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顧客事例

株式会社イエソド: 元エンジニアの創業者が語る技術選定の指針と開発者体験の重要性とは

2023年7月26日
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Google Cloud Japan Team

編集者注: Google Cloud を利用する企業のリーダーの皆様にお話を伺い、想いを語っていただく Google Cloud Leader’s Story。連載 9 回目となる本記事では、”企業の人・組織・情報にまつわる非効率をなくす” をミッションに掲げ、過去・現在・未来のヒト・組織に関わるあらゆる情報を統合管理し、アカウント管理・権限管理を自動化するクラウド型ソフトウェア YESOD を展開する、株式会社イエソドの代表取締役である竹内秀行氏に、イエソド起業の経緯や、Google Cloud の魅力についてお話を伺いました。

利用しているサービス:Google Kubernetes Engine, Cloud SQL, Cloud Storage, Cloud Operations, Cloud Key Management, Cloud Pub / Sub, Secret Manager など


ユーザベースでの経験から着想、本質的な課題に向き合い続ける

株式会社ユーザベースのチーフ テクノロジストとして東証マザーズ(当時)上場を経験後、2018 年 9 月に株式会社イエソドを創業した竹内氏。ユーザベース在籍時のことを振り返って次のように話します。

「ユーザベースにはサービスが何もない頃から参画しました。大学院時代に起業したこともあり、法人自体に興味があったので、法人の情報を取り扱う『 SPEEDA 』は面白いと思い、開発に携わりました。」

大学院時代から抱いていた法人への興味が『 SPEEDA 』の開発だけではなく、YESOD  にも繋がっていると語る竹内氏。イエソドの創業について次のように話します。

「創業のきっかけは、ユーザベース上場後に『人の管理』について課題を感じたことです。上場に伴い、社内で利用している SaaS をエンジニアが管理することになったのですが、全社員の各システムへの登録情報を確認、修正するのに時間や労力がかかりました。その経験から、”人”を起点とした管理ができるデータベースが必要だという発想に至りました。」

イエソド では、”本質的な課題”に向き合う姿勢を重要視していると語る竹内氏。イエソドの企業風土について次のように話します。

「システム管理に課題を抱えている法人において、本質的な課題は人の管理ができていないことにあると捉えたことをきっかけにイエソドを創業しました。このように、表面的な課題への対処だけなく、本質的な課題に向き合うことをイエソドとして重要視しています。顧客からのリクエストをそのまま受け取らず、なぜそのような課題が発生しているのかを考え、営業やエンジニア、バックオフィスの全員で意見交換できることがイエソド社員の特徴であり、強みであると考えています。『顧客の役に立たないことは意味がない』とみんな口を揃えて言っていることが裏付けになっているかもしれません。」

技術選定の指針は、目的が達成できるか

YESOD の技術選定には、一部竹内氏も携わります。その理由について、次のように語ります。

「YESOD が持つデータベースは会社の強み / 価値の一つだと考えます。一般的なリレーショナル データベースを使ってはいるのですが、特殊な使い方をしており、更にはデータベースのフレームワークとして独自のものを構築しています。これによって、履歴データを正しく扱える仕組みを整えられており、リレーショナル データベースでありながらも、人の属性を無制限に増やせる機能などが実現できています。これは会社の根幹の部分のため、私自身も、開発や設計や、技術選定に携わっています。」

過去には全文検索のツールを属性検索のデータベースとして採用するなど、一般的なユースケースにとらわれない技術選定を行ってきた竹内氏。技術選定の指針について、次のように話します。

「技術を選ぶ時に、単に新しいから使ってみよう、などということはしません。目的を達成できるかどうかという観点を重視しています。その結果、使い方が一般的なユースケースと多少外れていたとしても、解決したい課題を解決するのに適していると判断すれば採用することもあります。これは、自分がエンジニアとして開発に直接携わっていた頃から大事にしていることです。」

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Google Cloud の魅力は開発者体験の良さ

YESOD ではサービスの基盤として、Google Kubernetes Engine (GKE) Standard をメインで使っています。元々 Kubernetes を自前で運用していた経験のある竹内氏。GKE の魅力について次のように話します。

「Google Cloud を選定した理由の一つは、GKE が圧倒的に使いやすかったからです。Google Cloud の他のサービスとの連携性が高く、中でも一番好きなのは Operations との連携です。標準出力などにログを出力さえすれば、Cloud Logging にデータが連携されるので解析が非常に楽です。他クラウドだと幾つかサービスを組み合わせたりして実現していたことが、デフォルトで出来てしまうというのは非常に有り難いです。」

GKE 以外にも、Google App Engine や Cloud Build など幅広くプロダクトを触り、自身でも開発を行ってきた竹内氏。Google App Engine について、”インフラとして利用・実装したいと思う機能をストレスなく簡単に使うことができ、実際に開発工数の削減に直接繋がる、開発者体験が詰め込まれたプロダクト” と表すなど、エンジニア目線での使い勝手や体験を重要視する姿勢が伺えます。最後に、竹内氏から見た Google Cloud の魅力について次のようにお話しいただきました。

「Google Cloud は開発者体験を本当に考えて作られているので、エンジニア目線で最高のプロダクトです。運用負荷も非常に低いので、スタートアップにこそもっと使ってほしいクラウドサービスです。」


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株式会社イエソド
2018 年創業。”企業の人・組織・情報にまつわる非効率をなくす” をミッションに掲げ、過去・現在・未来のヒト・組織に関わるあらゆる情報を統合管理し、アカウント管理・権限管理を自動化するクラウド型ソフトウェア YESOD を展開。従業員数は 25 人 (2023年7月現在)

インタビュイー
株式会社 イエソド
代表取締役 竹内秀行 

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