Maps JavaScript API、Maps SDK、Navigation SDK にストリートレベルの詳細地図を導入

Pradeep Kumar Sasidharan
Product Manager, Google Maps Platform
※この投稿は米国時間 2025 年 3 月 13 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
道路、交差点、歩道のナビゲーションがさらに簡単になりました。このたび、Maps JavaScript API、Maps SDK、Navigation SDK に道路レベルの視覚的な詳細を導入しました。この機能強化により、道路に関する詳細な情報が提供されるため、運転手、サイクリスト、歩行者など、あらゆるユーザーが周囲の状況を把握し、安心してナビゲーションを利用できるようにすることが可能です。
より詳細な視覚情報を道路地図のスタイルに導入
道路レベルの詳細は、現在のところ、北米、南米、ヨーロッパ、アジアの主要都市の一部で一般提供されています。主な改善点は以下のとおりです。
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歩道と横断歩道の表示により歩きやすさを向上
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正確な縮尺の道幅、センターライン、中央分離帯により可視化を向上
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車線のマーキングと専用車線(自転車レーン、相乗り車両専用車線、駐車車線、右折専用車線など)
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公園内の歩道や階段


パリの道路の詳細


ニューヨーク市の詳細


ロサンゼルスの高速道路の詳細
これまで、これらの道路の詳細情報は、ウェブ版とモバイル版の一般向け Google マップでのみ利用可能でしたが、このたび、Google Maps Platform のすべての開発者もこの高忠実度の道路情報を利用できるようになりました。
Cloud ベースのマップのスタイル設定で道路レベルの詳細地図を取得
Cloud ベースのマップのスタイル設定を使用すると、ウェブ アプリケーションとモバイルアプリの両方において、カスタムの地図スタイルで道路の詳細の視覚要素をすばやく簡単にカスタマイズできます。カスタマイズしたマップのスタイルを使用している場合、Cloud ベースのマップのスタイル設定または JSON スタイル設定を使用して、17 以上のズームレベルの構成を更新する必要があります。マーカー、オーバーレイ、または機能が道路の形状に依存している場合は、最新の SDK / API バージョンでテストして、視覚的な互換性を確保することをおすすめします。主な変更点は、以下のとおりです。
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道路がポリラインではなくポリゴンで表示されるようになり、忠実度が向上しました
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これらのズームレベルでは、大まかな道路の種類(高速道路、一般道など)は適用されません
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Cloud ベースのマップのスタイル設定で横断歩道と交差点の標識のスタイルをカスタマイズできます


Cloud ベースのマップのスタイル設定を活用してカスタム スタイルの道路レベルの詳細をプレビュー。
ナビゲーション エクスペリエンスの向上
Navigation SDK を使用すると、道路レベルの詳細情報により、アプリ内のナビゲーションの忠実度がさらに高まります。ユーザーには次のようなメリットがあります。
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車線の可視性の向上により、合流、分岐、出口をより正確に予測
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横断歩道の詳細な表現で徒歩ナビゲーションが改善
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車線表現が改善


道路レベルの詳細が表示された徒歩ナビゲーション
開発者にとっての変更点
これらの更新は、Maps SDK と Navigation SDK において、道路地図スタイルを使用して基本地図スタイルに自動的に統合されます。Maps JavaScript API、Static API、Maps Embed API、Map Tiles API、Android および iOS の Maps SDK、Android および iOS の Navigation SDK が対象となります。
これらの API と SDK の最新バージョンをすでに使用している場合は、追加の変更なしで道路レベルの詳細が表示されるようになります。業界別に最適化された地図のスタイルを使用している場合、新しい道路レベルの詳細機能が、業界別に最適化された地図のスタイルに置き換わり、基本地図にさらに忠実度の高い詳細情報が提供されます。
使ってみる
道路レベルの詳細を活用するには、Maps JavaScript API、Maps SDK、Navigation SDK を最新バージョンに更新してください。詳しくは、開発者向けドキュメントをご覧ください。
この記事は、Google Maps Platform のプロダクト マネージャーである Ju Tan と Tingting Li の協力を得て作成されました。
-Google Maps Platform 担当プロダクト マネージャー Pradeep Kumar Sasidharan