Google Cloud が提供する Student Success Services のご案内
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2020 年 9 月 26 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
すべての教育制度で遠隔学習に移行したことにより、学生の成功に必要な課題や学生が学ぶために必要な環境づくりといった問題が浮き彫りになりました。教育機関は教育課程を網羅する遠隔学習を提供し、卒業率を向上させたいと考えています。一方、学生は、より良い遠隔学習の方法や、同級生とともに取り組んだり教師の助言を受けたりできる環境を求めています。こうしたニーズに対する意思決定を導くことができるデータは豊富にありますが、多くの場合、従来の技術に阻まれ利用がままならない状態です。
こうした課題に取り組むべく、Google Cloud では Student Success Services をリリースしました。Student Success Services は、パーソナライズされたアシスタント、リアルタイムの分析情報、コラボレーション ツールなどを提供することで、幼稚園から高校、高等教育機関を対象に、学生の成功を後押しすることを目的とした一連のツールです。このツールには、収集したデータを意思決定に役立てることができる人工知能(AI)モデルと分析機能が搭載されています。これにより、学生と関わり、遠隔学習や個人学習を改善し、最新かつ充実した学習環境を創出できるため、教育機関と学生の両者にメリットがあります。
学習環境を向上させる方法
Google Cloud が提供する Student Success Services には、教育機関が学生側のニーズを把握し、すばやく解決策を提示できるようにする次のようなサービスがあります。
24 時間体制のサポートを提供する仮想アシスタント: Google の機械学習ツールと自然言語ツールを使用して構築した仮想アシスタントを使って、学生の質問に即座に回答する年中無休 24 時間対応のサポートを提供します。仮想アシスタントをトレーニングすれば登録状況や登録期限といった質問に即座に回答できるようになるので、こうした仕事から解放された職員を、学生からのより個人的な質問への対応に充てることが可能になります。
個人学習向けの指導: 高度なテクノロジー ツールによる練習問題や指導を学生に提供します。Google Cloud の API と AI を活用した学習ツールが文書作成や読解問題を指導します。
学生の取り組みや成績、定着率を向上させるスマート アナリティクス: Google Cloud に構築された Unizin Data Platform は、すべての教育および学習データを集約、整理、モデル化、保存して、学生の全体像を作成する教育機関向けのデータ プラットフォームです。指導教員や担任が学生に関する情報を十分把握していなかったために、対応が遅れたという話は頻繁に聞かれます。Google の Student Success Services を利用すれば、集約したデータを簡単かつ安全に共有できます。これにより、学生の全体像を把握することや、あらゆる学年のさまざまな学生区分に対する分析情報を得ること、リアルタイムで対応することが可能になります。
スケーラビリティを備えた学生の学習環境: 学生の成功にとって距離が障害になってはいけません。Google Meet は HIPAA や FERPA などの規制に準拠しており、授業や職員会議で最大 250 人が顔を見ながら会話できます。Meet のプレミアム機能を使用すれば、会議の主催者は学習管理システム経由で会議を共有しながら字幕の追加や録画が可能です。ライブ配信に対応している学校であれば、Meet で視聴者を 10 万人まで受け入れることができます。また、遠隔学習者用の仮想デスクトップ インフラストラクチャ(VDI)遠隔学習ソリューションを使うことで、教師は仮想ラボを作成して、遠隔でコンピューティング能力にアクセスできます。
インシデントおよびインテリジェンス管理: リアルタイムの分析情報を取得して問題を検出し、キャンパス内外のリスクにすばやく対処するだけでなく、学生側やキャンパスのシステムの健全性を追跡することができます。
Unizin の最高技術責任者である Etienne Pelaprat 氏は、次のように述べています。「データ情報に基づく学校教育が、学生一人ひとりの能力を引き出すうえで重要な役割を果たすと確信しています。毎週、当社を利用している教育機関がどのように Unizin Data Platform を活用して、データや分析、インサイトを使って学生と関わり、学生の知識を深め、その能力を引き出しているかを確認しています。」
学生が成功するために公平な競争の場を提供することは、バージニア州にあるリンチバーグ大学の掲げる目標の一つでもあります。同校の教育工学部長を務める Charley Butcher 氏は、「当大学では世界各国の学生が学んでいます。とりわけオンラインの大学院プログラムに学生が集まっています。」と述べています。こうした学生は Meet やウェブブラウザを使ってどこからでも授業に参加できます。これは特に、学生にとって遠隔授業が唯一の選択肢である現在の状況において役に立ちます。これは大学院生に限ったことではありません。パンデミックに伴いキャンパスが閉鎖されている中、すべての学生と教員の緊密な連携に Meet が役立っています。
学生の成功を後押しすることは、確かに今必要なことです。しかし、パンデミックが収束した時点で、教師はまた学生のために、それまでとは異なる学習環境に順応しなければならないでしょう。Strategic Education の最高変革責任者である Joe Schaefer 氏は、次のように述べています。「この混乱に見舞われた一年で、テクノロジーがどれほど学生の環境に影響を及ぼすかという現実を目の当たりにしました。授業と学習のデジタル化が進む中、教育機関はイノベーションとテクノロジーを優先する必要があります。これは学習プラットフォームを採用するだけに止まりません。学習環境を充実させるうえでますます多くの学生が必要と考える人工知能や予測分析といった機能も取り入れる必要があります。これに関してはすでに多数の成功例があります。」
このような理由から、学生の成功に目を向けることが重要になっています。詳しいガイダンスについては、Student Success Week(無料登録はこちらから: g.co/cloud/student-success-week)にご参加いただくか、ご利用開始方法について担当チームまでお問い合わせください。
-Google Cloud グローバル パブリック部門バイス プレジデント Mike Daniels