コンテンツに移動
Chrome Enterprise

Chrome ブラウザ クラウド管理を使って企業の Chrome 管理を改善

2023年5月30日
https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/original_images/Google_Chrome_Enterprise_CBCM_blog_header_V1.gif
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2023 年 5 月 25 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

IT やセキュリティ業務の担当者なら、企業の技術スタックとしてブラウザがいかに便利かを実感されていることでしょう。ブラウザは、従業員が業務を能率的にこなすのに役立ち、生産性をこれまでになく簡単に向上させる効果があります。しかし、クラウド コンピューティング、ハイブリッドな勤務形態の増加、BYOD 回帰により、IT 部門やセキュリティ部門に特有の課題が生じる可能性もあります。では、従業員の生産性を維持しながら、企業データの安全性を確保するにはどうすればよいのでしょうか。この問いにおいてブラウザは重要な鍵を握り、ブラウザを管理することは避けることのできないテーマです。

Chrome ブラウザ クラウド管理を使用すると、各従業員の使用する Chrome ブラウザのポリシー、設定、アプリ、拡張機能を全社的に構成および管理できます。これはすべて単一のコンソールから行うことができ、従業員が複数のオペレーティング システムやデバイスを使用していても関係ありません。また、ブラウザの使用状況の把握やバージョニングも改善されるため、エンドユーザーの生産性とセキュリティの両方を確保することができます。Chrome ブラウザ クラウド管理は、組織のセキュリティに役立つだけでなく、業務上のニーズに応じた Chrome のカスタマイズも可能にします。

このたび、Chrome ブラウザ クラウド管理にいくつかの新機能が追加されたのでご紹介いたします。

注意が必要なブラウザを把握

新機能の 1 つ目は、Chrome の分析情報レポートです。これは、調査が必要なブラウザ属性について管理者に注意を喚起するのが狙いです。たとえば、最近のアクティビティがないブラウザや、新しく登録されたブラウザ、保留中のインストールがあるアクティブなブラウザなどが対象です。このレポートは、トラブルシューティングやコンプライアンスの管理に、またブラウザを常に最新の状態に保つために大変役立ちます。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/Google_Chrome_Enterprise_CBCM_in-line_grap.max-1700x1700.jpg

自社環境内で使用されている拡張機能について把握

拡張機能のリスク評価も最近新たに追加された機能です。Chrome の拡張機能は、エンドユーザーの生産性を大きく促進し、Chrome のカスタマイズに非常に便利ですが、その一方で、組織にとってはリスクとなる恐れもあります。このたび、Spin.AI と CRXcavator の協力を得て、Chrome ブラウザ クラウド管理で特定の拡張機能のリスクレベルを確認できるようになりました。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/Google_Chrome_Enterprise_CBCM_in-line_grap.max-1700x1700_GxSee41.jpg

拡張機能についてさらに詳しく調べたい場合は、Google 管理コンソールのセキュリティ調査ツールを使用することもできます。これらを使えば、IT 部門やセキュリティ部門の担当者が、自社環境内に拡張機能が新たにインストールされたときにアラートを受け取ることができます。さらに、拡張機能の権限や所有者が変更されたときに通知する機能を現在開発中です(今年中に公開予定)。この機能を使えば、自社環境内の拡張機能のセキュリティをさらに高めることができます。

最後に、拡張機能のワークフローにも重要な改善が加えられました。拡張機能のワークフローは、お客様の間で人気の高い機能です。エンドユーザーが必要な拡張機能をリクエストすると、それが管理者の承認待ちリストに加わります。管理者は、これらのリクエストを受け、承認または却下の判断を行います。このワークフローに、ユーザーが拡張機能を必要とする業務上の理由を入力できるプロンプトが新しく追加されました。これにより、管理者は個々の拡張機能が業務に役立つのかどうかを見極める判断材料が増え、承認プロセスをスピードアップすることができます。

オンボーディングに便利な Chrome ガイド

Chrome ブラウザ クラウド管理に Google 管理コンソールのホームページからアクセスできるようになり、操作がいっそう簡単になりました。また、コンソールから直接、多数の便利なガイドにアクセスできます。たとえば、ブラウザの登録や、ポリシーの設定、レポートの表示などの重要な手順に必要な情報を確認することができます。

Google は、Chrome ブラウザ クラウド管理が管理者にとってさらに便利なものになるように、継続的な取り組みを続けています。現在開発中の機能を以下にご紹介します。

サポート終了予定のウェブ機能の通知

お客様からのフィードバックを参考にして、現在、「レガシー テクノロジー レポート」という新しいレポートに優先的に取り組んでいます。間もなく公開予定のこのレポートは、近いうちにサポート終了予定のテクノロジーを使用している社内外のウェブサイトについて事前に通知するのが特徴です。たとえば、Samesite Cookie の変更や、TLS 1.1/1.1 などの古いセキュリティ プロトコルが対象となります。管理者はこのレポートを参考に、それが実際にサポート終了となる前に、デベロッパーと連携して必要な技術移行を計画できます。この機能のテストに参加をご希望の場合は、こちらから Trusted Tester プログラムにご登録ください。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/Google_Chrome_Enterprise_CBCM_in-line_grap.max-1700x1700_DdWxhUm.jpg

Chrome ブラウザの一括削除

企業におけるよりきめ細かいデータ保持の管理を実現するために、現在、アクティブでないブラウザ情報を Google サーバーから自動削除する新ポリシーの整備に取り組んでいます。この機能のテストに参加をご希望の場合は、こちらから Trusted Tester プログラムにご登録ください。

これ以外にも今年中に便利な新機能を追加していく予定ですので、どうぞご期待ください。Chrome ブラウザ クラウド管理を無料で利用開始するには、こちらからご登録ください。Chrome ブラウザ クラウド管理をすでに使っていて、活用方法にご関心をお持ちの場合は、新しいデモシリーズ Beyond Browsing をご覧ください。Chrome のエキスパートが管理についてよくある質問を取り上げて、操作方法をデモしています。Chrome ブラウザの管理にどうぞお役立てください。

- Chrome Enterprise グループ プロダクト マネージャー Philippe Rivard

投稿先