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Chrome Enterprise

Chrome OS への移行を加速する新しいソリューション

2020年10月29日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2020 年 10 月 21 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

従業員が使用するツールをクラウドベースのツールに移行すること、すなわち従業員をクラウド利用者に変えることは、多くの企業にとってますます重要となっています。実際のところ、IT 関連の意思決定者(ITDM)の 72% が、従業員にいつでも、どこでも、あらゆるデバイスからビジネスアプリにアクセスさせることがビジネス上重要であることに同意しています。1 2018 年の時点でも、77% の企業が少なくとも 1 つのアプリケーションまたはコンピューティング インフラストラクチャの一部をクラウド化していました。2COVID-19(新型コロナウイルス感染症)への対応や、分散型勤務への迅速な移行というビジネスニーズが高まっていることで、この変革はもっぱら加速しています。

ただし、クラウドの利点を理解し、勤務形態の変革に取り組んでいるビジネス リーダーにとっても、クラウドへの移行には困難が伴います。アプリとデバイスが普及している中で、誰がクラウドをすぐに利用できるのかを見極めるのが難しい場合があります。従業員がさまざまな場所で勤務しているため、エンドポイントの安全性を確保しながらデバイスを設定して従業員の手元に届けることは困難です。また、従業員が在宅勤務している場合、最適化されたアプリと、従業員が重要な仕事に集中できるような環境が必要です。

そこで、多くの企業が、まさしくこれらの課題を解決するため Chrome OS の導入を進めています。迅速なデプロイメント、予防型の組み込みセキュリティ、リモート管理、クラウド優先の働き方が可能な Chrome OS は、分散型勤務に最適な選択肢とみなされています。実際のところ、NPD によると、米国における Chrome OS ビジネス ユニットの出荷数は、2020 年 1 月から 2020 年 8 月までの期間、その他の市場が 3% 減少したにもかかわらず、前年同期比で 22% 増加しました。3

Chrome OS への移行を加速させ分散型勤務をサポートする以下の新しいソリューションをご紹介します。

  • Chrome OS に乗り換える準備ができている人を特定するための Chrome OS Readiness Tool

  • Chrome Enterprise Recommended の最適化されたアプリ プログラム

  • デバイスの直送を実現するゼロタッチ登録

  • Windows アプリを実行するための Parallels Desktop for Chromebook Enterprise

  • 従業員が重要な作業に集中するための新しい仕事効率化機能

新機能の詳細については以下をお読みください。また、Chrome OS デモデーに登録して、実際の動作をご確認ください。

Chrome OS Readiness Tool を使用して Chrome OS に乗り換えられる人を特定する

新しい Chrome OS Readiness Tool を使用すると、Chrome OS に乗り換えられる人を特定できます。このツールは、組織内の Windows デバイスで使用されているアプリを特定する無料の非公開ツールです。このツールは、レポートを生成し、デバイスをクラウド対応度別に分類して、アプリの使用状況の詳細情報を表示します。この分類は、すでにこのツールのテストを開始している企業によって検証されたアプリケーションの Google データベースを基に行われます。従業員の中には、すぐに Chrome OS に移行できる人もいれば、VDI か Parallels Desktop を使用してレガシーアプリにアクセスする必要がある人もいるでしょう。各従業員がどちらに当てはまるかは、このツールを使用すればわかります。このツールで取得したデータは、完全に制御できます。すべてのデータが非公開として管理され、ユーザー、デバイス、アプリのデータが Google と共有されることはありません。

このツールは、2021 年初頭に公開予定です。こちらからサンプル レポートをダウンロードしたり、準備が完了したときに通知を受けたり、Trusted Tester になりたい旨を連絡したりできます。

Chrome Enterprise Recommended で Chrome OS に合わせて最適化されたソリューションを特定する

働く人の 67% で 2 年前に比べて仕事時のウェブラウザへの依存度が高まっている今日 4、クラウド内で業務をこなす時間がますます増えています。各企業は、自社のプラットフォームに最適なアプリを簡単に特定する手段を持つ必要があります。

Chrome Enterprise Recommended は、最適化されたソリューションを特定する新しいパートナー プログラムです。Chrome Enterprise Recommended バッジが表示されている場合は、そのアプリのデベロッパーが Google と協力して Chrome OS での動作を確認していることを表します。これにより、組織が新しいテクノロジーを導入しやすくなるだけでなく、従業員が優れたユーザー エクスペリエンスを得られます。

おすすめのパートナーの一覧については、Google のウェブサイトをご覧ください。

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Chrome Enterprise Recommended バッジは、Chrome OS に合わせて最適化されたソリューションに与えられるバッジです

ゼロタッチ登録で従業員にデバイスを直送する

Gartner によると、COVID の流行により、70% の企業がテクノロジーをより効果的に活用して費用を削減したいと考えています。各企業は、従業員に対面できない中、IT プロセスを見直し、特にデバイスを従業員に手渡す方法を検討する必要があります。

