C4A(初の Google Axion プロセッサ)と Titanium SSD の一般提供を開始
Varun Shah
Senior Product Manager
Nate Baum
Senior Product Manager
※この投稿は米国時間 2025 年 1 月 17 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
このたび、Titanium SSD を搭載した C4A 仮想マシン(VM)の一般提供を開始しました。これは、リアルタイムのデータ処理が必要なクラウド ワークロード向けに Google がカスタム設計したもので、低レイテンシかつ高スループットのストレージ パフォーマンスを発揮します。C4A VM に搭載されている Titanium SSD のストレージ パフォーマンスは、前世代の SSD と比較して、最大 240 万のランダム読み取り IOPS、最大 10.4 GiB/秒の読み取りスループット、最大 35% 低いレイテンシでのアクセスを実現します1。
Titanium SSD は、ローカル ストレージの処理をオフロードして CPU リソースを解放しながら、ストレージのセキュリティとパフォーマンスを強化します。Titanium SSD は、Titanium と統合された、Google の第一世代の SSD です。Titanium は、ネットワーク、ストレージ、管理機能をホスト CPU からカスタム シリコンのシステム、ホスト上のハードウェアとソフトウェア、データセンター全体にオフロードすることでアプリケーションのパフォーマンスを向上させるシステムで、Titanium オフロード プロセッサを使用してホスト CPU に接続します。
C4A は、Google Axion プロセッサをベースにした VM インスタンス ファミリで、同等の現行世代の x86 ベースのインスタンスと比較して、コスト パフォーマンスを最大 65%、エネルギー効率を最大 60% 向上させることができます2。C4A と Titanium SSD を組み合わせることで、高性能データベース、分析エンジン、キャッシュやローカル ストレージ容量のメリットを享受できる検索やワークロードなど、Arm 互換の幅広い汎用ワークロードに対して業界をリードするコスト パフォーマンスを実現します。
Titanium SSD を搭載した C4A VM は、最大 72 個の vCPU、576 GB のメモリ、6 TB のローカル ストレージで提供されます。標準構成(vCPU あたり 4 GB のメモリ)とハイメモリ構成(vCPU あたり 8 GB のメモリ)があります。C4A VM は、標準帯域幅で最大 50 Gbps、高トラフィック アプリケーション向けの Tier1 ネットワーキングで最大 100 Gbps の帯域幅を提供し、エンタープライズ ワークロードに必要な接続性とストレージ パフォーマンスを提供します。また、C4A インスタンスは、Google Cloud の最新世代の Hyperdisk Balanced と Hyperdisk Extreme のストレージもサポートしており、VM あたりの IOPS 最大 35 万、スループット 5 GB/秒のスケーラブルな高パフォーマンスを実現します。
Google Cloud のお客様は、Google Compute Engine、Google Kubernetes Engine(GKE)、Batch、Dataproc などで、Titanium SSD を搭載した C4A VM を利用できます。Dataflow ではプレビュー版の C4A VM が利用可能です。Cloud SQL、AlloyDB もサポート対象で、他のサービスでも近日中にサポートを開始する予定です。
お客様とパートナー様の声
「Couchbase Capella Columnar は、リアルタイムのインサイトを得るための複雑な分析クエリを高速化し、AI を活用したアプリケーションを強化することを目的に構築されています。Capella Columnar は、Titanium SSD を搭載した Google Axion C4A インスタンスで実行され、分析および運用ワークロードにおいて比類のないコスト パフォーマンス、超低レイテンシ、スケーラブルな演算能力を発揮しています。Google Axion プロセッサ上で Capella Columnar を運用することで、組織がプレミアムなカスタマー エクスペリエンスを提供できるようサポートすることを楽しみにしています。」- Couchbase、プロダクトおよびパートナー担当シニア バイス プレジデント、Matt McDonough 氏
「今後数週間以内に、Titanium SSD を搭載した Axion ベースの C4A VM を Google Cloud 上の Databricks に導入する予定です。これにより、これまで以上に優れたコスト パフォーマンスと効率性をお客様に提供できるようになります。Google の最新の Axion コンピューティングと Hyperdisk ストレージ オプションによって最適化が促進され、お客様は、Databricks Data Intelligence プラットフォームでのデータ ウェアハウジングと AI への投資から、より多くの価値を生み出すことができるでしょう。」- Databricks、エンジニアリング担当シニア ディレクター、Abhishek Rai 氏
「Elastic は、Google Cloud で検索、AI を活用したオブザーバビリティ、セキュリティ、検索ソリューションを活用して、お客様がイノベーションやコスト効率の向上を推進できるよう取り組んでいます。Titanium SSD を搭載した Google Axion ベースの C4A VM は、当社のテストで前世代の VM と比較して最大 40% 優れたスループットを実現しました。Elastic Cloud でローカルの Titanium SSD を搭載した Google Cloud C4A VM を提供できることを楽しみにしています。」- Elastic、プロダクト管理担当バイス プレジデント、Uri Cohen 氏
C4A を今すぐお試しください
C4A インスタンスは現在、オンデマンド、Spot VM、予約、確約利用割引(CUD)、FlexCUD を通じて一般提供されています。Titanium SSD を搭載した C4A VM は現時点で us-central1(アイオワ)、us-east4(バージニア)、us-east1(サウス カロライナ)、europe-west1(ベルギー)、europe-west4(オランダ)、europe-west3(フランクフルト)、europe-west2(ロンドン)、asia-southeast1(シンガポール)で利用可能で、対象リージョンは今後追加予定です。Titanium SSD を搭載した C4A VM を今すぐお試しください(g.co/cloud/axion)。
1. 結果は Google Cloud の内部ベンチマークに基づく
2. 2024 年 9 月現在。公表されている正規価格に基づく。パフォーマンスは、一般提供されている同等の最新世代の VM 上で汎用ストレージ タイプを使って本番環境として実行された SPECrate®2017_int_base パフォーマンス ベンチマークの推定スコアに基づく。