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顧客事例

ハナマルキ株式会社:G Suite で従業員間のコミュニケーション&コラボレーションを加速。COVID-19 状況下にも迅速に対応

2020年6月26日
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Google Cloud Japan Team

ハナマルキと言えば、日本人なら知らない人はいないと言うほど有名な味噌製造メーカー。近年は海外でもその名を知られるようになっており、特に素材の旨みを引き出す万能調味料である塩こうじを、より使いやすい液体の形に加工した『液体塩こうじ』は世界中で人気を博し、味噌、即席味噌に次ぐ、同社第 3 の柱にまで成長している。そんな同社が、社内コラボレーションを加速させるために選んだ G Suite の最新活用事情を専務取締役 花岡 周一郎氏に語っていただいた。

G Suite で「ハイ コミュニケーション」を加速させる

ハナマルキが G Suite を全社一斉導入したのは 2019 年 10 月。それまでは一般的なグループウェアやツールを組み合わせる形で業務のデジタル化を進めていたが、各機能の連携がスムーズでなく、従業員の円滑な業務推進やコミュニケーションを妨げている面があったと言う。

「我々は経営方針として、ハイ チャレンジ、ハイ クオリティ、ハイ コミュニケーションからなる“ 3 つの H ”を掲げているのですが、2019 年春に Google の東京オフィスにお邪魔した際、至る所にコミュニケーションを促す工夫が施されていることに感銘を受けました。そうした施策をハナマルキにも採り入れ、コミュニケーションを加速したいと考えたのが G Suite を導入したきっかけです。」(花岡氏)

導入後、まず大きな手応えを感じたのが Google Meet を利用したビデオ会議。それまでは長野・東京・群馬・大阪など、国内各拠点の意思疎通のため、関係メンバーを集めて会議を行うことが多かったのだが、現在は経営会議を含むほぼ全ての会議をオンライン化。また社外とのミーティングもオンラインで行うようになりつつあるそうだ。

「個人的に気に入っているのが、同じドキュメントを見たり、編集しながら話し合えること。大きめの会議では 20 名以上のメンバーが参加することもあるのですが、映像・音声共に安定していますし、喋っている人が大きく表示されるなど使い勝手にも満足しています。なにより遠隔地の社員、主に管理職のメンバーが、会議のためにいちいち上京する必要がなくなったのが大きいですね。従業員の QOL(Quality of Life)を上げていきたいと考えている中、移動の負担をなくすことでその実現に一歩近付けたのではないかな、と。また、社としても移動費用を削減できたことで大幅コスト削減ができています。」(花岡氏)

海外工場との距離越えたコラボレーションを G Suite で実現

G Suite を導入したことによる、距離に縛られないコミュニケーション、コラボレーションの実現は、近年、ハナマルキが特に力を入れている海外事業の推進においても大きな成果を発揮している。

「海外に関しては、これまで意思の疎通に苦労していた面があるのですが、東京の会議の内容を動画で見られるようにしたり、タイの新工場の様子をカメラで撮ってもらって、それをこちらの会議で流したり、少しでも現場の空気感が伝わるよう工夫し、組織のタコツボ化を防ぐようにしています。特に 2020 年 2 月の『液体塩こうじ』専用のタイ新工場の立ち上げにおいては、製品品質を国内生産の水準に引き上げるため、日本の研究開発チームと、タイの駐在社員、現地ワーカーの皆さんとで Google Meet、Google ChatGoogle ドライブなど、G Suite のさまざまな機能を駆使して情報を共有しています。たとえば、塩こうじの発酵の状態などはスマートフォン撮影の写真や動画で、また、製造過程に必要な数値的なデータはドライブの資料で、同時に日本の技術者と共有することで、より生々しく現地の情報が伝わり、具体的な助言ができるようになりました。日本とタイとで設備が違う所もあるので、それを映像で伝えられるというのは大きかったですね。なにより Google Meet で顔を見ながらディスカッションできることが、タイにいるメンバーの安心感にも繋がっているように感じました。」(花岡氏)

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液体塩こうじを製造するタイ工場

ボトムアップ&トップダウンの両面から利用を促進するのが大切

G Suite の社内利用促進については「ボトムアップとトップダウンの両面からやっていくことが大事」だと花岡氏は言う。ボトムアップについては各部署から G Suite 推進メンバーを募り、各部署の状況や課題を吸い上げて改善したり、必要に応じてレクチャーを行うなどしたそうだ。Google Chat など、会社として推進することなく、現場の社員が率先して使い始めた機能も多かったとのこと。最近では、商品企画部のメンバーが Google フォームを使って「一番好きな味噌汁の具は?」といったちょっとしたアンケートを採るなど、さらなる利用が加速している。

「トップダウンについては、私を含めた経営陣が率先して G Suite を使っていくことで、社内に模範を示すようにしています。我が社の社長は今、70 歳手前くらいの年齢なのですが、ビデオ会議の招待を Google カレンダーで行うと、ちゃんとオンラインで返事が返ってきますし、役員でチャットルームを作って昼食の相談をするなど(笑)、思った以上にしっかり活用してもらえているようです。」(花岡氏)

COVID-19 流行で一変した働き方にも G Suite でスムーズに移行できた

そして 2020 年 3 月、COVID-19 の世界的流行によって、ハナマルキの働き方はさらに大きな変革を迫られる。食品メーカーとして持続的な生産・供給が求められる一方、食の安全性も保たねばならない。もちろん、従業員とその家族の命と健康を守ることも大切だ。

「4 月〜5 月の緊急事態宣言下では、いち早く工場に徹底的な対策を施した上で、本社に出勤する人数を 2 割以下に抑え、どうしても出社が必要な部署については 2 チーム体制とし、会社の機能が止まらないような運用としました。そして、自宅からのリモートワークについては G Suite を最大限に活用。会社から PC を貸し出し、自宅から G Suite にアクセスするかたちで業務を遂行してもらっています。中でも会社と同じ感覚で各データにセキュアなかたちでアクセスできる Google ドライブは好評です。また、刻々と状況が移り変わっていく中、会社としての対応を Google Meet や Google Chat などを駆使して、遠隔地も含めて共有、即断即決していけるのは助かっています。」(花岡氏)

同じく、工場で定期的に実施する食品安全に関する会議などもオンラインに移行。会議室に集まらず、各部署のデスクから会議に参加することで、“密”の状態を避け、感染拡大防止に注力している。

「期せずしてリモートワークを本格導入することになったのですが、それによって仕事に対しての考え方が“時間”を軸としたものから、“成果”を軸にしたものへと移り変わりつつあるのは大きな収穫です。COVID-19 収束後もそれをさらに推し進めて行きたいですし、G Suite を活用した働き方の多様化、例えば子育てをしている社員のリモートワークや時短勤務推進などにも対応していきたいです。そして海外とのやり取りですね。言語が異なる人も使いやすいツールですので、より多様性のある情報共有やコミュニケーションが促進されることで、これまでにないような製品を生み出せればいいなと考えています。」(花岡氏)


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ハナマルキ株式会社

大正 7 年(1918 年)創業の味噌製造メーカー。長野・伊那工場、群馬・大利根工場に加え、2020 年、独自商品である『液体塩こうじ』製造工場をタイに新設。米国・中国など、本格的な海外展開もスタートしている。従業員数は 290 名。


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