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デベロッパー

Go が企業のデベロッパーを支援: デベロッパー アンケートの結果

2021年5月7日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2021 年 4 月 23 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

Google の Go チームは毎年、デベロッパー アンケートを実施して Go コミュニティからのフィードバックを収集し、取り組むべき作業の方向性を特定しています。Go は Google Cloud で使用される最も人気のある言語の一つですが、今年のアンケートでは質問範囲を広げ、Google Cloud での開発に関する具体的な質問も盛り込みました。ここでは、その結果の一部をご紹介します(レポート全体は別の投稿でご覧いただけます)。このアンケートの分析から得られる知見は、Google Cloud での Go の使用を最高水準のビルド エクスペリエンスにするという私たちの取り組みに活かされますので、ぜひご覧ください。

企業にとって重要なツールである Go 

Go は企業における重要なツールとしての役割を確立しており、デベロッパーの生産性を向上させ、ビジネスを成功させるための重要な要素として機能しています。ワークロードの面では、Go は Google Cloud のデプロイで頻繁に使用されています。アンケート回答者が、Go のユースケースとして最も多く挙げたのが API / RPC サービスのビルド(74%)、次いでコマンドライン アプリケーションのビルド(65%)です。これらはどちらも、クラウド デベロッパーによく使用されるツールです。

プロジェクトに取り組む際、Go ユーザーは引き続き高い満足感と生産性を感じていますが、とりわけエンタープライズ企業の環境において Go が適していることが示されています。Go の企業ユーザーの 92% が「やや満足」または「非常に満足」と感じており、Go を使った「クラウド サービスの利用」の満足度は 14% 上昇しています。Go を引き続き快適に使用していただけていることを大変嬉しく思います。Go の生産性に対する効果も非常に高く、企業ユーザーの 81% が「非常に」または「極めて」生産性が高いと感じています。

また、Go のデベロッパーの 3 分の 2(66%)が、自社の成功にとって Go が重要と感じているという結果も出ています。ユーザーやチームが、信頼性、シンプルさ、スピードを実現するために Go を使用し続けてくれることを光栄に思います。

容易になった Go の導入

業務環境における Go の導入が進み、チームが Go を使用して容易に生産性向上を達成できるようになってきています。導入の点においては、チームが Go をより頻繁に使用しない理由に挙げられる「既存のプロジェクトが別の言語で記述されている」、IT リーダーの「[好みが] 別の言語である」のいずれも減少を続けています。前述の生産性に関する結果に加え、企業ユーザーの 4 分の 3 が Go を使用して 3 か月以内に生産性を高め、93% が 1 年以内に生産性向上を達成しています。

このような結果から、Go を迅速かつ容易に使い始められることがわかります。しかし、大規模なチームが Go に移行したり、Go が既存の言語設定の問題に直面したりすることは、課題としては減少しているものの、依然として障壁となっています。Google Cloud ではドキュメントの改善、ツールやサポートに対する追加の取り組みにより、こうした問題に引き続き対処してまいります。

これまでに行ってきた作業の一部には、パッケージ検出サイト pkg.go.dev の継続的な改善に加え、VS Code Go Plugin のメンテナンスの引継ぎや、いくつかの改善のリリースが含まれます。たとえば、今年のアンケートでは、pkg.go.dev ユーザーの 91% が Go のパッケージやライブラリをすばやく見つけられることが示されています。これに対し、サイトを利用していないユーザーは 82% でした。私たちは、Go の導入プロセスのさらなる改善に取り組んでいますが、今回の結果はそれを裏付けるものであると考えています。

Go の継続的な改善

Google の Go チームは、Go を使用した開発の継続的な改善に取り組んでいます。今年のアンケートでは、Go ユーザーの大部分(~17%)が Go には重要な機能が欠けていると感じており、その中の 88% が Go にジェネリクスがないために使用が遠のいていることがわかりました。

ここで皆様に嬉しい情報ですが、Go でジェネリクスを使用できるようになります。今年の初めに、Go にジェネリクスを追加するための提案についてご紹介しましたが、先ごろその提案が承認され、Go でジェネリクスを使用するための大きな一歩を踏み出しました。ジェネリクスのような機能の追加は、コミュニティからの継続的なフィードバックやコラボレーションによってのみ可能となります(これは Go デベロッパーとしての利点の一つです)。

機能固有の作業や、年に 2 回のリリースを介したより全体的な改善など、Go に継続的な改善をもたらすには、Go コミュニティからの信頼が必要であり、その信頼は私たちがずっと築き続けているものです。Go コミュニティは今も成長しており、デベロッパーは Go を使用してより多様な種類のプロジェクトに対応し、さらに幅広いチームが Go を使用して大きな課題に取り組んでいます。

コミュニティの多様化に伴い、すべてのユーザーが成功できるよう支援することが重要です。幸いなことに、ユーザーから厚い信頼を寄せていただき、Go のリーダーシップに対するユーザーの信頼度や、ユーザーが Go コミュニティに歓迎されていると感じる気持ちはここ数年変わらずに安定しています。特に今年は、Go の「リーダーシップは [ユーザーの] ニーズを理解している」と考えているユーザーが大幅に増加(6% 増加)し、エコシステム全体にわたってより多くのユーザーに私たちの取り組みが貢献していることが示されています。Google Cloud はこの信頼を真摯に受け止め、ユーザーと向き合い、Go ユーザー エクスペリエンスを向上させてまいります。

アンケート結果の詳細とコミュニティに参加する方法について

今年の Go デベロッパー アンケートの主な結果の一部、特にクラウド開発に関連する内容と、Go の改善に向けた取り組みについて説明しました。その他のさまざまな詳細については、レポート全体で確認できますのでぜひご覧ください。

また今後は、アンケートの頻度を増やし、少人数のグループ ディスカッションを通じて、特に企業での開発に関連した内容で、Go コミュニティからフィードバックを収集していく予定です。Go に関する情報については、Twitter で Go をフォローしてください。また、Go.dev にアクセスすると参加方法を確認できます。

-プロダクト マーケティング マネージャー Matt Pearring

-ユーザー エクスペリエンス リサーチャー Alice Merrick

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