コンテンツに移動
Gaming

ゲーム バックエンドの改革:Google Cloud Game Servers のご紹介

2020年3月24日
https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/GCP_Gaming_LgLTGIJ.max-2600x2600.jpg
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2020 年 3 月 24 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

ゲーマーにとって当たり前のものになってきたマルチプレーヤー型の優れたゲーム エクスペリエンスを提供するために、ゲーム デベロッパーは複数のプレーヤーを接続するためのデフォルトのオプションとして、ますます専用ゲームサーバーに依存するようになっています。しかし、グローバルなゲームをサポートするためにゲームサーバー群のホスティングとスケーリングを行うのは困難です。そのため、多くのゲーム企業が、コストのかかる専用ソリューションを構築するか、デベロッパーによる選択と管理が制限されるプリパッケージ ソリューションを選ばざるを得なくなっています。

Google Cloud と Ubisoft は、よりシンプルなオプションを提供するために、Kubernetes 上に構築されるゲームサーバーのホスティングとスケーリングを行うオープンソースプロジェクトである Agones を共同で立ち上げました。Agones は、専用ソリューションに代わる、コミュニティによって開発されたソリューションです。Agones により、デベロッパーは複数の環境間(複数のクラウド、オンプレミス、ローカルマシン)でゲームサーバー クラスタのホスティングとスケーリングをシームレスに行うこともできます。

本日、Agones  クラスタをマネージするサービスとして Game Servers のベータ版が利用可能になりました。Agones がリージョンのゲームサーバー クラスタの管理に最適であるのに対し、Agones をさらに強化した Game Servers は、グローバルなマルチクラスタ ゲームサーバー群の管理を簡素化します。

本番環境のワークロードで Agones をすでに実行している場合は、このマネージド サービスを有効にすることができます。その方法は簡単で、新しい Game Servers API を使って、Agones が管理するゲームサーバー クラスタを登録するだけです。手動による管理に戻したいときは、いつでも無効にすることができます。

これらのクラスタを、レルムと呼ばれる概念にグループ化することもできます。レルムとは、ゲームのレイテンシ要件に基づいて設計された Kubernetes クラスタの論理グループです。Agones を有効にしたら、ゲームサーバー構成とスケーリング ポリシーを定義して、制御と可視性を維持しながら、レルムとその中のクラスタ全体でフリート管理を簡素化できます。

Game Servers はさまざまなシナリオの計画に役立ちます。たとえば、計画したゲームイベントや特定の日時の範囲に合わせてゲームサーバーの予約リソースを増やすことができます。また、リージョンごとに 1 日のピーク時と非ピーク時に合わせて自動スケーリングを行うこともできます。Game Servers は柔軟にロールアウトできるので、異なるゲームサーバー構成に対する A/B テストと変更に対するカナリアテストを行い、必要に応じてロールバックできます。

Game Servers のベータ版では、初めに Google Kubernetes Engine(GKE)で実行されているクラスタのみがサポートされます。ハイブリッドとマルチクラウドのサポートも年内に提供できるよう取り組んでいます。2020 年後半には、より高度なスケーリング ポリシーと、Google のオープンソース マッチメイキング フレームワークである Open Match とのより緊密な統合も利用可能になる予定です。Game Servers の導入方法について詳しくは、こちらをご覧ください。

Game Servers は、ゲーム デベロッパーがインフラストラクチャ管理を簡単に行えるようにするための Google Cloud の継続的な取り組みによる最新のソリューションです。Activision Blizzard や Improbable、Grenge、Unity などの企業は、Google の信頼性に優れたグローバル ネットワーク、高度なデータ分析、人工知能(AI)機能、オープンソースへの取り組みを活用して、優れたゲーム エクスペリエンスをプレーヤーに提供しています。

- By Google Cloud プロダクト マネージャー Scott Van Woudenberg

投稿先