データエージェントの新機能: AI ワークフローの強化
Sean Rhee
Product Management, Google Cloud
Geeta Banda
Head of Outbound Product Management, Google Cloud
※この投稿は米国時間 2026 年 6 月 16 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
AI エージェントの台頭は、アプリケーションや分析システムに根本的な変革をもたらしています。汎用的な AI プラットフォームは通常、企業データベースに保存されているコンテキストにアクセスできません。これは、従来のデータ アーキテクチャでは、データ資産全体にわたってエージェント向けのコンテキストが欠如していることが多く、エージェントの精度の低下につながる可能性があるためです。また、きめ細かなアクセス制御が不足しているため、セキュリティ ギャップが生じやすい傾向もあります。
Google の Agentic Data Cloud は、運用システムと分析システムの両方を備えた、AI ネイティブなアクション システムです。カスタム シリコンから最先端の Gemini モデルまで、スタック全体に AI を組み込むことで、エージェントがリアルタイムの企業データに基づいてほぼ 100% の精度で推論できる、テンプレートを使用した決定論型のデベロッパー フレームワークと、統合されたガバナンスを提供します。
このたび Google は、より簡単にエージェントを開発できるようにするため、多数のデータ エージェントとツールを新たに導入いたしました。具体的には、ビジネス アナリスト向けの会話型分析、自動化とインテリジェンスを強化する、データ サイエンティスト、エンジニア、データベース管理者向けの一連の Google 製データ エージェント、現在のオープンなエージェント エコシステムとの統合を強化する、デベロッパー向けのデータ エージェント ツールです。
1. 会話型分析
自然言語を使用してエージェントを構築するデベロッパーを支援するため、データクラウド全体にわたって会話型分析対応を拡充することをお知らせいたします。
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BigQuery の会話型分析(プレビュー版提供中)では、高度な AI 推論エンジンが BigQuery Studio に直接組み込まれています。これにより、データチームやビジネスチームは、手動で SQL を記述するだけでなく、ビジネス コンテキストを活用したマルチモーダル統合と詳細な調査を使用して、回答をグラウンディングできます。また、一部のお客様にプレビュー版が提供されている Agentic Workflows は、根本原因分析を自動化し、アクションをスケジュール設定して、企業データをプロアクティブで実用的なインテリジェンスに変換します。


BigQuery の会話型分析でエージェントを作成し、データ分析情報を迅速に取得する
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Lakehouse の会話型分析(プレビュー版提供開始)は、Lakehouse の統合インフラストラクチャを拡張し、ユーザーが自然言語を使用して、AWS、Azure、Google Cloud に分散したデータレイクに対してクエリを実行できるようにします。これにより、データを 1 バイトも移動させることなく、クラウド プラットフォーム全体で分析情報を統合することが可能になります。
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AlloyDB、Spanner、Cloud SQL の会話型分析(いずれもプレビュー版を提供開始)は、すぐに使える会話型 AI をサポートしているため、誰でもデータにアクセスできるようになります。AlloyDB、Spanner、Cloud SQL のユーザーは、自然言語でデータベースと会話をして、リアルタイムの運用データの可視化や分析情報の取得を行うことができます。


会話型分析を使用して、運用データから回答を得る
- Looker 埋め込み会話型分析(一般提供開始)では、ローコードの iframe 実装を介して、エージェントをカスタム アプリケーションや社内ワークフローに直接埋め込むことができるため、プロダクション レディな会話型 AI をあらゆるアプリケーションに簡単に組み込むことができます。さらに、Looker の Conversational Analytics API を使用すると、AI による推奨事項を提供するマルチターンの会話型ワークフローを作成できるだけでなく、その基盤となる SQL クエリの検証と説明も行うことができます。また、すでに一般提供されている Looker の核となる会話型分析エージェントも大幅にアップグレードされ、優れた推論とセマンティック グラウンディングにより、曖昧さを解消できるようになります。