ESG との最近の調査で、Chrome OS デバイスは、デプロイに 25 分以上かかる平均的な Windows 10 デバイスに比べて 76% 早くデプロイされることがわかりました。ゼロタッチ登録では、デバイスが自動的に企業ドメインに登録されるため、Chrome OS をより迅速にデプロイすることができます。つまり、パートナーまたは OEM と協力してプロビジョニングを行うことで、IT 部門がデバイスの提供に介入することなく、従業員にデバイスを直送できます。ユーザーがデバイスを受け取ったら、後は簡単です。インターネットに接続すると、デバイスが自動的に登録され、ユーザーがログインできるようになります。アプリ、設定、ポリシーを含むクラウド プロファイルが自動的にダウンロードされます。本当に、箱から出してすぐに使えます。

また、セキュリティ面でも安全です。IT 部門は、Google 管理コンソールから生成される事前プロビジョニング トークンをサービス パートナーに提供し、ドメイン認証情報を非公開のまま保護します。これらのトークンは、Google 管理コンソールからいつでも取り消すことができ、管理者が全面的に管理できます。また、類似のソリューションとは異なり、ゼロタッチ登録は Titan C で検証されており、ハードウェア格納型の証明書を活用することで、不正なデバイスのドメインへの登録を防ぐための安全性が強化されています。

サポートされているデバイスや販売パートナーについては、ヘルプセンターの記事をご覧ください。

Parallels Desktop を使用して、フル機能型 Windows アプリへのアクセス権を付与する

まだ完全にクラウドベースではないレガシーアプリを 1、2 個使用する必要のある従業員については、どう対応すればよいでしょうか。その場合は、Parallels Desktop for Chromebook Enterprise をご利用いただけます。使用すると、Chrome OS で Microsoft Office などのフル機能型レガシー アプリケーションに、ローカルにすばやくアクセスできます。従業員は適切なツールを利用でき、IT 部門は Google 管理コンソールからアクセス権を付与するユーザーを選択し、Parallels Desktop インフラストラクチャを使用して直接アプリをデプロイすることで、適切な制御を行えます。従業員は時間を無駄にせず、余計な手間をかけることなく業務に専念することができます。セッションを終了すると、Parallels Desktop がバックグラウンドで一時停止し、Parallels Desktop を再開すると、セッション終了時点からセッションを再開できます。

Parallels Desktop は HP Elite c1030 Chromebook Enterprise のような Intel Core プロセッサを搭載した Chromebook Enterprise デバイスでのみ利用可能です。推奨の Chrome OS デバイスと仕様については、こちらをご覧ください。無料トライアルに登録して、今すぐお試しください。

Parallels Desktop for Chromebook Enterprise を使用することで、従業員がローカルで使用する必要のあるレガシー アプリケーションに素早くアクセスできるようになりました。これにより、全社を挙げて Chrome OS に移行し、生産性と安全性を高めることができます。

Sunrun 社 主任システム管理者 Deji Fatunla 氏

従業員用の Chrome OS と Chrome ブラウザの生産性を改善

6 週間ごとのアップデートで、品質が改善された Chrome OS が必ず自動的に従業員の手に渡ります。過去数回のリリースを通じて、従業員の生産性を高める新機能を多数導入しています。

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  • 仮想デスクでワークスペースを整理: この機能を使用すると、複数のプロジェクト間、または仕事用と個人用で別々のワークスペースを確保することができます。新しいデスクを作成して名前を付けて、その仮想デスクにウィンドウを簡単にドラッグできます。フォーカスするタスクの変更に伴い、デスクを切り替えます。

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  • 分割画面と外部ディスプレイを使用したマルチタスク: ウィンドウを再編成したり、外部ディスプレイを使用したりすることで、作業をより早く完了できます。Chrome OS では、ウィンドウを並べて配置したり、ディスプレイ間でウィンドウを移動したりすることで、マルチタスクを簡単に行えます。

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  • より高速な Chrome ブラウザでタブを整理して検索: Chrome ブラウザでは、内部のパフォーマンスが改善され、タブの読み込みが最大 10% 速くなっただけでなく、生産性を維持できるよう、タブ管理機能も改善されています。タブの上にカーソルを置いてプレビューを表示したり、トピックまたはタスクごとにタブをグループ化したうえでタブを折りたたんだりすることで、アクセスする必要のあるタブを見やすくできるようになりました。また近日中には、開いているタブを検索して、探しているタブを見つけられるようにもなります。

12 月 3 日の Chrome OS デモデーに参加して、これらの新しいソリューションをどのように使用するかをご覧ください

Chrome OS デモデーに登録すると、PM チームのメンバーによるこれらの新しいソリューションのデモをすべてご覧いただけます。


1. Cloud Workers Are Key To Disruption Preparedness、Forrester

2. 「State of Enterprise Cloud Computing, 2018」 Forbes

3. NPD's Vertical Reseller Tracking Service, business unit shipments in the U.S. of preconfigured and built to order notebooks and pre configured desktops

4. Rethink Technology In The Age Of The Cloud Worker、2018 年、Forrester

-Chrome OS プロダクト、エンジニアリング、UX 担当責任者 John Maletis

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