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Google Maps Platform

SADA Systems の進化の 10 年と Google Maps Platform を利用したお客様

2020年10月6日
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Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2020 年 9 月 26 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。


編集者注: 15 年もの間 Google Maps Platform が成長し採用されてきた背景に、パートナーとパートナー エコシステムのイノベーションは欠かせませんでした。地理空間データを活用することで、自社のビジネスを成長させるだけでなく、それぞれのお客様の業界全体の変革を支援するというテーマをどのようにして達成できたか、その見解を Google のパートナー企業に伺いました。今回の投稿は、SADA Systems のアカウント管理担当ディレクターである Edrick Pirveysian 氏によるものです。SADA Systems は、企業向けコンサルティング、クラウド プラットフォーム移行、カスタム アプリケーション開発、マネージド サービス、ユーザー導入、チェンジ マネジメントにおける専門知識を持つ Google Cloud プレミア パートナーです。


Google Maps Platform はこの 10 年間の SADA Systems の歴史において重要な役割を果たしてきました。当社は 2013 年にマップビジネスを開始し、Google Maps Platform を活用し市場に参入した最初のパートナーの一社でした。それ以降、当社はお客様が Google Maps Platform の API を使用して新しいアプリケーションを構築し、API を既存のアプリケーションに統合する支援を行っています。Google Maps Platform を利用するアプリケーションにより、お客様の業務の効率化、エンドユーザー エクスペリエンスの改善、売上の向上、データの可視化の改善などを実現してきました。お客様が Google Maps Platform を活用してプラスのビジネス成果を促進できるよう優れたサポートを提供したことで、2018 年と 2019 年に Google Cloud 販売パートナー オブ ザ イヤーのグローバル 1 社として選ばれたことを誇りに思っています。


Google Maps Platform は最近、15 周年の節目を迎えました。ここで、当社のお客様に信頼いただいている SADA Systems の Google Maps Platform の専門知識やソリューションについてご紹介します。


お届け時間の短縮によりカスタマー エクスペリエンスを改善

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当社は全国的なレストラン チェーンである Papa John's から、Places API と Maps JavaScript API を使用した顧客向けのウェブ アプリケーションとモバイル アプリケーションの構築を依頼されました。顧客が配達やテイクアウトの注文を始めると、直観的な Autocomplete API を使用して正確な住所を入力し、Google マップ上で住所を確認できます。注文が行われると、Papa John's 社内のドライバー派遣アプリケーションが Geocoding API と Directions API を使用して正確な注文処理と配達のスケジューリングを行います。リアルタイムと過去の交通状況に基づいて移動時間を計算する Directions API を使用することで、Papa John's は最適な方法で確実に注文の処理、配達経路の決定、配達を行うことができます。Papa John's は常にお届け時間の短縮に努めていて、Google Maps Platform はこの土台となっています。

営業資源を最大限に活用し効率化

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当社のお客様である Geopointe(旧 Arrowpointe)は、Salesforce AppExchange で利用できる地理空間やマッピングのトップ アプリケーションの一つです。Geopointe は Google Maps Platform を使用して、顧客との距離に基づいて自動的に移動場所をスケジューリングしたり、過去とリアルタイムの交通状況に基づいて経路を最適化したりすることで、営業担当者がより効率的に顧客とつながることができるようにします。さらに、Geopointe を使用すると、顧客の住所データの標準化について心配する必要はありません。Geocoding API が代わりに標準化してくれます。これにより営業担当者、特に、米国の地方に住んでいる顧客や国外の顧客に対応している営業担当者は、多くの時間を節約でき、不満を感じることもありません。組織は Geopointe により、地域ターゲティング マーケティング キャンペーンを計画することもできます。異なる郵便番号を 1 つにまとめるのではなく、営業チームは特定の大都市圏のすべての情報を表示し、フィルタを追加して地図上で顧客情報を表示し、その情報をマーケティング キャンペーンに取り込めます。


