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ストレージとデータ転送

最新の Transfer Appliance により、シンプルで安全な高速データ移動を実現

2021年6月28日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2021 年 6 月 24 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

クラウドの移行を管理するのは大変な作業ですが、実際のデータの移動を簡単に行える方法があります。このたび、米国、EU、シンガポールの各リージョンで最新の Transfer Appliance が利用可能になりました。これにより、データセンターや現場から Google Cloud にペタバイト規模のデータを転送できる、シンプルかつ安全で費用対効果に優れたオフラインの方法が提供されます。

Transfer Appliance を使用すると、改ざん防止の堅牢な設計による安全かつ高性能なデータ転送が可能になります。すべての SSD ストレージはデータの高速書き込みが可能で、CMEK(顧客管理の暗号鍵)と AES 256 暗号化のサポートによって移動中のデータが保護され、業界固有の規制(ISO、SOC、PCI、HIPAA)を遵守できます。

毎日、さまざまなお客様がデータを Google Cloud に移動し、グローバルに利用可能なフルマネージドの Cloud Storage を活用されています。Cloud Storage は Google のエンジニアによって構築されており、YouTubeWorkspace など、特に人気の高い Google サービスで使用されているストレージと同じ信頼性とパフォーマンスを提供します。Cloud Storage へのデータの取り込みは、ほんの手始めにすぎません。データを Cloud Storage に保存すると、BigQuery などの強力なデータ分析プロダクトに簡単に接続したり、最近リリースされた Vertex AI プラットフォームなどのプロダクトを使用してデータからインテリジェンスを引き出したりすることができます。
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Transfer Appliance のユースケース

接続の速度が遅い、信頼性が低い、ネットワークを中断する余裕がないなど、いずれの状況でも、大量データの移動は非常に大変な処理になることがあります。ネットワーク帯域幅や接続が制限されている場合は、ネットワークを介して大量のデータを転送すると接続が長時間独占されます。大規模な転送の場合は、本番環境システムのパフォーマンスに数日から数週間にわたって影響が出続ける可能性があります。Transfer Appliance を使用すると、データを Transfer Appliance にコピーしてから発送できるため、通常の業務を中断せずにデータを Google Cloud に移動できます。

Transfer Appliance のもう一つの優れたユースケースは、お客様が船やその他の現場など、リモートやモバイルの場所にいる場合です。データをローカルで収集しておき、入港したら、データを Google Cloud に発送して処理やアーカイブを行ってもらうだけで済みます。

Google Cloud のお客様である ADT は、家庭向けセキュリティ、中小企業などの事業所向けセキュリティ、防火、モニタリング サービスを提供しています。ADT ではビジネスが成長していく中で、貴重なデータがシステムやチーム間で重複していることが明らかになりました。こうしたデータへのアクセスを最適化することで、抽出する分析情報が向上し、業務を効率化する機会が生まれました。同社はデータにアクセスしやすくするために、Oracle と Hadoop のインスタンスを Cloud Storage に移行し、データ ウェアハウスとして BigQuery を使用することにしました。

ところが、移行を実施する際に、VPN を介したデータ転送には問題があることがわかりました。ADT の情報担当シニア マネージャーである Daniel Marolt 氏は、次のように述べています。「VPN 接続は、データセンターからデータを転送するための最も効果的な方法ではないことがすぐに明らかになりました。数百テラバイトものデータを迅速かつ費用対効果の高い方法でクラウドに取り込み、通常の業務を中断しない手段が必要でした。Google の Transfer Appliance のおかげで、安全で迅速かつ簡単にデータを Google Cloud に取り込むことができました。アプライアンスを受け取り、データセンターから直接データをアップロードして返送しました。数日後には、データレイクが Cloud Storage で利用可能になりました。」

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Transfer Appliance の仕組み Transfer Appliance を使用するには、まず Google Cloud Console から注文します。次に、転送の準備として、転送先の Cloud Storage バケットと暗号化用の KMS 鍵を指定します。Google Cloud が、電源とスペース、アプライアンスを配置するためのラックやシェルフなど、データソースの場所の要件を検証します。次に、要件に合った適切なアプライアンスとケーブルが配送されます。アプライアンスが現場に届き、ネットワークに接続する準備ができたら、アプライアンスで公開されている NFS 共有をマウントし、データをコピーするだけです。データのコピー操作がすべて完了したら、アプライアンスを配送用に密封します。これにより、アプライアンスとデータを輸送中の改ざんから保護します。

Google Cloud の処理施設では、返送されたアプライアンスの整合性を証明し、データを転送先バケットに安全に移動します。この作業が完了するとすぐに、転送セッションが正常に完了したことが通知されます。選択した Transfer Appliance によって異なりますが、通常は完了までに 1~2 週間かかります。

お客様のニーズに応じて、40 TB と 300 TB の容量の Transfer Appliance を複数の場所に同時に発送できます。お客様の環境のローカル ネットワークにより、1 つの場所で効果的に使用できるアプライアンスの数と、ソースデータ システムで利用可能な転送容量が制限されます。データ転送を繰り返す必要がある場合は、複数のアプライアンスを段階的にレンタルして、データ収集操作でデータを安定した速度で移動できるようにすることも可能です。

使ってみる

Google Cloud の一連の転送サービスは、他のクラウドやオンプレミスから、または Google Cloud リージョン間でデータを簡単に移動できるように設計されています。ただし、シナリオによっては、必要な場所にデータを移動するための接続がない場合があります。そこで役立つのが Transfer Appliance です。

Transfer Appliance の詳細をご覧になるか、Cloud Console から今すぐご注文ください。

-Google Cloud プロダクト マネージャー Abhishek Lal

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