Beep Saúde、Google Maps Platform を活用してブラジルで在宅医療を拡大

Luiz Costa
Chief Technology Officer, Beep Saude
Gustavo Mariozzi
Chief Operating Officer, Beep Saude
編集者注: 本日のブログは、Beep Saúde の最高執行責任者である Gustavo Mariozzi 氏と最高技術責任者である Luiz Costa 氏によるものです。Beep Saúde が Google Maps Platform の Route Optimization を活用して、ブラジル全国で毎月数万人の患者に高品質な在宅医療をどのように提供しているかを紹介します。
Beep Saúde は、人々が自宅で高品質の医療サービスを受けられるようにするという明確なミッション掲げて設立されました。当社は創業当初からデジタル ネイティブでロジスティクス主導の企業として自らを位置付けており、医療の信頼性を確保しながら、人々が e コマースに期待する利便性を実現することを宣言しています。患者様が当社のアプリを開いて予約すると、予定された時間に制服を着た看護師が到着し、ケアの準備を整えます。
このような流れは、患者様に非常にスムーズだと感じていただけると思います。しかしこれを実現するには、医療分野で最も複雑なロジスティクス業務が必要です。当社では、需要だけでなくロジスティクス(複雑な事業計画)に基づいて調整を行います。そのため、人々が当社のサービスを必要としているかどうかではなく、治療の質を損なうことなく、いかに業務の生産性を高められるかが課題です。この緊張感が創業当初から当社の成長を支えてきました。そして、そのためにテクノロジーが不可欠だったのです。
自宅で医療を提供する場合には、従来の医療機関ではほとんど直面しないような問題が発生します。あらゆる予約に対応するには、近隣の道路や交通状況、診察にかかる正確な時間を把握する必要があります。遅延を調整できる待合室はありません。患者様には遅れた時間が一目瞭然であり、遅延は信頼に影響します。当社のサービスをブラジル全土に拡大するにつれて、この課題は大きくなるばかりでした。交通状況や地理、需要は都市によって異なります。時間厳守と信頼性という基準を維持するためには、ロジスティクスを根本から見直す必要がありました。


静的なツールからリアルタイムの制御へ
当初は、スタッフが患者様を訪問するためのルートを外部ツールで生成していました。毎朝、誰かがそのツールでルートを作成し、ファイルをエクスポートしてから手動でプラットフォームにアップロードしていました。規模が小さかった頃はそれで問題ありませんでしたが、そのツールは柔軟性に欠けており、リスクがありました。ファイルが破損したり、スケジュールがずれたり、小さなエラーによってシフト全体が混乱したりしていたのです。
訪問数が少ないときはその問題が表面化することはありませんでしたが、規模が拡大し始めるとすぐにこのシステムが障壁となりました。また、看護師が患者様と過ごす時間を増やすために移動時間を短縮する必要があるほか、キャンセルに対応してルートを調整し、緊急の予約を優先し、各シフトの状態を考慮しなければなりませんでした。このすべてを静的ファイルで実現するのは不可能で、業務効率の低下は、スタッフの負担増加と患者様の不満につながっていました。
これを契機に、当社はルーティング インテリジェンスを当社のインフラストラクチャに導入することにしました。地理、時間、手順、スタッフの空き状況をすべてまとめて考慮し、ルートの決定と管理を完全に制御する必要があります。
ロジスティクス エンジンに Google Maps Platform を組み込む
転機となったのは、Google Maps Platform の Route Optimization を、当社独自のロジスティクス システムである Oswaldo に直接統合したことです。Oswaldo は、日々の業務の計画、ルート設定、人員の派遣を総合的に決定する中枢的なシステムです。このテクノロジーを組み込み、静的なファイルの使用をやめたことで、道路の状況や患者様のニーズに合わせてリアルタイムでルートを調整できるようになりました。
これによって交通状況、各治療の予想所要時間、各看護師の勤務時間の制限を考慮し、毎日の業務を最適化できるようになりました。また、リアルタイムの情報に基づいてルートも調整できます。汎用的なシステムに当社のビジネスを当てはめるのではなく、当社の働き方を正確に反映したシステムを構築することができました。