パンデミック時に小売業者が消費者の期待に応えるサポートを提供

今日の消費者はほんの数年前と比較しても、より洗練され要求が厳しくなっています。たとえば、食品や服などの商品を注文した消費者は、おおよその到着予定時刻では満足しません。より正確な到着予定時刻のほかに、リアルタイムで配送状況を追跡し、インタラクティブな地図でどこにドライバーがいるか確認できることも求められています。

オンデマンドの配達と「オンラインで購入して店舗で受け取る」ショッピング(BOPIS)は COVID-19(新型コロナウイルス感染症)以前より増加していましたが、パンデミックによりこれらの 2 つの傾向が大幅に加速しました。パンデミックの前は、消費者は利便性からオンデマンドの配達と BOPIS を利用していました。しかし現在では、買い物客は店舗内で長い時間を過ごすことができなくなったため、これらのサービスはほとんど不可欠なものとなっています。これは、今日の環境で生き残るためにはよりインタラクティブで強力なデジタル ショッピング エクスペリエンスを提供する必要があると気付いた多くの従来の小売業者にとって大きな変化でした。さらに、小売業者は COVID-19 への国の対応が変化するのに伴い、店舗の営業時間の調整や方針の変更について顧客に最新の情報を伝える必要があります。


パンデミックの結果、消費者ニーズが大きく変化したため、当社のチームは数社の小売業者が「ニューノーマル」に対応できるようサポートを提供しました。顧客の期待に対応し続けるお客様の尽力にはいつも感銘を受けていますが、このパンデミックを通じてさらに感心することが多くありました。当社のお客様は事前準備なしにすぐに改革を行う必要性に迫られましたが、Google Maps Platform はこれを実現するのを可能にしました。


都市の重要なインフラストラクチャ プロジェクトの可視化を実現

お客様のアプリケーション開発のサポートに加えて、当社は Google Maps Platform を活用した 2 つのアプリケーションを開発しました。dotMaps と Atom を使用することで、州と地方自治体は重要なインフラストラクチャを管理できます。


当初、dotMaps アプリは、シカゴ運輸省(CDOT)のために構築したものです。CDOT は、複数の部門が市のプロジェクトを可視化し、協力することで競合を解消し、重複するプロジェクトを排除する方法を必要としていました。CDOT が市のインフラストラクチャを可視化し、職員が一目で競合を確認して対応できるようにしたことで、dotMaps は市のプロジェクト管理と調整プロセスに革命を起こし、2014 年以降 1 億ドル以上を削減できました。


このアプリは大きな成功を収め、画期的だったため、製品化することを決めました。今では dotMaps は、進行中のプロジェクトやイベントに関する効果的なコミュニケーションと正確な位置情報を可能にするためにあらゆる組織で利用できるようになりました。これらの組織には、運輸省の重要なインフラストラクチャ(輸送、公共事業、電力、ガス)を管轄する部署だけでなく、建設会社などの民間企業も含まれます。シアトル運輸省(SDOT)は dotMaps を利用した最初の年に、プロジェクトと企業の調整業務の改善により 700 万ドルを削減できました。

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プロジェクト管理を行う dotMaps の開発後、橋、街灯、道路標識などのより大きな物理アセットのほか、これらをメンテナンスするための従業員や業務を管理するアプリケーションのニーズがあることにも気が付きました。そこで、当社は Atom というアプリケーションを開発しました。このアプリは、Google Maps Platform を使用して複数の部門で監督者とコーディネーターが位置情報を可視化して、スケジューリング、経路決定、予算配分、アセットの存続性と劣化などについてリアルタイムの意思決定をすることを可能にします。


今後の展望: あらゆる分野が対象

Google Maps Platform は今日の変化し続けるビジネス環境において重要な役割を果たします。消費者の好みの変化とテクノロジーの発展に伴い、グローバルな物流業務はより効率化と自動化が進み、地理空間ソリューションとマッピング サービスに対する組織の依存度はさらに大きくなるでしょう。当社のお客様は Google Maps Platform を使って次にどのようなアプリケーションを作るのでしょうか?どのようなアプリケーションができるのかとても楽しみです。

Google Maps Platform の詳細については、ウェブサイトをご覧ください


-SADA Systems アカウント管理担当ディレクター Edrick Pirveysian

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