データと AI で次の時代のイノベーションと効率化を実現
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2023 年 3 月 30 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
今日の変化するビジネス環境においても、お客様のニーズはかつてないほど明確で、運用コストの削減、収益の向上、カスタマー エクスペリエンスの変革を求めています。本日、第 3 回 Google Data Cloud & AI Summit において、活気あるパートナー エコシステムを利用しながら、コスト パフォーマンスの最適化、オープン エコシステムの活用、データ標準の安全な設定、既存データに適応可能な AI や ML の「魔法」をもたらす、新たな製品イノベーションとパートナー サービスを発表します。今回の主要なイノベーションにより、お客様は以下のことが可能になります。
BigQuery Editions でデータ費用の予測可能性を改善
AlloyDB Omni でレガシー データベースから脱却
Looker Modeler により組織全体で信頼できるメトリクスを統一
AI&ML による洞察を BigQuery やその他のサードパーティ プラットフォームに拡張
BigQuery の運用コストを削減
急速に変化する市場環境に適応するため、組織は効率性と柔軟性を備えた、よりスマートなシステムを必要としています。本日、BigQuery の新しい料金エディションとともに、自動スケーリングのイノベーションと新しい Compressed Storage の課金モデルを発表します。
BigQuery Editions は、様々なワークロードの要件に適した機能セットを選択できるよう、より多くの選択肢と柔軟性を提供します。Standard、Enterprise、Enterprise Plus の各エディションを組み合わせて、ワークロードごとに最適なコスト パフォーマンスを実現することができます。
BigQuery Editions には、予測可能なワークロードに対して、1年または複数年の利用確約を行うことでより低価格にお使いいただける機能と、使用したコンピュート容量に対してのみ支払うオプションを提供することで、予測の難しいなワークロードをサポートする新しい自動スケーリング機能が含まれます。また、事前にプロビジョニングされた固定容量ですべてのデータウェアハウスのコストを課金する他の VM ベースのソリューションとは異なり、BigQuery はサーバーレス アーキテクチャの機能を利用して、追加のコンピューティング容量をきめ細かく段階的にプロビジョニングし、十分に活用されていない容量に対して過剰な支払いが必要ないように支援します。さらに、BigQuery エディションのお客様向けに、保存されているデータの種類に応じてコストを削減できる、新しい Compressed Storage 課金モデルを提供しています。
AlloyDB でレガシー データベースから脱却
多くの組織にとって、コストを削減することは、高価なレガシー データベースから移行することを意味します。しかし、規制やデータ主権に関する要件により、ワークロードがオンプレミスのデータセンターに制限されているか、エッジでアプリケーションを実行しているため、思うように移行できないことがあります。多くのお客様は、クラウドへの足がかりとして、Google Cloud の高性能な PostgreSQL 互換データベースである AlloyDB で、インプレースでのモダナイゼーションをサポートする道筋を必要としています。
本日、AlloyDB Omni のテクノロジー プレビューを発表しました。AlloyDB Omni は、オンプレミス、エッジ、クラウド、さらには開発者のノート PC で動作するように設計された AlloyDB のダウンロード可能なエディションです。AlloyDB Omni は、高い性能、PostgreSQL との互換性、Google Cloud のサポートなど、AlloyDB の利点を、レガシー データベースの数分の 1 のコストで提供します。Google Cloud のパフォーマンス テストでは、AlloyDB Omni はトランザクション ワークロードにおいて標準の PostgreSQL より 2 倍以上高速で、分析クエリは標準の PostgreSQL より最大 100 倍高速です。開発者向けに無償でこちらからダウンロードいただけます。
https://cloud.google.com/alloydb/omni
また、オープン データクラウドを簡単に利用できるようにするために、データベース移行プログラムの一環として、Google Cloud の新しいデータベース マイグレーション アシスタント(DMA)ツールを発表します。この新しいツールは、AlloyDB や Cloud SQL など、当社の PostgreSQL データベースに移行するために必要な作業を示すわかりやすいレポートを提供します。移行をご検討中の方は、こちらからお問い合わせください。
データ標準を安全に設定
データ駆動型の組織は、ビジネス インテリジェンス(BI)ツールのデータが信頼できることを認識する必要があります。本日発表した Looker Modeler は、Looker の革新的なセマンティック モデリング レイヤーを使用して、ビジネスに関するメトリクス(指標)を定義できます。Looker Modeler は、メトリクスの唯一の信頼できる情報源であり、PowerBI、Tableau、ThoughtSpot などの BI ツール、または Connected Sheets、Looker Studio などの Google ソリューションと共有して、情報に基づいた意思決定を行うための高品質データをユーザーに提供します。
