顧客事例

浜松市役所:Chromebook が行政サービスの DX 推進の要となり、高いセキュリティと機動力の両立を実現

Hamamatsu

政令指定都市としては全国で 1 番目に広い市域面積を誇る浜松市。2019 年 10 月から「デジタルファースト宣言」を掲げ、都市づくり、市民サービス、自治体運営の 3 軸で DX の推進に取り組んでいます。中でも行政手続きのオンライン化や電子決済の導入、市職員のフリーアドレス化などを進めるにあたっての課題が、ネットワークを横断した効率的な業務体制の構築です。その柱を担うデバイスとして Chromebook を導入した経緯を、情報政策課 成瀬 隆俊氏に伺いました。

利用している Chrome Enterprise サービス:Chrome EnterpriseChromebook

端末に情報を残さない運用で、従来の環境を大幅改善

ここ数年で急速な高まりを見せている自治体の DX 化。全国の市役所や区役所はいま、大きな転換期を迎えています。中でも 2019 年から本格的に DX を推進する浜松市は、専門の「デジタル・スマートシティ推進事業本部」を新設し、AI・ICT などの先端技術やデータ活用を積極的に導入するなど、自治体運営にデジタル ファーストで取り組んでいます。

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これまでは、市民の重要な情報を取り扱う業務があったため、外部と完全に切り離した閉域ネットワーク環境において主な業務を行ってきました。しかし、インターネット上での業務や WEB 会議が急増し、インターネット環境を使った業務が従来より格段に多くなってきてます。

一般企業では情報システム部門にあたる業務を担う情報政策課 成瀬氏は「来年度にネットワーク構成の変更を計画しており、それぞれのネットワークでのシステム環境をどのように構築するかを模索しております。その一環としてインターネット環境での Chromebook の導入効果には大きく期待を寄せています」と話します。

特に課題としてあるのが、周りの環境の変化に応じて現状の執務環境を変更していかなければならないことです。

「これまでは、インターネットにつながる端末が部署内に数台しかなく、外部とのやり取りが多く発生したときに渋滞を起こしてしまう、といったような問題が各所で発生してきました。情報を守るために必要な対策は行わなければなりませんが、必要な対策を整えつつ、変えられる部分については積極的に変更し、利便性を高めていきたいという思いがあります。」(成瀬氏)

また、端末の障害対応の際にも、解決したい課題がありました。

「浜松市は全国の市町村でも 2 番目に市域面積が広く、市庁舎から現場対応に向かうと、車で片道 2 時間以上掛かってしまうことも珍しくありません。障害対応に時間がかかることは現場の業務をそれだけ停滞させてしまうことはもちろん、我々システム部門の業務効率の面でもかなりの負担になっていました。」(成瀬氏)

そこで必要とされたのが、端末のセットアップが容易であり、持ち運びが可能で、端末自体に情報を保存しない運用方法が可能な端末。それらを叶えられるソリューションとして真っ先に候補に挙がったのが Chromebook だったといいます。

「特に端末に情報を保存させないということが重要でしたので、そこをベースに Google の担当者と打ち合わせを重ね、検討を進めていきました。導入にあたり、課題がなかったわけではありません。当初は『ゲスト セッションモード』での運用を検討していたのですが、証明書ファイルなど最低限必要な情報を端末に保存することができなかったのです。相談の結果、新しく追加される『管理対象ゲスト セッションモード』を利用することで劇的に問題は解決され、無事に導入が決定しました。」(成瀬氏)

2018 年の夏から検討を開始し、同年に 30 台、その後 2020 年 12 月に 140 台を導入。現在では外部とのやり取りが頻繁である部署を中心に配備しており、外出先や自宅でのリモートワークにも役立てられています。また、市庁舎から離れた出先機関にも配備され、課題だった障害対応時の負担も大幅に軽減されました。

自由に持ち運べる Chromebook が意識の変化を生む

DX 推進のため、システム環境を大幅に変えていこうという浜松市。特に業務環境を改革したいという意識が高く、フリーアドレス化も推進しています。そのため、どこへでも持ち運べる Chromebook は、早くも欠かせない存在となっています。

しかし、外部に出向いてコミュニケーションを取ったり、自由に端末を持ち寄って業務をしたりということが増えると、システム担当者として怖いのは、やはり紛失などのトラブルです。

「情報漏洩のリスクは最小限に留めなければなりません。だからこそ端末に情報を保存させない運用が必須なのです。私どもでは、一定時間がたつごとに端末をログアウトさせると同時に端末上に保存されたデータを全て削除する、という方法を取っています。これが実現できているのは、Chromebook の起動の速さのおかげです。起動に数分かかる端末では、仕事の効率が下がってしまうのはもちろん、ユーザーの不満が爆発することは必然ですから。また、Google Workspace の管理対象ゲスト セッションモードを利用することにより、ユーザーの利便性を向上しながら、アカウント管理も簡便にすることができました。端末に情報が残らないと確信できることは、管理者としてとても安心感があります。」(成瀬氏)

ただ、これまでの業務環境が大きく変化するということで、実際のユーザーである職員の理解を得るには苦労もあったといいます。

「これに関しては、そもそも Chromebook を触ったことがない人が大半でしたので、メリットを真摯に訴えかけていくしかないと思っています。まだ導入を開始したばかりですが、これまで運用を続けてきたことで、逆に『Chromebook を使わせてほしい』と言われることも増えました。少しずつ浸透してきている印象です。」(成瀬氏)

これまで部署ごとで数台のインターネット環境を共有するという運用を行って来ましたが、コロナ禍によってインターネット上での業務が急増し、より多くのインターネットに接続できる環境が求められていることも追い風になっていると言います。

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「庁内の DX 推進のためには庁内のフリーアドレス化を進めていますが、これまでの業務の進め方を見直す職員のチェンジマインドが必要不可欠です。どこへでも持ち運べ、業務ごとに必要なメンバーで集まって仕事を進められる Chromebook は、それを可能にしてくれる存在だと感じています。」(成瀬氏)

Chromebook の導入はまだ試行的に一部の部署で行っているとのこと。まだまだ理解が追いつくのはこれからという状況ですが、Chromebook によって業務が改善されたという実例が糧になっていると成瀬氏は言います。

「今後、フリーアドレス化の推進のため数年に掛けて数百台規模で随時導入していく計画を立てています。さらなる DX の実現のため、これからもさまざまな改革を進めていきたいと思っています。」(成瀬氏)


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浜松市役所 

静岡県に属する浜松市は、1,558.06km2 もの面積を誇り、中部地方では名古屋市に次いで最大の都市。人口減少・少子高齢化をはじめとした社会課題が深刻化するなか、 AI・ICT  など先端技術やデータ活用などデジタルを活用し、デジタル ファーストで持続可能な都市づくりを推進。「浜松市デジタル・スマートシティ官民連携プラットフォーム」の設立や、ベンチャー企業の支援なども積極的におこなっている。

インタビュー担当者様

情報政策課 成瀬 隆俊 氏


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