特別な配達: Nuro は、Google の新しい転送機能で自律型ロボット工学の未来を築く

※この投稿は米国時間 2022 年 3 月 10 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

ラスト ワンマイルの配達サービスを構築するエンジニアは、エリートで尊敬に値する人材といえます。宅配を利用するお客様のスピードと利便性に対する要求は非常に高く、そのようなお客様に提供するサービスは、交通量の増加、道路状況、人為的なミス、さらには運転手の稼働状況といった不確定要素を日々考慮しなければなりません。

Nuro は、配達サービスに対して新しいアプローチを行う会社です。Nuro は、ラスト ワンマイルの配達に関連する多くの問題に対処するために設計された、自律型走行車を多数所有しています。このような車両と搭載されたセンサーでは、夜間に駐車をする前に毎日多くのデータが生成されます。このデータは、Nuro のエンジニアが、新しい路上機能の影響を理解して、車両のソフトウェアを改善し、お客様により質の高い配達を提供するために使用されます。

Nuro にとって重要な課題は、ペタバイト級のデータを、車両庫などの自社のエッジ環境から Google の Cloud Storage にいかに迅速、安全、かつ簡単に移動させるかということです。この配達の取り組みでは、Nuro は一般公開された新しいオンライン転送機能を備えた Google の Transfer Appliance を採用しました。

Nuro のエッジ環境からクラウドへのデータ配信の高速化に貢献

Nuro は多くの Google Cloud のお客様と同様に、従来のデータセンターと比較すると、ネットワーク機能やストレージ機能が異なる、車両庫のようなリモート環境からデータを収集しています。このような環境から非構造化データをクラウドに効果的に移行する転送ソリューションの場合、デプロイおよび自動化が容易でありながら、より複雑な他の選択肢と同等のパフォーマンスの提供が求められます。

このユースケースに合わせて構築されたのが Transfer Appliance です。このプロダクトは、物理的なアプライアンスとして顧客に提供され、Google の Storage Transfer Service ソフトウェアがあらかじめインストールされた事前構成済みバージョンになっています。お客様は、SFTP や SCP を使用してアプライアンスにファイルを移動するか、または、アプライアンスを NFS 共有やコピー対象としてマウントできます。データはアプライアンスでローカルに保存することも、ネットワーク経由で転送することも可能です。デフォルト設定では、データの保存時や転送中の安全な暗号化が有効になっています。

このような新しいアプライアンスを使用することで、Nuro はストレージ転送のニーズの多くを自動化できるようになります。自律型走行車が車両庫に戻ると、駐車中の車両からソフトウェアのログ、LIDAR データ、センサーデータなど、Google の Cloud Storage に最適なデータを Transfer Appliance に移動させます。そうすることで、オンライン転送が一日中実行できるようになり、開発者がナイトリー ビルドで分析して活用するために、クラウド上に貴重なデータの安定したストリームを確保します。Transfer Appliance を使用することで、Jie Pan 氏のような Nuro のエンジニアリング リーダーは、より生産性の高い開発チームを、より少ない運用上のオーバーヘッドで運営できるようになります。

「Nuro の自律型走行車は膨大な量の実用的なデータを生成していて、そのデータを可能な限り早くエンジニアに届けることを目指しています」と Nuro のエンジニアリング マネージャーである Pan 氏は述べています。「車両が車両庫に戻ると、1 時間ごとにネットワーク経由で Cloud Storage にデータを移動できます。また、Transfer Appliance から Google Cloud に返送するという柔軟性も備わっています。最も重要なことは、この高速転送アーキテクチャを使用することで、エンジニアリングの生産性と開発速度が大幅に向上することです。」

さらなる飛躍を目指して

エンジニアリングとインフラストラクチャのリーダーは、適切なデータを適切なチームにできるだけ早く届けることの価値を理解しています。Google Cloud のお客様は、すぐに使用できる Transfer Appliance に、事前に構成されたネットワーク経由の転送を追加し、オンプレミスのファイル、オブジェクト、その他の非構造化データを Google の Cloud Storage に定期的に移行するようにスケジューリングすることで、データ配信をより簡単に自動化できます。

Nuro は製造とテストの実績を増やし続けています。そしてさらに、Transfer Appliance を活用してオンプレミスから Google Cloud へのデータ移行を、よりスケーラブルでシンプルなものにしていく予定です。データ移行にかかる時間を半分以下に短縮することで、開発者の満足度と生産性を高め、Nuro が今後提供する配達サービスが今より少し早くなっていくことでしょう。

Transfer Appliance とその新しいオンライン転送機能の詳細については、こちらをクリックしていただくか、Google Cloud のアカウント担当者までお問い合わせください。