Chrome と ChromeOS のユーザー補助機能の紹介
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2023 年 5 月 19 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
世界人口の約 16% に相当する 6 人に 1 人がなんらかの障がいを抱えていることをご存じですか?Google は、80 億人すべての人々のためにプロダクトを構築していきたいと考えています。これは、プロダクトを可能な限りインクルーシブなものにすることを意味します。また、世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスして使えるようにするという Google の使命に直接結びつくものでもあります。私たちの役割では、社会人、学生、当社のプロダクトを日常的に使用している人々など、すべてのユーザーにとって Chrome と ChromeOS をインクルーシブなものにしていくことに特に重点を置いています。
グローバル アクセシビリティ アウェアネス デーを迎えるに際し、皆様や皆様のチームに知っておいていただきたい重要な機能をいくつかご紹介したいと思います。働く人それぞれが Google の最良のテクノロジーを活用できるようになれば、できることに制限はなくなります。
ロービジョンまたは視覚障がいのある従業員へのサポート
拡大鏡はロービジョンの人にとって極めて有用です。Chrome では、テキストや画像が大きく見えるように 20 倍にズームする全画面拡大鏡、または画面の上部 3 分の 1 だけを拡大するドッキング拡大鏡を使用できます。
私たちのお気に入りは、ChromeOS 上の視認性を向上させるためにカーソルの色を変更できる機能です。使用できるのは、デフォルトの黒に加えて、赤、黄、緑、水色、青、マゼンタ、ピンクの 7 色です。カーソルを変更するには、[設定] の [マウスとタッチパッド] セクションに移動します。
別の優れた機能として、配色を変更または反転してウェブページを読みやすくできるハイ コントラスト モードもあります。
テキストを読んで理解できるように従業員をサポート
読書モードは、今年中に Chrome サイドパネルへの追加が予定されている、カスタマイズ可能な新しいリーダービューです。画像や動画など、画面上の煩わしい要素を取り除いて、ページの主要なコンテンツに集中できるようにします。ユーザーは、書体、フォントのサイズと間隔、テキストと背景の色などの設定をカスタマイズすることもできます。
ChromeVox スクリーン リーダーは、ChromeOS で非常に人気のある機能です。音声切り替え機能を使用すると、読み上げられるテキストの言語に応じてスクリーン リーダーの声を自動的に変更できます。スクリーン リーダーの使用を開始するには、こちらのヘルプセンターの記事で詳細をご覧ください。Chromebook をお使いの場合は、今すぐこの機能をお試しいただけます。
Google には、従業員が目的のページにより早く到達できるようサポートする機能もあります。Chrome のアドレスバーにウェブサイトを入力すると、URL のタイプミスが検出され、修正に基づいてウェブサイトが提案されるようになりました。これにより、失読症の従業員や言語学習者などが、スペルミスをしても、以前にアクセスしたウェブサイトにアクセスできるようになります。この機能は現在、Chrome デスクトップで提供されており、今後数か月以内にモバイルにも展開される予定です。
聴覚障がいまたは難聴の従業員へのサポート
別の便利な機能に Chrome の自動字幕起こしがあり、これは話者の言葉をリアルタイムで画面の下部に表示するものです。豆知識ですが、Google による機械生成の自動字幕起こし機能(AI を使用)は、2009 年に YouTube に導入したものが初めてでした。これは、Google の自動音声認識技術と以前の YouTube の字幕システムを組み合わせたものでした。現在、自動字幕起こしは Google スライドや Google Meet でも使用できます。片耳が不自由なユーザー向けに、両方のスピーカーから同じ音を再生するモノラル音声も ChromeOS デバイスに用意されています。また、Chromebook は動画のクローズド キャプションの最新規格に対応しています。
筆記障がいまたは運動障がいを抱えるユーザーへのサポート
音声入力を使って Chromebook に向かって話すことで、通常はキーボードで入力するほとんどの場所に、テキストを入力できます。これは、メールやドキュメントを作成したいときに便利です。
固定キー機能を使用すると、キーボード ショートカットの使用が簡単になります。複数のキーを同時に押さなくても、キーを 1 つずつ順番に押すだけでキーボード ショートカットをアクティブにできます。この機能を有効にする方法については、こちらをご覧ください。
エンタープライズ管理者向けのその他のリソース
IT 管理者が、Chrome ブラウザと ChromeOS の両方に対し、Google 管理コンソールを通じて利用できるポリシーは数多くあります。こうしたポリシーには、ChromeVox 音声フィードバック、選択して読み上げ、仮想キーボード、音声入力、大きいカーソルなどが含まれます。管理コンソールに移動して、組織全体で有効にしてください。Chrome のポリシー設定について詳しくは、こちらをご覧ください。ChromeOS のポリシーについては、こちらをご覧ください。
障がいのあるユーザーでもウェブで仕事ができるように、Chrome には多くの拡張機能があります。ユーザー独自のニーズに合わせて Chrome を調節できるその他のツールについては、こちらのユーザー補助のための拡張機能の一覧をご確認ください。管理者の方は、組織のユーザー向けに Chrome の拡張機能の管理やプリインストールを行うことができます。
Google Cloud チームがお届けするユーザー補助に関する最新情報を入手するには、ユーザー補助機能ヘルプセンターをご覧ください。g.co/disabilitysupport では、チャットを通じてサポート エージェントが支援技術やユーザー補助機能の使用に関するご不明点にお答えしています。
Chrome と Chrome OS が組織にもたらすその他のメリットについては、こちらのウェブサイトをご覧ください。Google からのユーザー補助機能関連のニュースについては、こちらの新しいブログ投稿をご覧ください。教育関連の最新情報については、こちらのブログ投稿ご覧ください。
Google は、Chrome と ChromeOS をより利用しやすくするために、さまざまな方法の開拓に常に取り組んでいます。今後の追加機能については、チームから改めて発表がありますので、楽しみにお待ちください。
このブログ投稿のボイスオーバーは、こちらの動画でお聞きください。
- ユーザー補助機能プロダクト マネージャー Jonathan Bernal