BigQuery のソフト フェイルオーバーの導入: 障害復旧テストの制御を強化
Larry Henderson
Sr. Product Manager
Rohit Ray
Group Product Manager
※この投稿は米国時間 2025 年 9 月 4 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
ミッション クリティカルなワークロードを持つほとんどの企業は、データをセカンダリ ロケーションに複製してから、障害発生時にそのロケーションへのフェイルオーバーを可能にするという、二重の障害復旧ソリューションを導入しています。BigQuery の場合、そのソリューションは BigQuery マネージド障害復旧という形になります。しかし、障害復旧イベントのテスト中にデータが失われるリスクは、依然として大きな懸念事項です。従来の「ハード フェイルオーバー」ソリューションと同様に、難しい選択を迫られます。セカンダリをすぐに昇格させて目標復旧時点(RPO)内のデータを失うリスクを負うか、オンラインに戻らない可能性もあるプライマリ リージョンを待って復旧を遅らせるかです。
このたび、BigQuery マネージド障害復旧にソフト フェイルオーバーが導入され、この問題に直接対処できるようになりました。ソフト フェイルオーバー ロジックは、レプリケーションが完了したことが確認された後にのみ、セカンダリ リージョンのコンピューティングとデータセットを昇格させます。これにより、障害復旧の移行を完全に制御でき、計画されたフェイルオーバー中のデータ損失のリスクを最小限に抑えることができます。


図 1: ハード フェイルオーバーとソフト フェイルオーバーの比較
ハード フェイルオーバーとソフト フェイルオーバーの違いの概要


図 2: ソフト フェイルオーバー モードの選択


図 3: 障害復旧の予約


図 4: レプリケーションのステータス / フェイルオーバーの詳細
BigQuery のソフト フェイルオーバー機能は、BigQuery UI、DDL、CLI を介して現在利用可能であり、テスト中にデータ損失のリスクを負うことなく、障害復旧、確実なシミュレーション、コンプライアンスのためのエンタープライズ グレードの制御を提供します。今すぐご利用になり、稼働時間の維持、データ損失の防止、シナリオの安全なテストを実現しましょう。
ー シニア プロダクト マネージャー、Larry Henderson
ー グループ プロダクト マネージャー、Rohit Ray