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コンピューティング

「The Forrester Wave™: AI Infrastructure Solutions, Q4 2025」で Google がリーダーに

2025年12月24日
Mark Lohmeyer

VP & GM, AI & Computing Infrastructure

Saurabh Tiwary

VP & GM, Cloud AI

Google は、AI トレーニング、強化学習、推論のための高パフォーマンスで効率的かつ安全な統合システムの設計における Google のリーダーシップを、このレポートが裏付けていると考えています。

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※この投稿は米国時間 2025 年 12 月 18 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

使用するかどうかはもはや問題ではなく、有望なプロトタイプからビジネス成果を促進する本番環境グレードのサービスにどのようにスケーリングするかが問題になっています。推論の時代において、競争優位性は、世界中のユーザーに役立つ情報を可能な限り低いコストで提供する能力によって決まります。デモから大規模な本番環境へのデプロイに移行する際には、最新の AI ソフトウェアとアクセラレータ ハードウェアのプラットフォームを提供する統合システムを使用して、インフラストラクチャの運用を簡素化するとともに、費用とアーキテクチャの複雑性を低く抑える必要があります。

先日、Forrester は、13 社のベンダーを評価した The Forrester Wave™: AI Infrastructure Solutions, Q4 2025 レポートを公開しました。Google は、このレポートの調査結果を通じて、こうした主要な課題を解決するという Google の取り組みが認められたと考えています。Google は、「現在のサービス」カテゴリにおいて全ベンダーの中で最高スコアを獲得し、ビジョン、アーキテクチャ、トレーニング、推論、効率性、セキュリティなど、19 の評価基準のうち 16 の基準で最高スコアを記録しました。

レポート全文はこちら: The Forrester Wave™: AI Infrastructure Solutions, Q4 2025

統合システムで価値創出までの時間を短縮

企業は AI を単独で運用するわけではありません。厳格なセキュリティ プロトコルを遵守しつつ、さまざまなアプリケーションやデータベースと統合する必要があります。Forrester は、効率性とスケーラビリティの評価基準で Google に最高スコアを付け、Google Cloud の共同設計戦略を評価しました。

「Google は、シリコンとインフラストラクチャの共同設計戦略を追求し、推論効率を向上させる TPU と、より幅広いエコシステムとの互換性を実現する NVIDIA GPU を開発しています。TPU がネットワーキング ファブリックと緊密に統合されるように設計することで、大規模な推論で高帯域幅と低レイテンシを実現できます。」

Google は 20 年以上にわたり、Google 検索、YouTube、マップなど、世界最大規模のサービスを運用してきました。これらのサービスは前例のない規模であるため、これまで解決されたことのない問題を解決する必要がありました。必要なプラットフォームとインフラストラクチャを単純に購入することはできず、自社での開発が必要でした。ここから 10 年にわたるシステムレベルの綿密な共同設計の取り組みが始まり、カスタム ネットワーク ファブリックと特別なアクセラレータから最先端のモデルまで、すべてが 1 か所で構築されました。

その結果、統合型スーパーコンピューティング システムである AI Hypercomputer が誕生し、お客様に大きなメリットをもたらしています。幅広い AI 最適化ハードウェアをサポートしており、スループットの向上、レイテンシの短縮、結果出力までの時間の短縮、TCO の削減など、ワークロード レベルの詳細な目標に合わせて最適化できます。つまりお客様は、Google のカスタム Tensor Processing Unit(TPU)、最新の NVIDIA GPU、またはその両方を使用できます。アクセラレータとネットワーキング、ストレージを緊密に統合したシステムが基盤となり、優れたパフォーマンスと効率性を実現します。Anthropic、Lightricks、LG AI Research などの大手生成 AI 企業が、要求の厳しい AI ワークロードの実行に Google Cloud を使用しているのもそのためです1

