原則に基づく適切な設計のフレームワークを活用したクラウド導入の加速
Kumar Dhanagopal
Cross-Product Solution Developer
※この投稿は米国時間 2025 年 2 月 15 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
昨今の絶えず変化するデジタル環境において、セキュリティ、信頼性、コスト効率、パフォーマンスに優れたクラウド ソリューションを構築して運用することは容易ではありません。企業はクラウド導入の複雑さに立ち向かっていますが、多くの場合、ビジネスニーズ、技術的な実装、運用体制の間のギャップを埋めるのに苦労しています。ここで出番となるのが、Google Cloud アーキテクチャ フレームワークです。このフレームワークは、お客様が効率性、セキュリティ、レジリエンス、パフォーマンス、費用対効果に優れ、セキュリティ要件とコンプライアンス要件を満たす Google Cloud トポロジを、設計、開発、デプロイ、運用できるよう包括的なガイダンスを提供するものです。
このアーキテクチャ フレームワークの対象ユーザー
このアーキテクチャ フレームワークは、幅広いクラウドの専門家を対象としています。クラウド アーキテクト、開発者、IT 管理者、意思決定者、その他の実務担当者の方に、Google 社内と業界で長年にわたり培われてきた対象分野の専門知識からメリットを引き出していただけます。この膨大な専門知識は精査され、簡単に利用できる一連の推奨事項として提示されます。
アーキテクチャ フレームワークの推奨事項は、ビジネスに焦点を当てた 5 つの柱に分類されます。
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Google は最近、アーキテクチャ フレームワークのすべての柱と視点におけるガイダンスを見直し、一定の設計原則を推奨事項の中核に据えました。
このアーキテクチャ フレームワークでは、上述の柱に加え、柱の枠を超えた視点から、AI と ML といった特定の領域、業種、テクノロジーに関する推奨事項も提示しています。
アーキテクチャ フレームワークを導入するメリット
アーキテクチャ フレームワークは、設計や運用に関する推奨事項の単なる寄せ集めではありません。このフレームワークは、原則に基づく体系的な設計手法を提供し、以下のような多くのメリットをもたらします。
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セキュリティ、プライバシー、コンプライアンスの強化: クラウドではセキュリティが非常に重要です。アーキテクチャ フレームワークには業界をリードするセキュリティ対策が組み込まれており、お客様がクラウド アーキテクチャでセキュリティ、プライバシー、コンプライアンスの要件を満たせるよう支援します。
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費用の最適化: アーキテクチャ フレームワークは、コスト意識の組織文化を醸成し、リソースの最適化に重点を置き、Google Cloud のコスト削減機能を活用することで、コスト効率に優れたクラウド ソリューションの構築と運用を可能にします。
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レジリエンス、スケーラビリティ、柔軟性: ビジネスニーズの進化に伴い、アーキテクチャ フレームワークは、需要の変化に合わせてスケーリングでき、高可用性を維持できる、災害や障害に強いクラウド デプロイメントの設計を支援します。
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効果的な運用: アーキテクチャ フレームワークは、運用、モニタリング、メンテナンスが容易で、運用面で安定したアーキテクチャの設計を促進します。
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各ワークロードに特化した予測可能なパフォーマンス: アーキテクチャ フレームワークは、ワークロードごとのニーズに基づいて予測可能なパフォーマンスを実現するワークロードの構築、デプロイ、運用に役立つガイダンスを提供します。
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アーキテクチャ フレームワークには、AI と ML など、特定の領域、業種、テクノロジーに対する、柱の枠を超えた視点も含まれています。
Google Cloud アーキテクチャ フレームワークの原則と推奨事項は、Google のサイト信頼性エンジニアリング(SRE)プラクティス、DORA の特性、ユーザー重視の指標のための Google HEART フレームワーク、FinOps フレームワーク、ソフトウェア アーティファクトのためのサプライ チェーン レベル(SLSA)、Google のセキュア AI フレームワーク(SAIF)など、Google および業界のベスト プラクティスと合致しています。
ぜひ、アーキテクチャ フレームワークを導入して Google Cloud のさらなる活用にお役立てください。セキュリティ、信頼性、コスト、パフォーマンス、運用に関する包括的なガイダンスに加え、AI や ML といった特定の業種や領域に特化した推奨事項も提供しています。詳しくは、Google Cloud アーキテクチャ フレームワークをご覧ください。
-クロス プロダクト ソリューション デベロッパー Kumar Dhanagopal