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ストレージとデータ転送

Google Cloud のバックアップと DR のアップグレード: VM の保護が容易に

2024年4月5日
Google Cloud Japan Team

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※この投稿は米国時間 2024 年 4 月 2 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

このたび、Google Cloud のバックアップと DR 機能を大幅に強化しました。この機能強化により、重要な Google Compute Engine 仮想マシン(VM)をかつてなく容易に保護できるようになりました。継承を含む Google Cloud タグの機能を使用することにより、Compute Engine VM のバックアップ ポリシーを簡単に構成できるため、動的に変化するクラウド環境を一貫性のある形で保護することができます。

VM のバックアップの管理における課題

特に VM が頻繁に追加、削除、変更される環境においては、数多くの Compute Engine VM のバックアップを管理する作業は複雑なものとなります。個別の VM に手作業でバックアップ ポリシーを割り当てると時間がかかり、ミスも起きやすくなるため、重要なリソースが保護されないままになる事態も考えられます。

タグベースのバックアップの威力

新しいタグベースのバックアップ方式を利用すると、タグによる構造化を通して、Compute Engine VM の保護を自動化することが可能になります。その仕組みをご紹介します。

  • タグの割り当て: 組織、フォルダ、プロジェクト、または直接 VM に対してタグを割り当てます。割り当てるタグにはそれぞれ意味を持たせます。たとえば、タグがアプリケーション名、環境(本番、開発、テスト)、重要度のレベルなどを表すようにします。

  • タグベースのポリシーの作成: Google のバックアップと DR サービス内で、希望するバックアップ スケジュール、保持期間、復元リージョンを指定したバックアップ ポリシーを作成できます。ポリシー作成後、それらのポリシーを特定のタグに割り当てることができます。

  • 保護の自動化: 一致するタグを持つ VM には、自動的にバックアップ ポリシーが割り当てられます。これらのタグを継承した新しい VM は、ただちにポリシーにより保護されます。

タグベースのバックアップのメリット

  • シンプルな管理: 個別の VM バックアップのレベルでポリシーを作成するのではなく、タグに関連付けられたポリシーを更新すればよいため、数多くの VM バックアップを構成するための管理オーバーヘッドを大幅に低減できます。

  • 一貫性のある保護: 手作業によることなく、プロジェクト、フォルダ、組織からタグを継承することで、新しい VM を自動的に保護できます。

  • 柔軟性: タグを変更したり、新しいタグベースのポリシーを作成したりして、簡単にバックアップ戦略を調整できます。Terraform によるタグの割り当てもサポートされます。

たとえば、すべての本番環境のプロジェクトに、タグ backupdr-dynamicprotect:production を簡単に割り当てることができます。その後、以下のようなバックアップ ポリシーを作成できます。

  • backupdr-dynamicprotect:production タグを継承したプロジェクト内の VM のスナップショットを毎日作成する

  • バックアップを 30 日間保持する

  • 保護用のこの新しいタグが組み込まれるように Terraform スクリプトを更新し、作成されるすべての新しい Compute Engine インスタンスを保護する

使ってみる

  1. タグベースのバックアップについて、Google のバックアップと DR についてのドキュメントを確認します。

  2. Compute Engine VM のタグ付け戦略を策定します。

  3. 選択したタグを対象としたバックアップ ポリシーを作成します。

  4. Google Cloud Next でセッション ARC205 Protect your critical workloads and recover your most critical asset - your data(重要なワークロードを保護して、最も重要なアセットであるデータを復元する)に参加します。

-プロダクト マネージャー Ashika Ganesh
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