Route Optimization を当社のロジスティクス システムに組み込み、静的なファイルの使用をやめたことで、道路や患者様のニーズに合わせてリアルタイムでルートを調整できるようになりました。
この成果は当社だけでは実現できませんでした。Google Cloud パートナーの Geoambiente が統合をサポートし、Google Maps Platform を当社の実際のビジネス運用とのすり合わせを支援してくれました。そのサポートのおかげで、ルート決定機能は日々の業務に完全に組み込まれています。チームと患者様を追跡するのと同じプラットフォームで、ロジスティクスの意思決定がリアルタイムで行われます。
その効果はすぐに現れました。より効率的なルートを決定できるようになったため、スタッフを増やすことなく訪問数を増やすことができました。また、都市によっては生産性が 30% も向上しました。つまり、1 回のシフトでより多くの患者様を診察し、近隣地域全体をより強力にカバーし、リソースを効率的に活用できるようになりました。


医療チームは、Beep Saúde のアプリから今後の予約を簡単に確認し、ルートとナビゲーションにも直接アクセスできます。
それと同時に、予約と予約の間のダウンタイムも短縮することができました。以前は、スケジュールの空き時間を検出して修正することが困難でしたが、現在は状況をリアルタイムで可視化しているため、迅速に調整し、看護師の負担を増やさずに生産性を維持しています。患者様が予約を変更したり、直前に予約したりした場合でも、時間を厳守しながら対応できます。
ここで最も重要なことは、サービス品質を犠牲にすることなくこのすべての機能を実現したことです。定時遵守率は高い状態を維持しており、ネット プロモーター スコア(NPS)は高い水準を維持しています。患者様には、Beep が宣言どおりのサービスを提供していると感じていただけていると思います。一方でスタッフは、障壁となるシステムではなく、業務を支援するシステムを活用して働いています。
国家戦略に向けた事業拡大
現在、Beep はブラジルの複数の都市で、毎月 50,000 件以上の訪問診療を実施しています。次の目標は、訪問数を 5 倍の月間 25 万件に増やすことです。その規模を達成するために際限なく人材を雇用する必要はありませんが、当社の特長である時間厳守と信頼性を維持しながら、全国的に拡張できるインフラストラクチャが必要です。
当社にとって、Google Maps Platform と Geoambiente はその基盤の一部です。この基盤があることで、各地域に適応し、需要を予測し、各都市の実状に合わせてロジスティクスを柔軟に構成することが可能になります。現在、移動時間の短縮に役立っているインテリジェンスは、将来の拡張にも役立ちます。


システムに Route Optimization を組み込んだことで、ルートをより迅速かつ正確に計画できるようになりました。
当社は医療のデリバリー サービスを目指しています。そのビジョンを実現するには、医療と同じようにロジスティクスの精度も求められます。交通量、規制、患者様の行動など、各地域にはそれぞれ課題がありますが、Google Maps Platform の Route Optimization がシステムに組み込まれているため、これらの課題にも迅速に対応し、患者様に集中できます。
当社の事例はロジスティクスの事例のように思われるかもしれませんが、当社にとってロジスティクスは決してただの抽象的概念ではありません。予約の裏には、約束の時間に治療を受けられることを期待してリビングルームで待っている患者様がいます。遅延はすべての人に影響します。効率的なルートを設定することで、治療できる患者様を増やし、患者様からの信頼を高め、多くの人の生活を改善できます。
そのため当社は、地理空間インテリジェンスをビジネスの人間的な側面に関わる重要な機能と捉えています。この機能によって、当社の宣言の信頼性と患者様の安心感が向上し、看護師は自分の業務を正確にこなすことができます。このシステムがなければ、当社のビジネスモデルを拡張できません。このシステムのおかげで、当社を特徴づける品質を維持しながら、成長を続けることができます。
サンパウロ、リオ、ブラジリアにお住まいの方が Beep を通じてワクチン接種や検査の予約をすると、担当者が時間どおりに到着し、処置のための準備をします。これは偶然ではありません。テクノロジー、ロジスティクス、人材に長年投資し、在宅医療を大規模に展開するために取り組んできた成果です。そして当社にとって、これは始まりにすぎないのです。
-Beep Saúde、最高執行責任者、Gustavo Mariozzi 氏
-Beep Saúde、最高技術責任者、Luiz Costa 氏



