもあります(SAP クライアントなど)。従業員が仕事をするうえでソフトウェアとネットワークに縛られずに済むのであれば、ハードウェア予算を削減し、IT 管理を減らして、従業員がデスクに縛られることなく働けるようにする機会があると私たちは捉えたのです。この戦略を全社に展開するうえで役立ったのが Chromebook です。ドイツの従業員に HP Chromebook を約 800 台用意し、他国の拠点にもさらに 200 台を展開しました。2022 年までに、全社で Chromebook 3,000 台を導入する予定です。
従業員からは、Chromebook は他のデバイスより使いやすいという声が聞かれます。数秒で起動し、他のノートパソコンよりバッテリーの持ちもかなり長いです。いくつもの会議をこなす 10 時間の勤務にも持ち堪えてくれます。他のデバイスなら、昼食中に充電しなければいけないところです。また、設定が必要な項目が少ないため、ユーザーが間違いを犯すことも減ります。
私たちワークプレイス テクノロジー チームは、Google パートナーである Cloudwürdig の支援を得て、最初に導入した Chromebook を Chrome Enterprise Upgrade に登録して管理しました。まず設定するポリシーを検討し、管理コンソールにそのポリシーを追加しました。行ったのはそれだけです。それ以降ポリシーを変更する必要は生じていません。Chromebook へのログインは簡単で、従業員は Citrix や VPN の認証を行うときでも Google のログインを使用できます。
また、他のオペレーティング システムと比較して、Chromebook のメンテナンスはずっと簡単です。Chromebook 本体にアンチウイルス ソフトウェアを読み込む必要はありません。Chrome OS は自動的にアップデートされるため、ソフトウェアのパッチ適用やアップデートを行う必要もありません。Chrome Enterprise プラットフォームは Viessmann 社内の Chromebook を管理するために必要なあらゆるものを提供しながら、管理作業を減らしてくれます。
こうした新しい働き方のおかげで、COVID-19 の感染拡大が始まったときも 1 回の週末で従業員を自宅で勤務させる準備を整えることができました。高度に技術的なインフラストラクチャ設定は必要なく、従業員に自宅で Google Workspace、Chrome ブラウザ、Chromebook を使ってもらうだけで済みました。必要だったのは、優れたトレーニング資料を作成して従業員が新しいツールの使い方を簡単に理解できるようにする作業だけです。もしこれが数年前なら、従業員はリモート アクセスの準備にさらに時間がかかったでしょう。
この 1 年、Viessmann では従業員の自由度を高めるために Chrome Enterprise を使ってきました。アクセスすべきネットワークや、アクセスの方法について考える必要がなく、どの Chromebook からでもログインできます。我々ワークプレイス テクノロジー チームは、以前は必要だったソフトウェアやハードウェアのメンテナンス作業から解放されます。今後、従業員が世界中の Viessmann のオフィスに戻っていくときも、Chrome は当社における新しい働き方を促進してくれるでしょう。
-Viessmann ワークプレイス テクノロジー部門責任者 Alexander Pöllmann