COVID-19 が IT のあり方を変えたことを示す最新調査
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2021 年 3 月 16 日に Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳とともに、日本独自のレポートをご紹介する内容です。
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響はいたるところに及んでおり、組織の IT 部門とその予算状況も例外ではありません。とはいえ、IT への投資が全般的に低迷している一方で、「COVID-19 のパンデミックによりデジタル変革が加速している」という声も各方面から届いています。
組織でテクノロジーに関する優先度がどのように変化しているかを詳しく知るために Google は、COVID-19 による IT 業界への影響と、そこから予測される将来的な変化の調査を IDG に依頼しました。2,000 人の IT 分野のリーダーを対象とした世界規模のこの調査から、以下 4 つの重要なトレンドが 2021 年の IT 部門の関心を集めそうだとわかりました。
(1)組織が必要とするどの場面でもアプリを実行できる柔軟性の高いマルチクラウド ソリューション
(2)リアルタイムの分析情報を取得できるデータ分析ソリューション
(3)組織の二酸化炭素排出量の削減を支援する持続可能性ソリューション
(4)データ、アプリケーション、インフラストラクチャ、顧客を保護するセキュリティ ソリューション
また、この調査結果の一部を詳しく分析したところ、次のことが明らかになりました。
ハイブリッドとマルチクラウドのサポートの有無やそのクオリティーが、IT 部門の最優先事項となっています。ハイブリッドとマルチクラウドのサポートをクラウド プロバイダを選考する際の必須または主要な検討要素に挙げた回答者が合わせて 78% に上りました。COVID-19 のパンデミックにより、運用と開発における柔軟性、復元性、冗長性のニーズが浮き彫りになっています。IT 部門のリーダーたちは、アプリを一度作成すれば、不自由さを感じることなくどこにでもデプロイできるようにしたいと考えています。
データ インテリジェンスの将来性が高まり続けています。デジタル変革の取り組みが進んでいる企業のうち 44% が、「データ分析、AI / ML、IoT テクノロジーを現在使用している」と回答しています。これは、デジタル変革に保守的な企業と比べて 20% も大きな数字です。こうした先進的な企業は画期的なインテリジェント テクノロジーを使用して、プロセスの自動化やインテリジェントな予測を行い、管理と運用の合理化を図っています。
セキュリティ面に懐疑的だった企業もクラウドを信頼するようになっています。調査対象者の 84% が、「クラウド インフラストラクチャはオンプレミス インフラストラクチャと同程度か、それ以上に安全である」と回答しています(「オンプレミスの方が安全である」という回答は 15% にすぎませんでした)。調査をさらに深く掘り下げてみると、IT 部門のリーダーたちが、データへのアクセスの管理を強化するとともに、プロバイダの運用に対する透明性と可視性を高めたいと考えていることがわかりました。
持続可能性は IT 部門にとっても優先事項となりました。株主や消費者の圧力によるものと考えられますが、回答者の 90% が「持続可能性が IT 部門の優先事項またはパフォーマンス指標になっている」と答えています。しかし、持続可能性を高めたいという希望は強いものの、依然として対応は遅れているようです。「組織で持続可能性の目標を設定している」と答えたのは回答者の 3 分の 2 にとどまりました。多くの組織や企業は、Google Cloud のカーボン ニュートラルへの取り組みのように、持続可能性の記録を文書化しているプロバイダを選択することになるでしょう。
COVID-19 のパンデミックにより、今後数年間にわたる IT 部門のあり方の見通しが一変したことは疑いようがありません。調査結果の詳細については、IDG のレポート「飽くなき挑戦:パンデミックがデジタル ビジネスの課題をどのように変えたのか」をダウンロードしてご覧ください。日本版レポートは、国内編とグローバル編の二本立てとなっており、無料でご提供しています。
-プラットフォーム プロダクト マーケティング担当シニア マネージャー Howard Blumenstein