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顧客事例

中古・リノベの住まい探しの「cowcamo(カウカモ)」を展開するツクルバ ー不動産営業が課題とするレガシーな環境 ChromeOS で革新

2024年5月31日
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Google Cloud Japan Team

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中古・リノベーションマンションの売買サポートを事業とするツクルバでは、営業が複数端末を持ち歩く際の重さや動作の遅さなどに課題を感じていました。営業生産性の向上と、顧客体験の向上を目指す中で、同社は新たな営業用端末に ChromeOS を選定。成果として営業活動の生産性向上とコスト削減を実現し、顧客へのさらなる価値創造に向けて力強い一歩を踏み出した同社の取り組みを紹介します。

利用しているサービス: Chrome EnterpriseChromebook

業務プロセス改善と複数端末持ち歩きの負担解消を目指す

ツクルバでは、生産性向上とコスト削減が経営課題として上がる中、端末やソフトウェアの活用による業務プロセス改善が大きなテーマとなっていました。DX を含めたデジタル戦略推進と IT 基盤整備 ・ IT 資産管理を担う里山 南人氏は、デジタル関連施策のポイントをこう説明します。「顧客体験を高めるため、接客時の契約情報入力のための PC 利用や、資料閲覧用のタブレット端末のトライアル活用も進めていましたが、インストール型アプリが端末ごとに固定されて業務システムが分散し、コストが膨らんでしまうのが課題でした」(里山氏)

また、端末を業務で利用する営業部門にも課題が浮上していました。不動産売買支援やリノベーション提案を主に手掛けるカウカモ事業部エージェント サービス部の副部長、今野 あかり氏が話します。

「営業活動では、物件に足を運んで接客する際、業務に必須なサービスを利用するためにタブレットとタブレット用アプリを使い、相談を受ける際や契約時に営業自身が PC を使用するため、外出時は 2 台持ち運ぶことが多くありました。しかし、これがかなりの重さで、持ち歩くのが大変でした」(今野氏)

ほかにも物件説明の際に PC と紙資料を交互に提示するシーンがあり、PC が立ち上がるまでに時間がかかるのも課題でした。また、紙資料の印刷のためだけに出社することもあり、効率的ではありませんでした。

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株式会社ツクルバ 管理本部 DX 推進担当 GM 兼 IT 部部長 里山南人氏

トータルコストの観点から価値を示した Chromebook を選定

生産性向上 ・ コスト削減という経営課題、そして実業務における問題の解決に向けて、里山氏は新たな端末導入の検討を始めます。里山氏は、端末自体の費用、セキュリティ対策や MDM (モバイル デバイス管理)に要する費用を総合的に試算したとき、トータルコストが削減されるのが Chromebook だと考えていました。加えて、端末重量や起動 ・ 動作速度、以前から活用していた Google Workspace との親和性においても、他社製端末との優位性を実感したと振り返ります。

里山氏が Chromebook 導入を経営会議で提案した時、経営陣からは理解を得られたものの、従来と異なる端末を使うことで営業部門の生産性が逆に下がるのではとの懸念も示さました。そこで、導入によるメリットと業務生産性への影響を確認するために、まずは営業部門のメンバーを 19 名選抜して試用してもらうフィージビリティ スタディを 2022 年 9 月にスタートしました。

3 カ月の試用の結果、懸念材料だった生産性低下は見られず、セキュリティや端末管理、起動の遅さといった課題解決につなげられることが確認できたため、2023 年1 月、営業部門から本導入を開始しました。

外出時の持ち運び端末が Chromebook 1 台に。クラウドによる情報共有で生産性も向上

導入過程ではフィージビリティ スタディの時点から、利用時の困りごとと解決方法、便利な機能の紹介を社内から発信してもらい、それをナレッジ化して他のメンバーにも共有することで、端末変更による一時的な生産性の低下を防ぐ取り組みを行っていました。本導入は新入社員と PC のリプレース対象者から順次スタートし、現在 50台以上が営業部門に導入されています。

キーボードが折りたためる仕様の端末で、PC とタブレット端末それぞれの利用シーンにChromebook 1 台で対応できることから、外出時の持ち運び負担が解消され、働き方や接客スタイルの部分でも大きな変化が表れています。「Chromebook を使用することで、営業に関するデータをローカル環境ではなくGoogle ドライブ上に置く環境となるため、さらに情報共有が促進されました。いまではクラウドに保存した最新資料を自然に参照できる環境が生まれています。