会話型 AI のためにエージェントをアプリケーションに直接埋め込む
2. 新たなデータ エージェント
データ プロフェッショナルが事後対応型のデータ管理から事前対応型のインテリジェンスに移行し、ビジネス アナリストがダッシュボードをより効果的に操作できるよう、Google は、自動化、インテリジェンス、自然言語機能を日々のワークフローに提供する新たなデータ エージェントを発表いたします。
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データ エンジニアリング エージェント(一般提供開始)は、データ パイプラインの構築や維持管理といった手間のかかる作業を自動化します。自然言語の要件を BigQuery と Dataflow 向けに最適化された SQL または Python コードに変換するとともに、パイプラインの障害を事前対応的に特定して修正します。スキーマの改善やパーティショニング戦略を提案することにより、手動で試行錯誤する必要なく、スケーラブルで信頼性の高い、パフォーマンスが調整されたデータ基盤を確保できます。
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データ サイエンス エージェント(プレビュー版提供開始)は、元データからプロダクション レディなモデルへの移行を加速させます。関連する特徴の提案、ボイラープレート ノートブック コードの生成、技術ドキュメント処理の自動化を通じて、データ サイエンティストを支援します。
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データベース オブザーバビリティ エージェント(Cloud SQL、AlloyDB、Spanner、Bigtable の一部のお客様にプレビュー版を提供中)は、データベースのパフォーマンスを事前対応的にモニタリングし、潜在的な問題が深刻化する前に、継続的に特定します。その後、インテリジェントな推奨事項とマルチターンの修復ワークフローを提供し、迅速かつ包括的なトラブルシューティングと最適化を実現します。また、データベース フリート全体のパフォーマンス分析機能は、データベース全体のパフォーマンスを最適化する機会を迅速に特定するのに役立ちます。
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データベース オンボーディング エージェント(一部のお客様にプレビュー版を提供中)は、推測に頼らずにデータベースの選択やデプロイができるようにします。単純なユースケースの説明から複雑な企業ニーズまで、さまざまな要件の評価をもとに、最適な Google Cloud データベースを推奨し、プロビジョニングのプロセスを支援します。
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Looker ダッシュボード エージェント(プレビュー版提供開始)では、ダッシュボード内のデータと会話形式でやり取りできます。ダッシュボード内で、ユーザーは自然言語で質問し、コンテキストを認識した回答を受け取ることができます。この機能では、ダッシュボードから得られた重要なポイントや分析情報をまとめた、AI 生成による要約も提供されます。
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Gemini Enterprise の会話型分析(プレビュー版提供開始)は Looker、BigQuery、Lakehouse に対応しており、データ実務者が構築した、管理されたインテリジェンスをビジネス リーダーに直接提供します。これは、Google データクラウドへの「正面玄関」として機能し、ビジネス ユーザーは技術コンソールにアクセスすることなく、BigQuery、Looker、Lakehouse で構築されたエージェントを利用できるようになります。これらのエージェントを Google データから Gemini Enterprise に公開することにより、組織は正確なデータ探索と即時の回答のためのグラウンディングされた単一のインターフェースを、ビジネス ユーザーに提供します。
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Data Insights エージェント(プレビュー版提供開始)は、構造化されたソース(BigQuery や Snowflake など)と構造化されていないデータ(会議メモや公開ウェブ情報など)を同時にクエリすることで、Gemini Enterprise 内のデータ資産に関する総合的な分析情報を提供します。このエージェントは、日常業務で利用するユーザー向けの迅速な応答エンジンとして機能し、Workspace エコシステム(ドキュメント、スプレッドシート、ドライブ)や、Jira、HubSpot などのサードパーティ製アプリの情報を統合します。このエージェントは、インタラクティブな可視化機能を豊富に備えており、時間の経過とともにユーザーの好みに合わせて継続的に学習します。
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Deep Research エージェント(プレビュー版提供開始)は、Knowledge Catalog を使用して、リスクの高い多層的なビジネス上の問題を解決します。単なる検索にとどまらず、社内ドキュメント、BigQuery テーブル、公開ウェブの情報を統合して包括的な調査計画を策定します。その結果、企業のプライバシーとユーザーの権限を常に尊重しながら、動的な可視化と検証可能な引用を使用した詳細なレポートが生成されます。
3. データ エージェント向けのツール
エージェント開発向けのオープンソース標準は、AI アプリケーションやカスタム エージェントを構築するデベロッパーに対し、データやツールに一貫性を持って安全にアクセスするための統合フレームワークを提供します。このたび Google は、エージェント開発の取り組みを支援する、以下のツールを発表いたします。
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Data Agent Kit(プレビュー版提供開始)は、好きな開発環境(IDE / CLI)内で直接使用できる標準化されたスキルとツールのスイートを提供し、データ実務者が Agentic Data Cloud 機能の規範的なガイダンスを使用して、データを大規模に検出、変換、活用できるようにします。
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データベース向けマネージド MCP サーバー(一般提供開始)は、AlloyDB、Spanner、Cloud SQL、Bigtable、Firestore で利用でき、AI モデルをデータに安全に接続するために必要なインフラストラクチャを完全に管理します。そのため、MCP サーバーをお客様ご自身でホスト、保護、スケーリングする必要はありません。これにより、デベロッパーは Google のデータベース ポートフォリオ全体から最新のコンテキストをエージェントに提供できるようになり、AI モデルは最新の企業データに基づいて推論や行動ができるようになります。
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Looker 向けマネージド MCP サーバー(プレビュー版提供開始)を使用すると、あらゆる MCP クライアントやエージェント プラットフォームで Looker のセマンティック モデルをクエリできるようになり、管理された BI 分析情報をサードパーティ製アプリケーション全体に拡張できるようになります。


マネージド MCP サーバーを介して Looker セマンティック モデルにアクセスする
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データベース向け MCP ツールボックス 1.0(一般提供開始)は、安定性における大きなマイルストーンを達成し、本番環境アプリケーションを安心して構築できるようになりました。また、ドキュメントを全面的に見直し、人間の開発者にとっても自律型エージェントにとっても、プラットフォームがはるかに使いやすくなりました。
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Cloud SQL、AlloyDB、Spanner 向け QueryData(いずれもプレビュー版提供開始)は、自然言語の質問をデータベース クエリに変換します。各 QueryData はこれらのデータベースにネイティブに組み込まれており、メタデータ、クエリの例、評価を通じて、自然言語から SQL への変換をほぼ 100% の精度で実現します。
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BigQuery を活用した Universal Commerce Protocol(UCP)分析(プレビュー版提供開始)により、販売者やデベロッパーは UCP から BigQuery にリアルタイム イベントを直接ストリーミングできるようになります(サンプルを参照)。この統合により、エージェント型コマースでオブザーバビリティ機能がすぐに使えるようになり、チームはコンバージョン プロセスのモニタリング、自動購入手続きのパフォーマンスの追跡、システムエラーの特定が可能になります。BigQuery 内でこれらの指標を標準化することで、企業は AI によるトランザクションと既存のビジネス インテリジェンス ワークフローのギャップを埋めることができます。
新しいエージェントやツールへのアクセス方法について詳しくは、このページにある各ドキュメントへのリンク先をご覧ください。また、データ エージェントは、Gemini Enterprise と Google Cloud コンソールからもご利用いただけます。
- Google Cloud、プロダクト管理担当、Sean Rhee
- Google Cloud、アウトバウンド プロダクト管理責任者、Geeta Banda