システムレベルの統合は高速処理の基盤となりますが、運用が複雑になり速度が低下する可能性はあります。製品化までの時間を短縮するために、Google は AI インフラストラクチャをデプロイして管理する複数の方法を提供し、希望のワークフローを問わず、面倒な作業を抽象化します。Google Kubernetes Engine(GKE)Autopilot を通じて、コンテナ化されたアプリケーションの管理を自動化し、LiveX.AI のようなお客様が運用コストを 66% 削減できるよう支援します。同様に、Cluster Director によって Slurm ベース環境のデプロイを簡素化し、LG AI Research のようなお客様がセットアップ時間を 10 日から 1 日未満に短縮できるようにします。

AI の費用と複雑さの管理

Forrester は、料金の柔軟性と透明性の評価基準で Google Cloud に最高スコアを付けました。コンピューティングの価格は、AI インフラストラクチャの費用を算出するための要素の一つにすぎません。全体像を把握するには、開発費用、ダウンタイム、リソースの非効率的な使用も考慮する必要があります。Google は、スタックの各レイヤで選択肢を提供し、企業が求める柔軟性を実現します。

  • 柔軟な利用モデル: Dynamic Workload Scheduler を使用することで、必要なときに必要な容量だけ購入できるため、コンピューティング費用を最大 50% 削減できます。

  • ロード バランシング: GKE Inference Gateway は、AI 対応ルーティングを使用して各モデルにリクエストを分散することでスループットを向上させます。また、ボトルネックを防止し、サーバーがアイドル状態にならないようにします。

  • データ ボトルネックの解消: Anywhere Cache は、コンピューティングと同じ場所にデータを配置することで、読み取りレイテンシを最大 96% 削減し、データの移動によって生じる「統合に伴う負担」を排除します。Anywhere Cache を統合データ プラットフォームの BigQuery と併用することで、アクセラレータにデータを供給しつつ、レイテンシと下り(外向き)料金の発生を回避できます。

柔軟性と選択肢による戦略的リスクの軽減

Google は、アクセラレータ、フレームワーク、マルチクラウド環境全体でお客様に選択肢を提供することにも尽力しています。これは Google にとって新しい取り組みではありません。Google は、Kubernetes の開発とオープンソース化を通じて得た豊富な経験から、オープン エコシステムがイノベーションへの近道であり、お客様に最大限の柔軟性を提供できるということを学びました。AI の時代においても、お客様がすでに使用しているツールに積極的に貢献することで、同じ考え方を実践しています。

  • オープンソース フレームワークとハードウェアのポータビリティ: PyTorch、JAX、Keras などのオープン フレームワークは引き続きサポートされています。また、カスタム シリコンでのワークロードのポータビリティに関する懸念に直接対処するため、vLLM の TPU サポートに投資しました。これにより、デベロッパーは最小限の構成変更だけで TPU と GPU を簡単に切り替える(または両方を使用する)ことができます。

  • ハイブリッドとマルチクラウドの柔軟性: Google は、アプリケーションの実行場所についても選択肢の提供に取り組んでいます。Google Distributed Cloud は、Google のサービスをオンプレミス、エッジ、クラウドのロケーションに提供します。一方、クロスクラウド ネットワークは、お客様の環境と他のクラウド間の高速接続により、アプリケーションとユーザーを安全に接続します。この強力な組み合わせにより、特定の環境に縛られることがなくなります。ワークロードを簡単に移行して統一された管理手法を適用することで、運用を合理化し、ロックインのリスクを軽減できます。

信頼できるシステム

ビジネスモデル全体が AI サービスの可用性に依存している場合、インフラストラクチャの稼働時間は非常に重要です。Google Cloud のグローバル インフラストラクチャは、エンタープライズ グレードの信頼性を実現するように設計されています。このアプローチは、サイト信頼性エンジニアリング(SRE)の提唱を始めた Google の歴史に根ざしています。