Looker Modeler に加え、組織がユーザーのプライバシーを尊重しながら、企業間でデータセットを共有および照合するのに役立つ BigQuery data clean roomを発表します。2023 年第 3 四半期には、BigQuery data clean room を使用して、プライバシー保護を維持しながらデータを共有し、信頼できるパートナーと共同で分析を行うことが可能になります。マーケターにとって一般的な使用例の 1 つは、広告キャンペーン データとファースト パーティ データを組み合わせて、インサイトを引き出し、キャンペーンを改善することです。
また、いくつかの新しいパートナーシップにより、data clean room に関するビジョンを拡大しています。Habu は BigQuery と統合し、プライバシーに配慮したデータ オーケストレーションと data clean room サービスをサポートします。 Google Cloud の LiveRamp は、BigQuery 内でプライバシーを重視したデータ コラボレーションと ID 解決を実現し、より効果的なデータ パートナーシップを推進します。Lytics は、BigQuery 上に構築された顧客データ プラットフォームであり、マーケティング チャネル全体におけるインサイトの活性化を支援します。
データに ML を導入
データ アナリストが既存の SQL ツールとスキルを介して機械学習を利用できるようにする BigQuery ML は、2022 年に使用量が 200%以上増加しました。 2019 年に BigQuery ML が一般提供されて以来、お客様は何億もの予測およびトレーニング クエリを実行してきました。Google Cloud は、Vertex AI、Cloud Tensor Processing Units(TPU)、Nvidia の最新 GPU など、開発者がデータ、AI、MLを扱うためのインフラストラクチャを提供しています。ML をよりデータの身近なものにするために、PyTorch などのモデルのインポートし、Vertex AI でリモートモデルをホストし、Vertex AI から事前トレーニング済みのモデルを実行できるようにする BigQuery の新機能を発表します。
また、AI 開発のためのオープン エコシステムに基づき、AI や ML からデータをインサイトに変えるために、お客様により多くの選択肢と機能を提供するためのパートナーシップを発表します。これには、以下の新しい統合が含まれます。
DataRobot と BigQuery は、ユーザーに反復可能なコードパターンを提供し、開発者がデプロイをモダナイズしてML モデルをより迅速に実験できるようにします。
Neo4j と BigQuery により、ユーザーは BigQuery、Vertex AI、Colab ノートブックを使用して、グラフ データ サイエンスと ML でSQL 分析を拡張できるようになります。
ThoughtSpot と複数の Google Cloud サービス(BigQuery、Looker、コネクテッド シート)は、より AI 主導の自然言語検索機能を提供し、ユーザーがビジネスデータからより迅速にインサイトを得られるようにします。
オープン エコシステムでデータクラウドを加速
900 を超えるソフトウェア パートナーが、Google の データ クラウド を使用してアプリケーションを強化しています。パートナーは、お客様がデータ ジャーニーを加速させる新しい方法を導入することで、Google Cloud のオープンなエコシステムを拡張しています。ここでは、データ クラウド パートナーからの最新情報をいくつかご紹介します。
Crux Informatics は、Analytics Hub で 1,000 以上の新しいデータセットを利用できるようにしています。今年後半には 2,000 以上のデータセットに増やす予定です。
Starburst は、BigQuery および Dataplex との統合を深め、データレイク、マルチおよびハイブリッド クラウド ソースなど、データがどこに存在しても分析できるようにしています。
Collibra は、BigQuery、Dataplex、Cloud Storage、AlloyDB に新機能を導入し、お客様が信頼できるデータでビジネスをより深く理解できるよう支援しました。
Informatica は、クラウド ネイティブで AI を搭載したマスターデータ管理サービスを Google Cloud で提供開始し、 BigQuery でコンテキストに沿った 360 度ビューとインサイトを得るため、お客様が企業全体でデータを簡単に接続できるようにしました。
Google Cloud Ready for AlloyDB は、AlloyDB との厳しい統合要件を満たしたパートナー ソリューションを認定する新しいプログラムです。すでに Collibra、Confluent、Datadog、Microstrategy、Striim を含む 30 社のパートナーが Cloud Ready - AlloyDB 認定を取得しています。
Google Cloud では、データと AI にはお客様のビジネスを変革する力があると信じています。Google Data Cloud & AI Summit のセッションに参加して、本日ご紹介した発表の詳細をご確認ください。お客様やパートナーのセッションやハンズオン コンテンツにもアクセスしてください。お近くの都市で開催される Data Cloud Live イベントシリーズにも是非ご参加ください。
- Google Cloud, GM and VP of Data Analytics, Gerrit Kazmaier
- Google Cloud, GM and VP of Databases, Andi Gutmans