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ビジネス インテリジェンス

一般提供となった Looker の会話分析を使用してデータと対話し、データを信頼する

2025年11月18日
Sean Zinsmeister

Director, Data Cloud Outbound Product Management

Richard Kuzma

Group Product Manager, Data Agents

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※この投稿は米国時間 2025 年 11 月 14 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

データ量と需要が増加する世界で、企業はより迅速に意思決定を行い、雑多な情報からインサイトを抽出しようとしています。このたび、会話分析を一般提供とし、Looker で組織内のすべてのユーザーが自然言語クエリを利用できるようにし、BI のボトルネックを解消します。会話分析は回答を得る方法を変革し、古いダッシュボードを刷新してデータ検出を加速します。Google の目標は、アナリティクスと AI を Google 検索を行うのと同じくらい簡単でスケーラブルなものにすることです。プロンプトから完全なデータ検出までを数秒で行い、BI を企業の隅々にまで展開します。

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Looker の会話分析で AI を活用したインサイトを即座に取得

4 月の Google Cloud Next で会話分析のプレビューを発表しました。その後も、会話分析 API を通じて Google の最新の Gemini モデルをユーザー自身のカスタム アプリケーションで活用する機能を拡張し、AI と BI の融合による生産性向上をもたらして、現代のデータ アナリストとデベロッパーがより多くの仕事をもっと迅速に行えるようにしました。

その結果、会話分析では最も知識豊富な同僚とチャットするのと同じくらい簡単にデータから回答を得ることができます。会話分析では、人間の会話を活用して、複雑なダッシュボード フィルタ、わかりにくいフィールド名、カスタム SQL の記述の必要性といった問題から解放されます。

「YouTube は、クリエイターの成功を支援し、クリエイターの創造性を世界に広げることに注力しています。これまで Looker の会話分析をテストしており、パートナー マネージャーが即座に行動に移せるデータを入手できるようにしています。これにより、クリエイターを迅速に助言し、クリエイター サポートを最適化できます。」- YouTube ビジネス、テクノロジーおよびインサイト担当シニア ディレクター、Thomas Seyller 

会話分析の一般提供では、Gemini の推論能力、Google のエージェント フレームワークの新機能、Looker プラットフォームの実績あるデータ モデリングが組み合わされています。これらが組み合わさることで、セルフサービス アナリティクスを次の高みに導く用意ができ、信頼できるデータ分析情報を企業全体で利用できるようになります。会話分析エージェントは、ユーザーの質問を理解し、データに関する質問に対して分析情報に富んだ回答を提供できます。

一般提供で新たに加わったのは、ドメインをまたいでデータを分析する機能です。複数のビジネス分野にまたがり、最大 5 つの異なる Looker Explore(事前に結合されたビュー)からの分析情報を統合する質問をすることができます。さらに、作成したエージェントを同僚と共有することで、同僚は信頼できる唯一の情報源にすばやくアクセスし、合意形成を迅速化して、ベクトルの合った意思決定ができます。

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エージェントを構築して同僚と共有することで、一貫したデータ像を形成できます。

実績ある、管理された基盤上に構築

会話分析の力は、会話を可能にするだけでなく、基盤となるデータの信頼性にもあります。会話分析は、Looker のセマンティック レイヤでグラウンディングされているため、すべての指標、フィールド、計算が一元的に定義され、一貫性が保たれ、AI の重要なコンテキスト エンジンとして機能します。同僚がこうしたさらに幅広い機能を迅速に使用するようになるにつれて、同僚が見て、行動を起こす結果が正確であることを把握する必要があります。

データを探索しようとしているアナリストや、ビジネスのコンテキストで分析情報を得ている一般ユーザーにとって、会話分析はデータ セルフサービスも改善し、ボトルネックを生み出してインサイトを手が届きにくくしている技術的な困難さも最小限に抑えます。

次の操作が可能になりました。

  • いつでも何でも質問: 「先月の靴の売上に関するウェブサイト トラフィックを表示して」といった簡単な質問に即座に回答し、様々なビジネス分野やドメインをまたいだ、より深い質問やより大きなインサイトにつながります。

  • 状況把握を深める: 静的なダッシュボードの制約を超えて、「過去 6 か月間のウェブサイト トラフィックの傾向を、カリフォルニア リージョンでフィルタリングして教えて」といった自由形式の質問をします。すると、システムは適切なクエリと可視化をインテリジェントに即座に生成します。

  • エンタープライズ BI の拡張: Looker モデルをエンタープライズ BI エコシステムに接続し、エージェントを一元化して共有し、プロンプトから新しいダッシュボードを作成します。Looker Explore をベースに構築された会話分析の自然言語インターフェースでは、LookML を使用して微調整と出力精度を実現しています。

  • 迅速にピボット: 会話型インターフェースはマルチターンの質問に対応しているため、分かったことについて繰り返し質問できます。総売上高を尋ね、その後「今度はそれを、支払い方法別に内訳を表示した面グラフで示して」と尋ねます。

  • 完全な透明性を確保: 信頼とデータリテラシーを上げるために、「算出方法」機能では、結果を生成した基盤となるクエリについて、自然言語による明確な説明を提供します。これにより、調査結果のソースを理解できます。

BI アナリストとビジネス ユーザーを支援

会話分析は、ビジネスチームの誰もがビジネスのデータを使えるようにし、ビジネス データを自分達のものにできます。同時に、データ アナリストやデベロッパーの生産性と影響力も高めています。

ビジネス ユーザーが信頼できるデータ分析情報をセルフサービスで利用できるようになると、データ アナリストは中断や「不規則な」チケット リクエストが減り、代わりに重要度の高い業務に専念できるようになります。アナリストは、良くある質問、フィルタ、スタイルのガイドラインを定義する会話分析エージェントを構築することで、クライアント チームの BI エクスペリエンスをカスタマイズできます。これにより、さまざまなチームが同じデータに対してさまざまな方法で活用できます。

話しかけてみましょう

会話分析は、Looker プラットフォームのすべてのユーザーが利用できるようになりました。管理者は今すぐ Looker インスタンスでこの機能を有効にできます。これにより、「何?」と尋ねるだけでなく、「次のステップは?」と自信を持って判断できるようになります。詳しくは、プロダクト ドキュメントをご覧になるか、動画チュートリアルをご覧ください。

-データクラウド アウトバウンド プロダクト管理担当ディレクター、Sean Zinsmeister 

-データ エージェント、グループ プロダクト マネージャー Richard Kuzma

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