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Google Maps Platform

ズームレベルのカスタマイズと業界別に最適化されたスタイルで、きめ細かい地図のカスタマイズが可能に

2021年1月26日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2021 年 1 月 15 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

地図のデザインを決めるうえで影響の大きい要素の一つが、各ズームレベルに何を表示すれば地図を見る人の選択や操作に最も役立つかを検討することです。私たちのチームは、ズーム範囲全体でコンテンツとジオメトリの評価や最適化を常に行い、スポット(POI)、道路ラベル、脇道、その他の有益な情報を表示するタイミングを決定しています。Google マップでは、「最適化」とは毎月のユーザーが行うかもしれない幅広いタスクに対応できる一般化されたソリューションを指します。一方 Google Maps Platform のお客様は、通常は特定の目的を持ったタスクで使われています。したがって、ユーザーのニーズに基づいて、地図のさまざまなズームレベルで表示される内容を最適化できれば、エクスペリエンスが向上します。 

多くのお客様が、ズームレベルのカスタマイズは重要であり、スタイルの動的な切り替えをはじめ、複雑な回避策に投資するだけの価値があると感じています。今日を境に、こうした回避策が不要になります。ズームレベルのカスタマイズがクラウドベースの地図のスタイル設定エディタのネイティブ機能になり、特定のユースケースに合わせて地図をきめ細かく最適化できるようになりました。また、時間や専門知識がない方向けに、業界別に最適化された地図のスタイルも同エディタに導入されます。これにより、手間のかかる地図のカスタマイズ作業が不要になります。

ズームレベルのカスタマイズ

地図とは複雑で常に変化する世界を表すもので、情報過多にならずに適切な量の役立つ情報を公開することを目指しています。旅行サイトや小売店の店舗検索など、地図が表示されるコンテキストはさておき、ユーザーが選択するズームレベルは、ユーザーが何をしたいかを表す強力なシグナルとなります。ユーザーがズームアウトするときは、より正確な場所を探そうというニーズではなく、広い範囲の位置を確認するというニーズに変化している可能性があります。一方、ユーザーが地域や場所にズームインするときは、ユーザー個々の目的のために、より詳細な情報を必要としています。

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ズームレベルのカスタマイズを使って、マップのさまざまなズームレベルでユーザーが目にする情報を微調整した例

旅行者の場合、必要なのはホテルや民泊施設の近くにどんな店舗があるかを把握することかもしれません。運転手であればどこで曲がれば良いのかを見逃さないように道順や通りの名前をはっきり見ることかもしれませんし、買い物客であれば駐車場の入り口を知りたいのかもしれません。この 3 つのシナリオで必要とされるズームレベルのスタイルはそれぞれ異なります。地図内でズームレベルを切り替えるユーザーを考慮すると、カスタマイズはさらに重要になります。ズームレベルのカスタマイズ機能により、お客様は重要なマイクロ最適化を開始できるようになりました。たとえば、各ズームレベルで表示されるスポットの種類を変更したり、道路のラベルが表示されるタイミングと位置を調整したりできます。連続性が向上し、各ズームレベルにわたり目立つコンテンツを表示することもできるため、エンドユーザーは同じ作業をより少ない操作で行えるようになります。こうした変更により、地図のエクスペリエンスが向上すると考えています。 

業界別に最適化された地図のスタイル

上述のようなエクスペリエンスの連続性とコンテンツのバランスを取るのは、複雑な作業が伴います。一般向けの Google マップのエクスペリエンスは、変更が地図の実用性と有効性にどのように影響するかについて長年培ってきた知見に基づいています。業界別に最適化された地図のスタイルは、こうした学びの一部をお客様が利用できるようにするためのものです。この機能を使用すると、業界に合わせて最適化された地図を埋め込むことが可能になり、ご自身でカスタマイズする手間を省けます。地図をカスタマイズしたことのない方にとっては、関連性と利便性の高いエクスペリエンスを提供するための最初のステップとして効果的です。

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ニューヨーク市の旅行(左)と不動産(右)の業界向けに最適化された地図のスタイルの例。さまざまな地図記号、地域、スポットが目立つように表示されています。

第一段階として旅行、不動産、小売、物流の業界に合わせて最適化された地図のスタイルを導入しましたが、他の業界向けに最適化されたマップも今後導入していく予定です。第一段階に含まれる業界のニーズに対応するために、Google マップのデフォルトのカラーパレットを維持しながら、さまざまなラベルやジオメトリの表示と密度の変更に主に焦点を絞っています。ラベル付け、密度、表示、色をわずかに変更するだけでも、適切な情報を伝える地図にも無秩序な地図にもなりえます。今後も、追加の機能と関連性の高いデータにより、地図のスタイルを改善してまいります。 

ズームレベルのカスタマイズと業界別に最適化された地図のスタイルは Google Cloud Console のクラウドベースの地図のスタイル設定でのみご利用いただけます。ご利用料金は Google Maps Platform の料金に含まれています。ズームレベルのカスタマイズの使用方法について詳しくはこちらを、業界別に最適化された地図のスタイルについて詳しくはこちらをご覧ください。クラウドベースの地図のスタイル設定を開始するには、JavaScriptAndroidiOS のドキュメントをご確認ください。

Google Maps Platform の詳細については、ウェブサイトをご覧ください。 ウェブサイトでは  Google Maps Platform の詳細やニュースレターの購読などをご案内しています。

-デザイナー Chris Raykovich

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