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Google Cloud Next London 2023: ハイライト

2023年10月26日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2023 年 10 月 21 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

とうとう Google Cloud Next London が終わってしまいました。基調講演スピーカー、ブレイクアウト セッション、ライトニング トーク、エキサイティングな発表など、盛りだくさんの内容でした。ロンドンの Tobacco Dock で開催された、この 2 日間のイベントの主な出来事を振り返りましょう。

キックオフ

初日の基調講演で、Google Cloud Go to Market のプレジデント兼 Google Ireland の責任者を務める Adaire Fox-Martin は、「生成 AI は、私たちの想像力をかき立てるだけでなく、想像したものを実現可能にしてくれます。」と述べています。

今年のイベントの非公式テーマは生成 AI でした。オープニング セッションでは、Google Cloud のリーダーたちがお客様の組織から招いた特別ゲストと一緒に、AI によりすでに実現しているビジネス変革について話し合いながら、このテクノロジーに関する Google Cloud のビジョンを探りました。

イベントの 2 日目は、開発者向けのより技術的な内容となりました。英国およびアイルランド担当カスタマー エンジニアリング ディレクターである Rich Radley とともに、開発者の生産性を高めるための次の一手と、AI がもたらすイノベーションの飛躍的な促進について話し合いました。

ライブイベントを見逃した方もご心配なく。こちらからオンデマンドでご視聴いただけます。

新たな仲間

Google Cloud Next はこれまでも Google のお客様やパートナーの躍進を称え、Google Cloud のエキスパートから話を聞き、将来のイノベーションの一端を垣間見る場として開催されてきました。それは今年も同じです。

現在、FTSE 100 企業の 40 社以上が Google Cloud のお客様となっています(Google 内部データ、2023 年 8 月)。Next でも、新規のお客様や導入を拡大中のお客様をご紹介しました。

最初に、フィットネス コミュニティとアパレル ブランドを展開している Gymshark が、Google Cloud と連携して、次の段階のデジタル成長を支え、生成 AI を探求していることを発表しました。ブラック フライデーと言う声が聞こえましたが、Gymshark は、11 月の小売販売イベントとそれ以降のカスタマー エクスペリエンスを向上させるために、Google のデータ分析と AI ツールを活用しています。それだけではありません。Gymshark は Vertex AI を活用して、商品選択時にお客様を案内する新たなエキスパート アシスタントを作成し、トレーニング アプリを強化する予定です。お客様に合わせてさらにパーソナライズされ、より明確なデータ分析情報が提供されることを考えてみてください。パーソナル ベストが出るような気がします。

ドライバーの皆さん、エンジンをかけてください!フォーミュラ E はその高速な車で知られています。現在では、この完全電気自動車レース シリーズは Google の生成 AI ポートフォリオを使用することでデータの処理と解析を高速化し、プロジェクトのスケジュールまでのスピードも高めています。ビジネス インテリジェンスは新たな段階に進んでいるのです。フォーミュラ E はまた、BigQuery と生成 AI を組み合わせて使用して、ドライバー向けの新しい会話インターフェースを開発しています。レースデータと車体のテレメトリー データを組み合わせた、シンプルなテキストベースのインターフェースにより、時間のかかる手動分析を行わなくても、ドライバーはレース中の具体的な質問への回答にアクセスできます。ファンもまた、ビルドの変更に対するニッチな決定からコースそのものに関する情報まで、あらゆる情報にアクセスできます。

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継続的なイノベーション

次に、Google は Unilever とのパートナーシップを通じて、My Unilever という新しいアプリをリリースしたことを発表しました。デジタル トランスフォーメーションの中心に人を据えるという Unilever のコミットメントを支えるこのアプリは、Unilever の工場で働く 53,000 人以上の従業員が Unilever の主要な人事、学習、サポート システムに安全にアクセスし、メール、チャット、ドキュメント共有といった Google Workspace のコラボレーション ツールをワンクリックで利用できるようにしています。

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一方、BT Group とのサイバーセキュリティに重点を置いた新たなパートナーシップでは、サイバーセキュリティ サービスを提供する際、Google Chronicle の強化された機能と BT の深い専門知識というメリットがお客様にもたらされます。この提携の一環として、BT は Google Chronicle をベースとする Google の Autonomic Security Operations(ASO)のマネージド サービス デリバリー パートナーとなり、組織が迅速にリスクを特定してサイバー防御を自動的に強化できるよう支援します。

