割り当てと上限

このドキュメントでは、Cloud Interconnect に適用される割り当てと上限を示します。

割り当てを変更するには、追加の割り当てをリクエストするをご覧ください。

割り当ては、Google Cloud プロジェクトで使用できる特定の共有 Google Cloud リソース(ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク コンポーネントなど)の量を制限します。

割り当てはシステムの一部で、次の機能があります。

  • Google Cloud のプロダクトとサービスの使用量や消費量をモニタリングする。
  • 公平性の確保や使用量急増の抑制などのため、これらのリソースの消費量を制限する。
  • 規定の制限を自動的に適用する構成を維持する。
  • 割り当ての変更を実施またはリクエストする手段を提供する。

割り当てを超過すると、ほとんどの場合、システムは関連する Google リソースへのアクセスをすぐにブロックするため、ユーザーが試行しているタスクは失敗します。ほとんどの場合、割り当ては各 Google Cloud プロジェクトに適用され、その Google Cloud プロジェクトを使用するすべてのアプリケーションと IP アドレスで共有されます。

Cloud Interconnect リソースにも上限があります。これらの上限は、割り当てシステムとは無関係です。上限は、特に明記されていない限り、変更できません。

割り当て

次の表は、各プロジェクトの重要な割り当てをまとめたものです。他の割り当てについては、Google Cloud コンソールの [割り当て] ページをご覧ください。

項目 割り当て
Interconnect 接続 割り当て

プロジェクトあたりの Interconnect 接続の数。

Interconnect 接続は、リージョンや VPC ネットワークには関連付けられていません。

プロジェクトあたりの Interconnect 接続帯域幅 自動的に計算

プロジェクトの Interconnect 接続帯域幅の合計(プロジェクトに含まれる各接続の帯域幅を合算した値)。

各接続の帯域幅は、回線の容量(10 Gbps と 100 Gbps のどちらか)に回線の本数を掛けることによって算出されます。

たとえば、4 本の 10 Gbps 回線で構成される Interconnect 接続の帯域幅は 40 Gbps です。プロジェクト内のこのような接続が 2 つ存在する場合、この割り当ては自動的に 80 Gbps に設定されます。

VLAN アタッチメント 割り当て

プロジェクトの各リージョンで構成できる VLAN アタッチメントの数。

この割り当てに関係なく、1 つの Interconnect 接続で利用できる VLAN アタッチメントの合計数は 16 に制限されます。接続ごとに追加のアタッチメントが必要な場合は、上限の表にある 1 つの Interconnect 接続に関連付けることができる VLAN アタッチメントの最大数をご覧ください。

VLAN アタッチメントの合計 Mbps 割り当て

あるプロジェクトの特定のリージョンで利用可能な、すべての VLAN アタッチメントの最大帯域幅容量。Interconnect 接続との関係は考慮されません。

この割り当ての他に、上限の表に記載されている上限が適用されます。

Cloud Router 割り当て

任意のネットワークとリージョンで、プロジェクト内に作成できる Cloud Router の数。

また、各ネットワークには、リージョン内の Cloud Router 数にも上限があります。

詳細については、Cloud Router の割り当てと上限をご覧ください。

上限

Interconnect 接続と VLAN アタッチメントには、次の上限が適用されます。特に明記のない限り、これらの上限を引き上げることはできません。

項目 上限
Interconnect 接続あたりの物理回線の最大数 8 x 10 Gbps(80 Gbps)回線または
2 x 100 Gbps(200 Gbps)回線

Interconnect 接続は Google への論理接続であり、1 つ以上の物理回線から構成されます。次の回線のいずれかをリクエストできます。

  • 最大 2 × 100 Gbps(200 Gbps)回線。
  • 最大 8 つの回線(80 Gbps)を 10 Gbps 単位で増やし、対象の Interconnect 接続を使用するすべての VLAN アタッチメントの最大合計帯域幅を 80 Gbps まで増やすことができます。

