Citrix と Google Cloud によってクラウドへの移行を簡素化する 4 つの新しい方法
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2022 年 4 月 20 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
Citrix と Google Cloud は、組織が従業員の生産性を可能な限り高めるために必要なアプリとデータを、さまざまな勤務場所やデバイスで安全に提供できるようにしています。このたび、Citrix と Google Cloud のパートナーシップの拡大により、新しいサービスを提供できる運びとなりました。それは、迅速かつ直感的なスケールアップとスケールダウンを可能にする、安全性、柔軟性、優れた費用対効果を備えた Desktop as a Service(DaaS)です。今年、組織の 90% がハイブリッドな勤務形態の採用を計画していることを考えると、この上なく最高のタイミングと言えます1。
Citrix と Google Cloud は共同 DaaS ロードマップの第一歩として、Citrix VDI ソリューションをご利用中の組織が Google Cloud 上の Citrix DaaS に簡単に移行できるようにする、Citrix DaaS Standard for Google Cloud と Citrix DaaS Premium for Google Cloud という 2 つの新しいハイブリッド DaaS(お客様所有の Google Cloud サブスクリプションを使用)エディションをご用意しました。Citrix DaaS Standard for Google Cloud は、安全な仮想アプリや仮想デスクトップを迅速にセットアップするために、手頃な料金ながら包括的なハイブリッド勤務形態ソリューションを必要としている、DaaS や VDI を初めて導入する組織や部門向けのソリューションです。Citrix DaaS Premium for Google Cloud は、既存の VDI 投資をモダナイズする必要がある組織にとって理想的なソリューションです。
Citrix と Google Cloud のパートナーシップの拡大は、より迅速かつ容易な調達とオンボーディング、より詳細な制御、より大きなコスト削減を、お客様が引き続き享受できることを意味します。それぞれのメリットについて詳しくご紹介します。
1. Google Cloud Marketplace を通じた調達の簡素化
Google Cloud Marketplace を通じてソリューションを購入したことがある方は、なぜそれが商業調達の「近道」と見なされることが多いのかをご理解いただけると思います。Google Cloud Marketplace は、技術調達にしばしば必要とされる手間や長いプロセスを排除できるため、大企業でも従来の複雑な購入プロセスを伴わずに、条件と料金をカスタマイズして購入できます。また、ニーズに合わせて年単位、月単位、またはカスタムの課金サイクルを柔軟にお選びいただけます。
これは、特に Citrix DaaS と Google Cloud への移行を検討しているオンプレミスの Citrix のお客様にとって朗報です。実際、このような組織は Google Cloud の追加インセンティブを受けられる可能性があるため、生産性向上インフラストラクチャのモダナイズにかかる TCO をさらに削減できます。また、Google Cloud Marketplace に Google Cloud 向け Citrix DaaS ソリューションが追加されたことにより、購入した製品は Google Cloud のコミットメントにカウントされ、Google Cloud の請求書に含まれるようになるので、お支払いをひとつにまとめ、さらに時間を節約できます。
2. 移行サポートツールの拡大
Citrix と Google Cloud は、オンプレミス VDI デプロイメントから Google Cloud での DaaS への移行を容易にするツールやリソースの開発を継続しているだけでなく、Google Cloud 上に Citrix DaaS をデプロイする方法に関するソリューション ベースの新しいドキュメントやガイドも提供しています。こちらの新しい Google Cloud Solution Hub で、移行プロセスをより簡単にするためのリファレンス アーキテクチャや設計ガイドなどをご覧ください。
3. より堅牢で合理的な制御
どちらのソリューションも、米国拠点の新しい Google Cloud コントロール プレーンを活用しているため、Citrix DaaS サービスとお客様固有の顧客データプレーンは、Google Cloud の優れたパフォーマンスと広範なグローバル ネットワークを利用して稼働します。単一の統合されたコントロール プレーンにより、IT チームはオンプレミスと Google Cloud でホストされるリソースを同時に管理できるため、組織はそれぞれのペースで移行できます。
Citrix は最近、Google Cloud がホストする Citrix DaaS コントロール プレーンのプレビュー版に参加した Wipro の体験をブログで公開しました。Google Cloud 上の Citrix DaaS が同社とその顧客にとって安全なリモート ワーク ソリューションをどのように実現しているかについて詳しくは、こちらをご覧ください。
4. クラウドのコスト削減
現在 Google Cloud で利用できる仮想マシン(VM)の一時停止と再開の機能が Citrix DaaS でも待望されていましたが、このたび一般提供が開始されました。この機能により、未使用時に仮想マシン インスタンスの状態をディスクに保存したうえで自動的に一時停止し、必要なときには再開するように Citrix DaaS を構成できます。Citrix デスクトップ アプリ ユーザーにとっては、この機能によりデスクトップ セッションの保持と迅速な再起動が可能になります。また、予算が気になる IT チームにとっては、一時停止と再開の機能によって Google Cloud のインスタンス コストが下がり、より手頃なストレージ料金を享受できるため、最大 66% のクラウドコストの削減を見込めます2。
さらに、Citrix DaaS デプロイメントの ROI を把握できるプロジェクト レベルの秒単位での課金や、クラウドのパフォーマンス向上とコスト削減を支援する機会をプロアクティブに特定する Active Assist など、料金に対する Google Cloud の透明で革新的なアプローチもコスト削減に貢献しています。これらの機能を組み合わせることで、IT 部門に余分な負担をかけることなく、クラウドの消費コストを大幅に削減できます。
移行に興味をお持ちいただけましたか?
Citrix と Google Cloud のパートナーシップはこの数か月で大きく前進し、あらゆるユーザーのためのツールやネットワーク、DaaS ソリューションなど、継続的な開発とイノベーションに取り組んでいます。
詳細については、Google Cloud Marketplace にある Google Cloud 上の Citrix DaaS に関する記事と Cloud.Google.com/Citrix をご覧ください。
1. Harvard Business Review、「11 Trends that Will Shape Work in 2022 and Beyond」、2022 年 1 月
2. GCP の一般的な VDI インスタンス タイプ(E2-Standard-2 インスタンス タイプ、Server OS、vCPU 2 個と 8 GB RAM)を使用した見積もり。https://cloud.google.com/products/calculator を使用して算出。E2-Standard-2 を毎日 24 時間稼働(1 か月あたり 730 時間) @ $48.92 + VM ランタイム用の Windows OS @ 67.16 + 128 GB の標準ディスク @ $5.12 = $121.20。一時停止 / 再開が有効な場合、E2-Standard-2 を 10 時間、週 5 日(1 か月あたり 220 時間) @ $14.56 + VM ランタイム用の Windows OS @ 19.99 + 128 GB の標準ディスク @ $5.12 = $39.67。1 か月あたり $1.28 の 32 GB 標準ディスクを想定。$1.28 + $39.67 = $40.95。この計算に基づいて未使用時の VM を一時停止すると、最大 66% のコストを削減できます。
- 仮想デスクトップ パートナーシップ担当責任者 Carrie Brady