WPP の最高技術責任者である Stephan Pretorius 氏は、同社が Google Cloud の生成 AI をどのように活用して、想像と現実の差を縮め、キャンペーンやコンセプトの効果を迅速にテストしているかを明らかにしました。

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また、Oxa の最高経営責任者である Gavin Jackson 氏は、この自律走行システム会社が Google Cloud とどのように連携して、道路上で安全に運転できるよう自律システムをトレーニングしているのかについて語りました。

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パートナー主導のビジネス

Google のパートナーは、次の段階の生成 AI をサポートするうえで重要な役割を果たしています。そのため、Google はパートナーの皆様がこの機会に対応できるよう全力で支援しています。

2024 年に向け、パートナーにこの機会を活用していただけるよう、パートナー向けのインセンティブと報酬の総額が増額されます。その取り組みとして、ISV パートナーとシステム インテグレーター パートナーが生成 AI を実装するための資金を、最大で 10 倍に増やす予定であることを発表しました。

Google の生成 AI パートナー イニシアチブには、Accenture、AI21 Labs、Automation Anywhere、BCG、Behavox、Capgemini、Cognizant、Deloitte、Elemental Cognition、HCLtech、TCS、Wipro、Zeotap などのパートナーが参加しており、Build パートナーと Service パートナーが Google Cloud の生成 AI 機能をより迅速に実装できるよう支援しています。

さらに、Crayon との新たなパートナーシップにより、EMEA 全域のお客様は Duet AI や Vertex AI などのプロダクトを試験運用し、AI 全般における価値獲得までの時間を短縮することができるようになります。

それだけではありません。Google Workspace、サステナビリティ、SecOps、Delivery Readiness Index などの間で、さまざまなプログラムの最新情報も共有しています。詳しくは、こちらをご覧ください。

英国、およびヨーロッパ、中東、アフリカ地域のスタートアップへの支援

興味深い事実をご紹介しましょう。現在英国に本社を置く生成 AI スタートアップの半数が Google Cloud のお客様です。これには Mystic や VEED などのイノベーターも含まれています。

Google Cloud Next London では、新たなプロダクト、プラットフォーム、エクスペリエンスを構築するために Google Cloud を選択した、英国の革新的なスタートアップや既存企業の新しいコホート(Callsign、ComplyAdvantage、Gumtree、OnBuy.com、Peak、VEED など)を発表しました。不正行為やマネー ロンダリングの防止、オンライン マーケットプレイスの構築、魅力的なオンライン動画コンテンツの作成に、彼らがどのように貢献しているかについては、こちらをご覧ください。

公共部門からのニュース

世界中の行政機関が、市民生活の向上、公共サービスの提供、組織の変革のためにクラウドを活用し始めています。英国において、Google は運輸省を継続的に支援しています。また、国家統計局と提携して 2021 年の英国国勢調査を実施しました。しかし、それだけではありません。

Next London では Google Cloud Public Sector UK の創設を発表しました。この新たな部門は、英国内の政府機関や政府関連機関がクラウドの力を借りてデジタル トランスフォーメーションを加速できるよう支援します。

プロダクト ファミリーの最新情報

プロダクトのイノベーションなくして、Google Cloud Next イベントは当然ありえません。そのため、データ プロダクトのアップデートに全力を注ぎました。

Google は、AlloyDB Omni の一般提供を発表しました。これは、PostgreSQL 互換のダウンロード可能なデータベースであり、データベース管理をさらに進化させたものです。AlloyDB は、Google Cloud でも、他のクラウド、オンプレミス、さらにはデベロッパーのノートパソコンでも、実質的にどこでも実行できるよう設計されています。

また、Cloud Spanner の費用対効果の大幅な改善についてもお伝えしました。Cloud Spanner は、以前よりもスループットが最大 50% 向上し、ノードあたりの保存容量が 2.5 倍になっています。

最後に

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。Google Cloud Next London 2023 を真の成功に導いていくださった皆さん、ご協力ありがとうございました。それではまた、お会いしましょう。

Google Cloud、UKI(英国およびアイルランド)担当マネージング ディレクター Helen Kelisky

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