    帯域幅を算出するには、物理回線の数に回線あたりの帯域幅(10 Gbps)を掛けます。

1 つの Interconnect 接続に関連付けることができる VLAN アタッチメントの最大数 16 割り当てでもっと多くの VLAN アタッチメントを作成したい状況であっても、各 Interconnect 接続でサポートされる VLAN アタッチメントの上限は 16 です。
VLAN アタッチメントあたりの最大帯域幅 50 Mbps~50 Gbps の容量

VLAN アタッチメントあたりの最大帯域幅は、ご注文の帯域幅容量によって異なります。容量については、料金ページをご覧ください。Partner Interconnect では、すべてのサービス プロバイダがすべての容量を提供するわけではありません。

VLAN アタッチメントの個別のフローのスループットには制限があります。最大のスループットを実現するには、複数の 5 タプルフロー(例: 10+)と、VLAN アタッチメントの MTU に収まるパケットサイズを使用する必要があります。

VLAN アタッチメントあたりの最大合計パケットレート

Dataplane v1: このレートは、アタッチメントの容量によって次のように異なります。

  • 50 Gbps の VLAN アタッチメントの最大レートは、1 秒あたり 6.25 M パケット(pps)です。
  • 10 Gbps の VLAN アタッチメントの最大レートは、1 秒あたり 1.25 M パケット(pps)です。
VLAN アタッチメント全体の最大パケットレート。
VLAN アタッチメントのトラフィック フローあたりの最大帯域幅
  • Dataplane v2: 10 Gbps
  • Dataplane v1: 3 Gbps
  • 帯域幅の大きいアタッチメントを構成しても、個々のトラフィック フローは Dataplane のバージョンで定義された最大値に制限される場合があります。

VPC ネットワークの宛先へのトラフィック フローは、非断片化パケット用の 5 タプルハッシュと、断片化パケット用の 3 タプルハッシュのいずれかで識別されます。さらに、オンプレミス ホストで限定公開の Google アクセスを使用するトラフィック フローは 3 タプルハッシュで識別されます。

  • 5 タプルハッシュは、プロトコル、送信元 IP アドレス、送信元ポート、宛先 IP アドレス、宛先ポートで構成されます。
  • 3 タプルハッシュは、プロトコル、送信元 IP アドレス、宛先 IP アドレスで構成されます。

最大帯域幅が 3 Gbps または 10 Gbps の上限より低くなるのは、次のような場合です。

  • VLAN アタッチメントの帯域幅容量が Dataplane バージョンの上限(3 Gbps または 10 Gbps)より小さい場合、トラフィック フローあたりの帯域幅は VLAN アタッチメントの帯域幅によって制限されます。
  • トラフィック フローあたりの最大パケットレートに達した場合(次のセクションの説明を参照)。
VLAN アタッチメントのトラフィック フローあたりの最大パケットレート
  • Dataplane v2: 10,000,000 パケット/秒(pps)
  • Dataplane v1: 250,000 パケット/秒
トラフィック フローあたりのパケットの最大レート。非断片化パケット用の 5 タプルハッシュと、断片化されたパケット用の 3 タプルハッシュで識別されます(前のセクションの説明を参照)。
最大伝送単位(MTU) 1,440 バイトまたは 1,500 バイト VLAN アタッチメント MTU 設定に応じて、VLAN アタッチメント経由で送信できる IP アドレス パケットの最大サイズ。詳細については、Cloud Interconnect MTU をご覧ください。
VLAN アタッチメント(Partner Interconnect)のペアリングキーに対する最大有効期間 28 日

VLAN アタッチメント(Partner Interconnect)のペアリングキーを生成してから、サービス プロバイダによるアタッチメントのプロビジョニングが成功するまでに経過可能な最長時間。

ペアリングキーが無効になった場合は削除して、Partner Interconnect サービス プロバイダが使用する新しいペアリングキーを作成します。

Cloud Router の上限

Dedicated Interconnect と Partner Interconnect には Cloud Router が必要なため、Cloud Router のすべての割り当てと上限が適用されます。

