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データ分析

EPAM と Cortex Framework を活用したアジャイルなメディア実験を通じて売上増加率を測定する Mars Wrigley の取り組み

2025年5月28日
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Danielle Brannon

Head of Solutions Management, Cortex Framework, Google Cloud

Lía Inoa Pimentel

Sr. Global Manager, Brand Experience & Media Measurement, Mars Wrigley

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※この投稿は米国時間 2025 年 4 月 25 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

日用消費財ブランドは、現在から将来にわたる売り上げの拡大を目指し、広告に多額の投資を行ってブランドへの好感度を高めています。多くの場合、展開中のキャンペーンは、特定のオーディエンス コホートへのターゲティングといった戦略に照らして進行中のメディアの指標をモニタリングすることで最適化されます。しかし、ほとんどの販売は実店舗で行われるため、広告の配信中にメディアによる売り上げ増加をターゲット オーディエンスに正確に結び付けるのは困難です。

多くのソリューションでは測定に「広告の総売上高」を使用していますが、この指標は必ずしも増分売上と相関しているわけではありません。増分売上は、Mars Wrigley がメディアの効果を測定する際のゴールド スタンダードとなる重要業績評価指標(KPI)です。

では、進行中のキャンペーンの最適化がまだ可能な段階で、現在の広告費に見合った効果が得られているかどうかを確認するには、どうすればよいのでしょうか。

Mars Wrigley は、EPAM との連携のもと、Google Cloud Cortex Framework を使用して、この問題の解決に向けて大きな前進を遂げました。このアプローチでは、増分売上に基づいて、進行中のキャンペーンの対象オーディエンスに対する有効性をアジャイルかつ正確に測定する方法が導入されました。

Mars Wrigley のアプローチ: データ連携による実用的なオーディエンス分析情報の獲得

Mars Wrigley は、さまざまなソリューションを検討した後、社内に目を向け、自社のデータが持つ力を活用することにしました。しかし、このデータはさまざまなメディアや小売店のプラットフォームに分散してサイロ化されていました。

この問題を解決するために、同社は Cortex Framework を採用しました。事前構築済みのデータコネクタと標準化されたデータモデルを使用して、YouTube などのソースから取得したメディアデータを小売店の販売情報と迅速に統合することで、BigQuery の AI 対応クラウドデータ基盤上で広告の効果を一元的に把握できるようにしました。

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BigQuery でデータを組み合わせ、BQML などの組み込みのデータ サイエンス ツールを使用することで、Mars Wrigley は、メディア投資における特定のオーディエンス ターゲティング戦略が主要な顧客グループでの売り上げ増加の促進にどう貢献しているかをより深く理解できるようになりました。

たとえば、販売パターンが似ている店舗を特定することで、地域ターゲティング コントロールを作成して、指定マーケット エリア(DMA)に対してオーディエンス テストを実施できます。

Mars Wrigley は、オーディエンスを複数の異なるセグメントに分割して、それぞれにコントロール グループを用意することで、テストを実施し、キャンペーンのパフォーマンスをリアルタイムでモニタリングして、売り上げを最大限増加できるよう投資を最適化しています。

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Google Cloud Cortex Framework: 分析情報の取得と意思決定の加速

AI 対応の統合データコアにすばやくアクセスできるようになったことは、Mars Wrigley のメディア効果測定ツールのポートフォリオに価値あるツールが追加されたことを意味します。Cortex Framework は、事前定義されたカスタマイズ可能な分析コンテンツによって即座に分析情報を提供します。また、Google 広告、YouTube、TikTok、Meta などの主要なメディア プラットフォームとのシームレスな統合も可能です。

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「これまでは、キャンペーンの進行中にオーディエンスのパフォーマンスを正確に把握することが困難でした。Google Cloud Cortex Framework により、その答えは社内データの中にあることがわかりました。EPAM Systems と提携して社内データソースの相乗効果を活用することで、実際の売り上げ増加率に基づいてタイムリーなテストを実施できるようになりました。これにより、当社の測定ツールのポートフォリオに不足していた部分を補い、データドリブンな意思決定を必要に応じて継続的に行えるようになりました。」- Mars Wrigley ブランド エクスペリエンスおよびメディア測定担当シニア グローバル マネージャー Lía Inoa Pimentel 氏

Cortex Framework を採用することで、Mars Wrigley は売り上げに対するメディアの影響を明確に把握するだけでなく、日用消費財業界において、よりデータドリブンかつアジャイルなマーケティング アプローチを採用するための道を切り開いています。

このアプローチには、主に次のようなメリットがあります。

  • アジャイルな仮説検証: 社内のデータから分析情報を得ることで、仮説を検証して戦略を迅速に調整する能力が大幅に向上します。

  • スケーラビリティ: 簡単に拡張できるアーキテクチャのため、メディア投資に関するより多くの分析情報と幅広い小売顧客を対象とすることが可能です。

  • 汎用性: Mars Wrigley は、オーディエンス テストだけでなく、メディア フォーマット、コンテンツのバリエーション、消費者メディアなどの他のユースケースにも Cortex Framework を活用しています。

クラウドでのマーケティング ジャーニーを促進するソリューションについて詳しくは、EPAMGoogle Cloud Cortex Framework のウェブサイトをご覧ください。

-Google Cloud、Cortex Framework 担当ソリューション管理責任者 Danielle Brannon
-Mars Wrigley、ブランド エクスペリエンスおよびメディア測定担当シニア グローバル マネージャー Lía Inoa Pimentel 氏

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