Google ドライブや Web 上にお客様に役立つ情報やノウハウ等が集まるようになったのは、営業の生産性や接客の質向上はもちろん、情報統制の点でも良い変化です」(今野氏)

Chromebook を使う営業担当は外出先で、これまで紙で用意していた資料をブラウザ上に提示できるため、印刷のために出社したりコンビニに寄ったりする時間が不要となって 20 ~ 30 分の時間短縮が実現できます。接客に向けた準備時間をより多く確保できるため、顧客体験向上にも今後寄与すると今野氏は考えています。

住宅ローンを組む際の審査システムを以前はタブレット端末のアプリで利用していましたが、Web 版に切り替え、ブラウザ完結型への移行を実現しました。また、ブラウザ完結型へ移行したことにより、情報入力や申請画面などをブラウザ用に整え、見やすく・入力しやすくなり作業効率も向上しました。経営課題である生産性向上とコスト削減の双方を共に実現できたことが最大の成果です。

「OS、セキュリティ ソフト、MDM をそれぞれ異なるメーカーで使用していた時とは異なり、Chromebook は Google のツールで完結できるため、設定作業にかかる工数を大きく削減できました。そのうえ、OS が常に最新版で利用できるのでセキュリティの不安も最小限におさえられています」(里山氏)

OS やソフトの設定作業は従来 1 台あたり 30 分だったのに対し、Chromebook はわずか 5分程度。端末コストも約 40 %下がりました。今後、営業部門でのリプレースが完了すれば、数千万円規模のコスト削減が見込まれます。加えて、クラウドにある最新資料やデータを顧客体験向上に活かす文化が社内で醸成されてきたことこそが、同社にとって大きな変化だと里山氏は評価します。社内の生産性の変化について、代表取締役 CEO の村上 浩輝氏はこう話してくれました。「企業の生産性向上には、業務システムと端末のシームレスなつながりが非常に重要だと考えています。その点で Google の SaaSと Chromebook の連携はとてもスムーズです。弊社はデータや共有資料の保管を Google ドライブ、会議は Google Meet といったように

Google Workspace を日常的に使用しているため、Google の端末を使用することは非常に理にかなっています」(村上氏)

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株式会社ツクルバ カウカモ事業部エージェントサービス部副部長 今野あかり氏

顧客体験価値をいっそう高める DX 推進の力強い一歩に

Chromebook の今後の活用について、里山氏は DX 推進部門の立場から「Google Workspace と組み合わせて業務プロセスを整理し、さらなる業務効率化 ・ 生産性向上を追求していきたい」と語ります。今後は営業部門全体で PC をリプレースし、Chromebook の台数は近いうちに 150 台に達する見通しです。

一方、営業部門では Google Meet を使ったオンライン接客や社内オンライン会議は定着しつつあるものの、まだまだ営業活動時に紙資料を使うメンバーがいることから「資料閲覧時に Chromebook のタブレットモードの活用を推進することで、紙資料と印刷コストをより削減していきたいと考えています」と話します。

最後に、村上氏は同社のビジョンやミッションと照らし、DX についての展望を語りました。

「IT 活用による生産性向上やペーパーレス化、顧客接点のデジタル化も、顧客体験の価値向上につなげていかなければ意味がありません。これからも社内で DX を推進させ、他のどこにもできない価値の創造に取り組んでいきます」(村上氏)

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株式会社ツクルバ 代表取締役 CEO 村上浩輝氏

※2023 年 11 月取材時点の内容をもとに記事を作成しています。


株式会社ツクルバ

『<一点もの> の住まいに出会おう。』をコンセプトに、中古 ・ リノベーション住宅の流通プラットフォーム「cowcamo(カウカモ)」と、家を売りたい人と買いたい人のマッチングサービス「ウルカモ」の企画・開発・運営などを行う。「『場の発明』を通じて欲しい未来をつくる」というミッションのもと、日本の住宅流通の革新を目指している。

導入台数:約 50 台

インタビュー担当者様

・株式会社ツクルバ 代表取締役 CEO 村上浩輝氏
・株式会社ツクルバ 管理本部 DX 推進担当 GM 兼 IT 部部長 里山南人氏
・株式会社ツクルバ カウカモ事業部エージェントサービス部副部長 今野あかり氏


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