学習したルートの最大数とアドバタイズされたルートの数には上限があります。詳細については、Cloud Router の割り当てと上限ページをご覧ください。

割り当てを管理する

Cloud Interconnect では、さまざまな理由から、使用できるリソースの割り当て量に上限が設けられています。たとえば、割り当て量の上限を設定して予期しない使用量の急増を防ぐことで、 Google Cloud ユーザーのコミュニティを保護しています。割り当て量は、無料枠で Google Cloud を試しているユーザーをトライアルに留めておくのにも役立ちます。

すべてのプロジェクトは同じ割り当て量で開始しますが、追加の割り当て量をリクエストすることで変更できます。割り当てによっては、プロダクトの使用状況に応じて自動的に増加される場合もあります。

権限

Identity and Access Management(IAM)のプリンシパルが割り当ての表示や、割り当ての増加のリクエストをするには、以下のいずれかのロールが必要です。

タスク 必要なロール
プロジェクトの割り当て量をチェックする 次のいずれかが必要です。
割り当て量の変更、割り当て量の追加のリクエストを行う 次のいずれかが必要です。
  • プロジェクト オーナーroles/owner
  • プロジェクト編集者roles/editor
  • 割り当て管理者roles/servicemanagement.quotaAdmin
  • serviceusage.quotas.update 権限のあるカスタムロール

割り当て量を確認する

コンソール

  1. Google Cloud コンソールで [割り当て] ページに移動します。

    [割り当て] に移動

  2. 更新する割り当てを検索するには、[表をフィルタリング] を使用します。割り当ての名前がわからない場合は、このページにあるリンクを使用します。

gcloud

Google Cloud CLI で次のコマンドを実行して、割り当てを確認します。PROJECT_ID は、実際のプロジェクト ID に置き換えます。

    gcloud compute project-info describe --project PROJECT_ID

ある特定のリージョンで使用済みの割り当て量を確認するには、次のコマンドを実行します。

    gcloud compute regions describe example-region
    

割り当て量を超えたときのエラー

gcloud コマンドで割り当て量を超えた場合、gcloudquota exceeded エラー メッセージを出力し、終了コード 1 を返します。

API リクエストで割り当て量を超えた場合、Google Cloud は HTTP ステータス コード 413 Request Entity Too Large を返します。

追加の割り当てをリクエスト

ほどんどの場合、割り当ての増減を行うには Google Cloud コンソールを使用します。詳細については、割り当ての増加をリクエストするをご覧ください。

コンソール

  1. Google Cloud コンソールで [割り当て] ページに移動します。

    [割り当て] に移動

  2. [割り当て] ページで、変更する割り当てを選択します。
  3. ページの上部にある [割り当てを編集] をクリックします。
  4. [名前] に氏名を入力します。
  5. 省略可: [電話番号] に有効な電話番号を入力します。
  6. リクエストを送信します。割り当てのリクエストが処理されるまでに、24~48 時間かかります。

リソースの可用性

各割り当て量は、リソースが利用可能な場合に作成できる特定のリソースタイプの最大数を表します。割り当て量によってリソースの可用性が保証されるわけではありません。この点は注意が必要です。割り当て量が使用可能でも、新しいリソースを使用できなければ、そのリソースを作成することはできません。

たとえば、us-central1 リージョンで新しいリージョンの外部 IP アドレスを作成するための割り当て量が十分にあっても、そのリージョンに使用可能な外部 IP アドレスがない場合、外部 IP アドレスは作成できません。ゾーンリソースの可用性は、新しいリソースを作成できるかにも影響を及ぼす可能性があります。

リージョン全体でリソースを使用できない状況はまれです。ただし、ゾーン内のリソースが使い果たされることはあります。通常、そのリソースタイプのサービスレベル契約(SLA)に影響はありません。詳細については、リソースに関連する SLA をご覧ください。

次のステップ