Subskribe は埋め込まれた Looker で、見積もりから収益までの包括的なプラットフォームに充実したインサイトを提供

※この投稿は米国時間 2023 年 5 月 27 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

Subskribe は、構成、価格設定、見積もり（CPQ）、請求、収益確認を行う統合システムを提供することで、SaaS 企業が現代のニーズに応えられるよう支援します。Looker の埋め込み分析を使用して総合的なビジネス インテリジェンス（BI）とリアルタイムのデータ探索機能をプラットフォームに追加したことで、同社は SaaS プロバイダの意思決定の改善やオンデマンドでの情報分析による成長促進を支援できるようになりました。Looker の採用によって、Subskribe は自社の成長も推進しています。顧客のオンボーディングを数週間短縮し、ビジネス ユーザーが顧客向けのダッシュボードとレポートを作成できるようになっただけでなく、顧客向けの埋め込み型セルフサービス BI ツールなど、収益を生み出すサービスをエンジニアが短期間で開発できるようになりました。

SaaS プロバイダ向けの SaaS

今日のソフトウェアは、事実上、すべてサービスとして提供されています。しかし、これまで CPQ や請求、収益といった SaaS プロバイダの業務を支援するシステムはサイロ化されていて、インテグレーションや調整に費用と時間がかかる、価格設定や販売におけるアジリティが制限されるといった課題が生まれていました。Subskribe はこのような課題に対処するため、動的な SaaS ディールの支援を本来の目的とする、見積もりから収益までを包括する適応型システムを開発しました。これらのシステムを 1 つの統合サービスにまとめることで、顧客の製品化までの時間の短縮、売上の向上、運用費用の削減を実現します。

SaaS ビジネス プラットフォームのアジリティと価値を高める

Subskribe は急速な成長を遂げ始めて間もなく、SQL をベースとする手作業でのレポート手順が効率性とイノベーションの可能性を妨げていることに気が付きました。新規顧客はどこも自社専用のカスタム レポートの開発にエンジニアが数週間かけて取り組んでおり、継続的なレポートの変更に手作業で対応しなくてはなりませんでした。Subskribe が必要としていたのは、コンポーズ可能な分析で簡単にカスタム レポートを作成でき、それによって従業員が独自のデータ エクスペリエンスを簡単に構築できるようにする BI ソリューションでした。Subskribe プラットフォームにダッシュボードやセルフサービスの機能といった埋め込み分析を追加することで、同社は顧客が抱える高度な BI の課題を解決し、プラットフォームへの定着率を向上させました。

カスタム BI ソリューションの作成可能性と、さまざまなサードパーティ ツールを評価した結果、Subskribe は自社のプラットフォームに Looker を埋め込むことを選択しました。Looker は同社の製品やコンプライアンスの要件を最も満たすだけでなく、Subskribe プラットフォームへの埋め込みに求められる成熟度と長期的な信頼性も備えています。

1 つのマルチテナント プラットフォームから顧客固有のインサイトを提供する

Subskribe では、データ パイプラインを構築することなく既存のデータベースに Looker を接続し、同社のテスト環境と本番環境に Looker を統合することで、エンジニアの作業時間を短縮しました。製品に変更があると、一貫したプロセスとパイプラインでその変更を Looker に push できます。その結果、製品全体での反復処理が、より短時間で、協力的かつ統制の取れた形で行われます。また、Subskribe では Google Cloud のセキュリティ技術と Looker に内蔵の機能（ユーザー属性など）を使用して、安全なインサイトを保証するコントロールを実装しました。

リソースを本来の業務に専念させる

Looker によってコンポーズ可能な分析が楽になるため、Subskribe のカスタマーサクセス チームと製品管理チームは、コードを一切書くことなく、正確で洗練されたレポートの作成および更新方法を短期間で習得しました。同社が実施した Looker の簡単なトレーニング セッションで、Subskribe のプロダクト マネージャーは数日で複数のダッシュボードを構築できました。そのダッシュボードは現在テンプレートとして使われており、Looker が顧客に代わってデータを自動入力しています。また、プロダクト マネージャーとアナリストはファクト テーブルとディメンション テーブルを使用して、別のタイプのカスタム レポートを簡単に作成しています。このレポートで、売掛金や毎月の販売予約、サブスクリプションの解約といった重要な数字の集約されたインサイトを確認できます。

インサイトの強化によるエクスペリエンスとコントロール、成果が向上

Subskribe による初のユースケースはほんの 6 週間で完了し、ユーザー エクスペリエンスが大幅に向上しました。顧客はダッシュボードから自身の利益創出プロセス、たとえば見積もりと請求、ウォーターフォール予測、年間インサイトと遅延インサイトを含めた収益の確認など、全体に関する主要な指標を瞬時に見ることができるようになりました。また、自社の指標に隠れたデータをドリルダウンして探索し、新しい質問に回答することもできます。

Looker の導入によりエンジニアがルーティンの BI タスクを行わなくてもよくなったことで、Subskribe ではイノベーションの幅と機会が広がりました。各チームは Looker を使用して、顧客が独自のダッシュボードとレポートを作成できる埋め込み分析ソリューションを構築中です。カスタマイズ オプションの拡張により、経営幹部や経理スタッフ、クライアント サクセス チームといったユーザーの役割に応じて信頼性の高い分析を行うことで、製品の導入とカスタマー サクセスを強化していきます。また Subskribe では、Looker を活用して、契約締結のタイミングや支払い期限での回収のタイミングなどにアラートを出し、データに基づく推奨アクションを提案するなど、顧客が事業運営を合理化するための支援も計画しています。

Looker によって得られた作業の柔軟性は画期的であると Subskribe は述べています。迅速に軌道修正して顧客の急ぎのニーズに対応できるだけでなく、自社プラットフォームを継続的に進化させて、業界のニーズに先行して長期的なプロダクト ビジョンを達成することがより容易になります。

統合指標を使用して独自のカスタム アプリケーションを作成するには、Looker の埋め込み分析の詳細をご覧ください。Subskribe について詳しくは、www.subskribe.com をご覧ください。