Google は、世界最大級のプライベートなソフトウェア定義ネットワークを運用しており、世界全体のインターネット下り(外向き)トラフィックの約 25% を処理しています。公共のインターネットに依存するプロバイダとは異なり、Google 独自のファイバーでトラフィックを維持し、速度、信頼性、レイテンシを向上させています。このグローバル バックボーンは、13 ペタビット/秒の帯域幅にスケールする Jupiter データセンター ファブリックによって支えられ、前世代よりも 50 倍高い信頼性を実現しています。他のプロバイダと比較すると、その差はさらに大きくなります。最後に、クラスタレベルのフォールト トレランスを向上させるために、弾力性のあるトレーニングや多層チェックポインティングなどの機能を採用しています。これにより、復旧までの時間を最小限に抑えながらも、障害が発生したノードの周辺でクラスタのサイズを動的に変更することで、ジョブを中断することなく続行できます。

構築に安全な基盤

Google のアプローチは、AI を総合的に保護することです。実際、Google Cloud はクラウド セキュリティにおいて業界をリードする実績を維持しています。cloudvulndb.org の独自分析(2024~2025 年)によると、Google のプラットフォームでは、他の 2 つの主要クラウド プロバイダと比較して、重大度「重大」および「高」の脆弱性が最大 70% 低いことが示されています。また、Google は業界で初めて AI / ML Privacy Commitment を公表しました。この取り組みは、Google がお客様のデータを自社のモデルのトレーニングに使用しないことを保証するものです。こうした安全保護対策が講じられているため、Google Cloud の基盤には、Google のサービスを保護するゼロトラストの原則に基づいたセキュリティが組み込まれています。

  • ハードウェアのルート オブ トラスト: Google のカスタム Titan チップは、Titanium アーキテクチャの一部として、検証可能なハードウェアのルート オブ トラストを確立します。Google は最近、プライベート AI コンピューティング向けの Titanium Intelligence Enclaves でこれを拡張し、強化かつ分離された暗号化環境で機密データを処理できるようにしました。

  • 組み込みの AI セキュリティ: Security Command Center(SCC)は Google のインフラストラクチャとネイティブに統合されており、アセットの自動検出、セキュリティ問題の防止、最前線の Google Threat Intelligence によるアクティブな脅威の検出を実施し、攻撃者に悪用される前に既知および未知のリスクを検出することで、AI 保護を提供します。

  • 主権ソリューション: データ境界などのソリューションを通じて、お客様が厳格なデータ所在地、運用管理、ソフトウェア主権の要件を満たせるようにします。これに加えて、パートナーが運用する主権管理や、エアギャップのニーズに対応する Google Distributed Cloud などの柔軟なオプションも用意されています。

  • AI とエージェントのガバナンスのためのプラットフォーム制御: Vertex AI は、企業向けビルダーでモデルやエージェントを大規模にデプロイするために不可欠なガバナンス レイヤを提供します。この信頼は、Google Cloud のデフォルトで保護されたインフラストラクチャに根ざしており、VPC Service Controls(VPC-SC)顧客管理の暗号鍵(CMEK)などのプラットフォーム制御を使用して環境をサンドボックス化し、機密データを保護します。また、エージェント ID を使用して IAM 権限を細かく管理します。プラットフォーム レベルでは、Vertex AI と Agent BuilderModel Armor が統合されており、プロンプト インジェクションやデータの引き出しといったエージェントの新たな脅威に対するランタイム保護を提供します。

継続的な AI イノベーションの実現

光栄なことに、Google は「The Forrester Wave™」レポートでリーダーとして評価されました。数十年にわたる研究開発と、超大規模 AI インフラストラクチャの構築に対する Google のアプローチが認められたのだと考えています。AI の可能性の実現を支援すべく、システムレベルのイノベーションを今後も推進していきます。

レポート全文はこちら: The Forrester Wave™: AI Infrastructure Solutions, Q4 2025


1. IDC によるビジネス価値に関するスナップショット(Google Cloud が委託)「The Business Value of Google Cloud AI Hypercomputer」、US53855425、2025 年 10 月

-AI およびコンピューティング インフラストラクチャ担当バイス プレジデント兼ゼネラル マネージャー Mark Lohmeyer

-Cloud AI 担当バイス プレジデント兼ゼネラル マネージャー Saurabh Tiwary 

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