ChromeOS が Microsoft 365 のエクスペリエンスを向上させる 5 つの仕組み
Marcus Koehler
Senior Product Manager, ChromeOS
Max Kayen
Product Marketing Manager, ChromeOS
※この投稿は米国時間 2025 年 3 月 12 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
企業がモダナイズを実現し、従業員のニーズに応えるためには、ウェブの活用が不可欠です。Forrester の調査でもこの傾向が確認されており、IT 担当者の 78% が「ウェブを活用しない企業は遅れを取る」と回答しています1。ChromeOS は、組織がウェブ アプリケーションの使用を通じて、セキュリティ、IT 管理、ユーザー エクスペリエンスを改善し、IT 関連コストを削減する推進力となります。
他のオペレーティング システムで利用可能な従来のデスクトップ アプリケーションとは異なり、ウェブ アプリケーションではデータとソフトウェアが常に最新の状態に保たれ、管理が容易です。また、追加のソフトウェアを必要とせずに、ChromeOS のセキュリティ上のメリットをすべて享受することができます。これらのメリットは、Excel、PowerPoint、Word などの Microsoft 365 ウェブ アプリケーションを Chromebook で使用する場合に特に顕著です。


ChromeOS では、IT 面で妥協することなく使い慣れたエクスペリエンスを提供するために、Microsoft 365 ウェブ アプリケーションのエクスペリエンスが強化されています。Fedex などのお客様は、ChromeOS フリート全体で Microsoft 365 ウェブ アプリケーションを使用しており、データ損失防止などの機能によってセキュリティ基準を満たすとともに、ユーザーの生産性も維持しています。


ChromeOS が組織の Microsoft 365 エクスペリエンスを強化する 5 つの仕組みをご紹介します。
1 - Microsoft 365 アプリケーションを ChromeOS ユーザーが利用できるようにし、使い慣れたデスクトップのようなユーザー エクスペリエンスを実現


従来、Microsoft 365 ウェブ アプリケーションはブラウザ経由でウェブサイトとしてのみ利用可能で、ファイルの編集を開始するだけでも複数の手順を踏む必要があります。Chromebook では、Microsoft 365 ウェブ アプリケーションをデスクトップ アプリケーションのように表示して操作できます(上記の画像を参照)。Microsoft 365 のログインページに移動してアプリケーションを探さなくても、ChromeOS アプリトレイからワンクリックで開くことができるため、ユーザーの時間を節約し、アクセスを簡素化できます。
2 - ChromeOS デバイスは、Microsoft EntraID やその他のサードパーティ プロバイダによる SSO を使用して Microsoft 365 アプリケーションに自動的にログインするように設定できる


SSO インテグレーションにより、エンドユーザーは、企業のすべてのサービスで使用するものと同じ認証情報で Chromebook にログインできます。Chromebook に 1 回ログインするだけで、Microsoft 365 ウェブ アプリケーションなどのサービスにログインでき、再認証は必要ありません。
3 - Microsoft OneDrive を ChromeOS ファイル アプリと統合できる


ユーザーは、ChromeOS ファイル アプリから、Microsoft OneDrive に保存されているファイルに直接アクセスできます。このインテグレーションにより、ファイルを Microsoft 365 で開く、ドラッグ&ドロップでメールに添付する、すぐに表示するといった操作が簡単にできるため、ユーザーはタスクに集中できます。
4 - ChromeOS デバイスが OneDrive ストレージのみ使用するよう設定でき、デバイスにローカルデータが残らない
IT 管理者は、デバイス上のすべてのファイルがデバイスではなく OneDrive に自動的に保存されるように Chromebook を設定できます。ChromeOS デバイスを使えば、管理者はすべてのダウンロードとスクリーンショットが OneDrive に自動保存されるようにして、ローカル ストレージを無効にできます。
5 - 上記すべての機能を IT 管理者が Google 管理コンソールで簡単に構成できる


IT 管理者は、Google 管理コンソールで企業の Microsoft 365 環境を事前に構成するためのポリシーを利用して、エンドユーザーが Microsoft 365 アプリケーションを適切に使えるようにできます。以下のような構成が可能です。
- SSO インテグレーションとアカウントの制限
- OneDrive と ChromeOS のインテグレーション
- Office for the web へのファイル形式の関連付けと、OneDrive へのファイルの自動アップロード
- Basic Editor と Quickoffice を無効にする
- ローカル ストレージをブロックし、ダウンロードとスクリーンショットの OneDrive への自動ファイル アップロードを構成する
- Microsoft 365 ウェブ アプリケーションをプリインストールし、ユーザーのタスクバーに固定する
Fedex をはじめとするお客様は、ChromeOS フリート全体で Microsoft 365 ウェブ アプリケーションを使用することで、セキュリティ基準を満たすとともに、ユーザーの生産性も維持しています。
組織で Microsoft 365 を実装する方法について詳しくは、ヘルプセンターで管理対象ユーザーの Office ファイルの操作を設定する方法や、ChromeOS デバイスでクラウド ストレージを唯一のストレージ オプションとして使用する方法についての記事をご覧ください。
1 Forrester: Google の委託により Forrester Consulting が実施した調査「Deliver a Next-Generation Endpoint」(2024 年)
-ChromeOS、シニア プロダクト マネージャー Marcus Koehler
-ChromeOS、プロダクト マーケティング マネージャー Max Kayen